ベタ足スイングという言葉を聞いたことがありますか?ベタ足スイングは体の硬い人には難しいとか言われていますが、実はメリットしかないスイングなのです。
例えば、アン・ソンジュプロなど韓国女子プロのトッププレーヤーにはベタ足スイングの人が多いです。特に女子ではここ数年韓国旋風が吹き荒れているせいか、巷ではベタ足最強説まであるぐらいです。
日本人プレーヤーではまだまだ少数派と言えるスイングなのでこの記事では、
- べた足スイングのメリットデメリット
- べた足スイング習得のための練習法
について解説したいと思います。べた足だからこその効果を理解すればスコアアップにつながるのでぜひ参考にしてください。
目次
1.ベタ足スイングとは
ゴルフスイングで言う「ベタ足」とはティクバックからフォローまで右足かかとを浮かさず、ベタ足、つまり地面につけたままショットをすることです。
2.日本人にベタ足スイングが少ない理由
ベタ足スイングを説明していく前にどうして日本人はプロもアマもベタ足スイングの人が少ないのでしょうか?それはたぶん、ですが、日本人は昔からボディーターンや下半身主導のスイングが良し、とされてきて、先輩から教えてもらったり、レッスンでそういう指導を受けてきたからではないか?と思います。
トッププロのフィニッシュで左にしっかり体重移動して、きれいに右足かかと裏が飛球線の反対側を向いている姿を写真やテレビで見るため、そういうスイングになったのではないか?
ゴルフクラブやボールなどギアが今と全く違うので、ベタ足だと手打ちになったり、飛距離が出ないと思われてきたことも原因と想像しています。
そんな日本人には馴染みのないべた足スイングですが、それも過去の話、最近ではメリットが多いとも言われていますので次項で解説します。
3.ベタ足スイングにある3つのメリット
ベタ足スイングのメリットは何なのか、以下に簡単にまとめてみました。
①スライスが出にくい
軸が安定して、スエーしにくくなり、身体が突っ込んだり、開いたりしにくくなるのでライスが減ります。
②ミート率が上がる&飛距離・方向性も安定的
体重移動が少なくなるのでインパクトが安定し、ミート率が上がるので、方向性も飛距離も安定します。
③傾斜地からのショットが有利
べた足スイングは、傾斜地からのショットが有利です。
一般のアマチュアは、実際のゴルフコースでは傾斜地からのショットでミスが多いのではないでしょうか?つま先上りや、左足下がりなどの傾斜地では、テイクバックからインパクトまでアドレスと同じ位置がキープできず、腰や肩が動いてミスをするケースがほとんどです。
4.ベタ足スイングの唯一のデメリット
べた足スイングは習得してしまえばプレー上のデメリットは実はありません。
飛距離も伸びるし、安定性もあります。言えることは習得するまでがちょっと大変です。特に身体の硬い人には習得が難しく、慣れるまでしんどいことと、手打ちになりやすい、飛距離が多少落ちる、ということがあります。
手打ちがひどくなるとひっかけが出たりとバランスが悪化することもありそうです。
べた足スイングのエネルギーをしっかり身体で受け止められるようにゴルフで使う筋肉を意識して身体作りからはじめるのがおすすめです。
5.ベタ足スイングをマスターする方法
ベタ足スイングのメリットが理解できたところで、早速マスターする方法を紹介していきます。
とはいえ、いきなりスイングを変えると違和感が大きいはずなので、初めてやる人はまず初めにこれをやってみてください。
はじめに
ダウンスイングからインパクトにかけて、右足かかとを上げるのを一瞬我慢してみる
こうするだけで、ボールが以前より掴まるのが実感できると思います。特にスライスが大きい人は、スライスが軽減することが分かると思います。
場合によっては、身体が止まり、フックしたりチーピンがでることもあるかもしれません。
それを実感できたらあとは、ベタ足スイングをマスターするため練習場で繰り返し練習することなのですが、参考に何点かドリルというかコツ、ポイントをお教えします。
最初からフルショットは難しいので以下のドリルを参考にしてみてください。
Step① アプローチのつもりでハーフスイングで練習する
ショートアイアン、ウエッジなどで、4時から8時までのハーフショットでフィニッシュまで右足かかとを上げないで打ちます。
ポイントは右足かかと上げないよう意識する中でしっかり身体を回すことです。
Step② いつもよりスタンスを大きくして打ってみる
特に右足の粘りを体感できるドリルですが、いつもより大きくスタンスを開いてください。
この状態でスイングすると右足がいつも以上に不自由になるので、右足を地面に接したまま振る感覚が体感できると思います。
この時もできるだけ体を回すことを意識してください。
Step③ タオルを踏んでスイングする
小さめのタオルを適当にたたんで、厚みを作り、右足かかとで踏みながら、スイングします。
フィニッシュまでタオルを踏み続けることで、右足かかとを粘る体感を得ることができます。
このドリルもハーフスイングから始めてください。また家で素振りするだけでも効果は十分あります。
6.ベタ足スイングをしている有名プロ
プロの中でべた足スイングといえばほとんどが韓国プロで、有名どころでは冒頭触れたアン・ソンジュはじめ、イ・ボミ、キム・ハヌルなど日本で大活躍しているプロが大勢います。
日本人でも最近は少しづつ増えてはきているようなので今後出てくるかもしれませんね。
まとめ
ベタ足スイングについて解説してきましたがいかがでしょうか?現在はゴルフ道具の進歩が著しく、昔言われたようなベタ足スイングのデメリットはほとんどないように思います。それより、ボールを捉まえきれないアマチュアやスライスに悩む初心者にとってはぜひ覚えたいテクニックです。
プロと違い、いつも同じ動きができていないアマチュアにとって、ベタ足スイングをマスターできれば、ミート率が上がり、インパクトが安定することで、逆に飛距離も伸びるうえ、方向性や番手ごとの距離も安定するので、スコアアップにはメリットしかないと言えると思います。
コメント