ダウンブローができれば飛距離が伸びることはもちろん、しっかりスピンの効いたボールが打てる、アイアン番手ごとの飛距離もきっちりわかってくるので、5ヤードから10ヤード刻みのコントロールショットも同時に覚えることができます。難易度が高いけれど努力する価値あり!
何番のアイアンで打ってもたいして距離が変わらない、という方はぜひダウンブローに注目してみてください。
目次
1. ダウンブローとは
ダウンブローとは、スイング軌道が最下点の手前でヘッドがボールに当たって捉える打ち方のことをいいます。主にアイアンでのスイング軌道で使用されています。
最下点でボールの先の芝(ターフ)を削り取るイメージです。
ダウンブローでボールをとらえることができると、ダフリなどのミスショットが減り、ライが悪い場合でもきれいにボールを打つことができます。
PGAプロと違って、コースでよく見る下手なゴルファーが飛ばしているターフはダフってボールの手前の芝生を削っているだけなので、ターフもボールも飛びません。
2.ダウンブローの6つの大きすぎるメリット
ダウンブローで打てることで得られるメリットは大きく6つありゴルフ上達欠かせないものばかりです。
①飛距離が圧倒的に伸びる
しっかりロフトが立った状態でボールが打てることで飛距離が確実に伸びます。
②番手ごとの距離を打ち分けが可能
番手ごとの距離の違いがしっかり出せるのでセカンドショット、サードショットの精度がアップ、スコアアップにつながります。
③バックスピン
ダウンブローはボールの回転が逆にかかります。バックスピンがかかることで、グリーンで止まるボールが打てる。
グリーンに乗ってからダラダラと転がることがなくなり、ピンまでの残り距離をしっかりデッドに狙っていけるようになります。
④飛距離のばらつきが小さくなる
ラフやフェアウェイバンカーなどの難しいライからもしっかりと距離を出すことができて、ショットごとのばらつきを減らすことができます。
なぜなら、様々なライからもきちんとボールを捉えることができ距離のばらつきを小さくなるからです。
⑤ターフがきれいに取れカッコイイスイングに!
見た目にもダウンブローに捉えたスイングはきれいでかっこいいです。打感もよく気持ちいいショットになります。
⑥ゴルフが上達する
ダウンブローひとつを習得することでこんなにも恩恵があります。ゴルフ上達には不可欠なスキルです。
ダウンブローに打てることはある種、アマチュアゴルファーの憧れであり、目標のひとつです。
3.ダウンブローが難しい2つの理由
①スイングの最下点でボールを打とうとしがち
100切りできないゴルファーはスイングの最下点でボールを打とうとしています。実はそのほうが難しい技術なのです。
練習場のマットでは、ダフってもヘッドが滑ってボールに当たるので、ダウンブローが出来ているかどうかはわかりません。
ダウンブローかどうかを確認する方法
いまダウンブローで自分が打てているのかどうか次項のチェックポイントを確認していきましょう。
- ボールの先の芝生が削れているか
- アイアンの番手ごとに距離が打ち分けられるか
- グリーンに落ちたボールにバックスピンが効いてしっかり止まっているか
- 芝に多少沈んでいてもボールを確実に上げることが出来るか
この4つのポイントは難しいですが、自覚できるかどうかも大切なことなのでぜひチェックしてみてください。
②ダウンブロー=ハンドファーストと考えがち
要はダウンブローとは、ハンドファーストのことだ。と考えているアマチュアは少なくありません。ハンドファーストも同様に難しいスキルですからね。
ハンドファーストも必要ですがそれだけではダウンブローは完成されません、では何が必要なのか?次項ではダウンブローの打ち方について具体的に解説していきます。
4.アマチュアが知らないダウンブロー
ダウンブローを打つにはハンドファーストが絶対条件であることが先行しがちですが、今回は、ハンドファーストの意識だけではダウンブローは打てない、というスタンスで解説しようと思います。
なぜなら、ハンドファーストに加えて、フェースターンという動きが必須でハンドファーストとフェースターンどちらも重要なのです。
上からクラブヘッドを鋭角に下ろす、ハンドファーストに打つ、というイメージだけでは、上の条件を満たしていません。単にハンドファーストでボールをヒットしただけのこと。
多くのアマチュアはダウンブローと聞くと、
- クラブを上から鋭角に下ろす
- 強く打ち込んでしっかりターフを取る
- ハンドファーストに打つ
というイメージがありますよね。ここに
- クラブヘッドがグリップを追い越していく
- クラブヘッドのトゥがヒールを追い越していく
上の二つの条件も満たした時が本当のダウンブローでのインパクト時のクラブの抜け方なのです。
このことを知らないアマチュアは少なくありません。
インパクトまではヒールがトゥよりも先行(やや開き方向)し、インパクトでヘッドがスクエアに戻り、その後はトゥがヒールを追い越していく(閉じ方向)のが正しい動きなのです。
5.ダウンブローの打ち方見本
ダウンブローで大事なのは、左腕の回旋。
本物のダウンブローである、ヘッドがグリップを、そしてトゥがヒールを追い越していきながら最下点手前でインパクトを迎えるために注意するスイングのポイントはズバリ「左腕の回旋」です。
回旋とは、テイクバックまでは、時計回りに、ダウンスイングからは反時計回りに左腕を回していくことです。この動きが
- クラブヘッドがグリップを追い越していく
- クラブヘッドのトゥがヒールを追い越していく
①②の条件をクリアしダウンブローに打てます。
左腕の回旋ができないと、単に上から打ち込むだけになり、たとえハンドファーストにインパクトできたとしてもボールは掴まらず、右にそのまま飛ぶか、スライスボールになります。
6.ダウンブロー(左腕の回旋)をマスターしよう!
左腕の回旋をマスターすべき必要なポイントを確認していきましょう。
バックスイング
左腕を先に時計回りに回旋させた状態でハーフウエーバック(腰の高さ)の位置でセットし、そこからスイングを開始します。
しっかりトップまでクラブを上げて打つことで回旋したトップの位置を覚えることができます。またコンパクトなトップを心がけましょう。
ダウンスイング
下半身主導でダウンスイングを始めます。
上半身はトップの位置をキープしたまま左腰を左方向へグッと突き出すように動かします。少し難しいかもしれませんが、ダウンスイングは胸を右に向けたままクラブを下ろしてくるイメージです。
ここでダメなのは、上半身から動くことと、左にスエーすること。上半身から動くとクラブがアウトサイドから下りてきてしまいますし、左へ動くことを意識しすぎるあまり左に体が流れるとボールが掴まりません。
フォロースルー
フォロースルーでは左ひじを地面に向けるイメージをもって、左手甲が後ろを向く(背中方向)ようにしっかり左に振りぬいていきます。そうすれば左腕が回旋し、フェースがターンするのでボールが掴まります。
ここでもダメなのは、左手甲を上に向けてフォロースルーを取ることと左手首を甲側に折ること。
左手甲を上に向けるとトゥがヒールを追い越せないのでフェースターンできずボールが掴まりません。左手首が甲側に折れてしまうと逆にターンしすぎて、左に飛ぶミスになります。
まとめ
ダウンブローというのは和製英語で、アメリカでは「Hit down」と言われています。
ダウンブローができれば飛距離が伸びることはもちろん、しっかりスピンの効いたボールが打てる、アイアン番手ごとの飛距離もきっちりわかってくるので、5ヤードから10ヤード刻みのコントロールショットも同時に覚えることができます。努力する価値あり!
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