ゴルフクラブの歴史の中でも一番新しいジャンルといえるのがユーティリティ。最近はプロでも女子を中心にユーティリティを使うことが増えていますし、アマチュアでは一部の上級者を除いてロングアイアンをバッグに入れている人をほとんど見なくなりました。
ユーティリティUtilityは英単語で「役に立つもの」と言う意味。名前通り、いろんな使い方ができる便利なクラブで1本バッグに入れていればゴルフの幅が広がります。
役に立つユーティリティを最大限に生かしたい!そのために正しい選び方を解説します。
目次
1.ユーティリティとは?基本的なおさらい
ユーティリティクラブは、アイアンとフェアウェイウッドの中間的な存在として、ゴルフのコースで非常に役立つクラブです。一般的に、アイアンよりも高い飛距離と、フェアウェイウッドよりも操作性に優れているため、初心者から上級者まで幅広く愛用されています。
国内で「ユーティリティ」というクラブの認知が広まるきっかけとなったのは、特に3本のクラブだと考えています。これらのクラブが登場したことで、ユーティリティが一気にゴルファーの間で注目され、普及していったのです。
- アイアン型ユーティリティとしてはPRGRプロギアの「ズーム」
- ウッド型ユーティリテイはヤマハの「パワーマジック」
- リョービの「メガロスメディア」(現在は撤退)
どれも懐かしいです(憶えているひと人いますかね?)
ユーティリティは、ロングアイアンに比べてはるかに球が上がりやすく、打ちやすいため、今では多くのゴルファーにとって欠かせないクラブとなっています。実は、ユーティリティというクラブのジャンルは90年代までは存在していませんでした。
ちなみに、海外ではこのクラブを「ハイブリッドクラブ」と呼び、フェアウェイウッドとアイアンの良いところを兼ね備えたクラブという意味が込められています。ユーティリティの画期的な特徴により、お気に入りの一本として選ぶゴルファーが多いのも納得ですね。
ユーティリティは、ロフト角やヘッドの形状によって多くのバリエーションがありますが、特に「困ったとき」に活躍するクラブとして、狭いフェアウェイや風の強い日、または長い距離を飛ばさなければならない場面などで便利です。
2.ユーティリティの4つの特徴
ユーティリティのいいことしかない4つの特徴をまとめました。
①ボールが上がりやすい
ボールが上がりやすいのが一番のメリット。アマチュアのヘッドスピードでも打ちこなせるクラブなので大助かり。
②弾道が高くグリーンに止まりやすい
ロングアイアンに比べ弾道が高くてグリーンに止まる
③ラフで抜けやすく打ちやすい
フェアウェイウッドやアイアンに比べラフで抜けやすい、打ちやすい。
④アプローチにも使える
グリーン周りのアプローチにも使える。
特にウッド型ユーティリティの場合、フェースが滑るので、多少深いラフやベアグランド、特に便利なSWだとザックリしそうな冬のライの悪いグリーン周りでのアプローチに役立ちます。
3.ユーティリティの選び方
ユーティリティクラブを選ぶ際には、いくつかのポイントに注意を払いましょう。
ロフト角の選び方
ユーティリティはロフト角のバリエーションが豊富です。例えば、3番ユーティリティ(ロフト角:19度~21度)と、4番ユーティリティ(ロフト角:22度~24度)では、飛距離や打ちやすさに違いがあります。3番は飛距離が出るためティーショットに最適ですが、4番は操作性が高く、フェアウェイからのショットに向いています。自分がどのようなシチュエーションでユーティリティを使いたいかを考えて、ロフト角を選びましょう。
シャフトの硬さと長さ
シャフトの硬さは自分のスイングスピードに合ったものを選ぶことが大切です。スイングスピードが速い方は硬め(Sシャフト)を、遅い方は柔らかめ(Rシャフト)のシャフトを選ぶと、安定したショットが打ちやすくなります。また、シャフトの長さも重要で、長すぎるシャフトは操作が難しくなるため、自分にとって使いやすい長さを選びましょう。
ヘッド形状の違い
ユーティリティクラブには、アスリート向けのコンパクトなヘッドから、初心者向けの大きめのヘッドまで様々なタイプがあります。アスリート向けのものは精密な操作が可能ですが、ミスショットが出やすいので、ある程度スイングに自信がある方におすすめです。一方で、ヘッドの大きいモデルは打球の許容範囲が広く、初心者や中級者に向いています。
ブランド別の特徴
人気ブランドでは、それぞれのユーティリティに特徴があります。例えば、タイトリストやキャロウェイは、シャープな打球感と飛距離性能が特長です。テーラーメイドは、打感と許容性のバランスがよく、特にミスショットの許容範囲が広いので、初心者にも使いやすいです。
4. ユーティリティクラブの使い方と活用シーン
ユーティリティクラブは、どの場面で活躍するのでしょうか?その特徴を知り、うまく使いこなすことで、コース攻略がより楽しくなります。
ティーショットでの活用法
ティーショットでユーティリティを使うメリットは、安定感にあります。フェアウェイウッドは飛距離が出やすいですが、ミスショットが出ると大きく曲がることも。ユーティリティは操作性に優れており、特に風が強い日や狭いフェアウェイでは安心して使えるクラブです。飛距離は少し落ちますが、精度の高いショットが可能です。
フェアウェイからの打ち方
フェアウェイからユーティリティを使う場合、アイアンでは届かない距離を飛ばすことができます。また、フェアウェイウッドのように球を上げるのが難しい状況でも、ユーティリティは比較的高く打ち出せるため、障害物を越えるのにも便利です。特に、長いパー4やパー5でのセカンドショットに最適です。
グリーン周りでの使用法
ユーティリティはグリーン周りでのアプローチにも便利です。例えば、ピンが奥にあるときや、ラフからのショットでは、ユーティリティを使うことで安定した距離感を出しやすくなります。アプローチでも使用する場合、アイアンよりも高い弾道で止めやすく、特にグリーンエッジから数ヤードの距離では威力を発揮します。
バンカーやラフからの脱出法
バンカーやラフでは、アイアンよりもユーティリティの方が有利な場合があります。特にラフからの脱出時、ユーティリティの大きめなヘッドはボールを楽に捕まえることができ、ミスを防ぎやすくなります。バンカーからも意外に得意で、特にソールが広めのモデルは、砂をかき分ける感覚で打つことができます。
5. ユーティリティクラブの選び方・使い方Q&A
Q1: ユーティリティとフェアウェイウッドの使い分け方は?
ユーティリティは、操作性や安定性に優れているため、風の強い日や狭いフェアウェイでのティーショットやセカンドショットに最適です。フェアウェイウッドは飛距離が出ますが、コントロールが難しいため、状況に応じて使い分けましょう。
Q2: ユーティリティの番手を増やしたいけど、どの番手が最適?
一般的には、3番ユーティリティから5番ユーティリティあたりを選ぶと良いでしょう。飛距離の差を考慮して、自分のスイングスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
Q3: ユーティリティでミスショットが多い、改善方法は?
ミスショットが多い場合、クラブの長さやシャフトの硬さを見直すと効果的です。また、スイング時にクラブヘッドの芯を意識して打つことが重要です。
まとめ
ユーティリティクラブは、コースのさまざまな場面で活躍する非常に便利なクラブです。自分に合ったユーティリティを選び、正しい使い方を身につければ、プレーの安定感が増し、スコアアップにつながります。ユーティリティをフル活用して、あなたのゴルフライフをさらに楽しみ、上達を目指しましょう!
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