テーラーメイドMシリーズは、ゴルフクラブの世界に新たな基準を作り上げた存在です。その革新的な技術と高いパフォーマンスにより、多くのプロゴルファーやアマチュアから愛されています。
しかし、「M1とM2ってどう違うの?」「どのモデルが自分に合うのかわからない」という声をよく耳にしますよね。そこで本記事では、Mシリーズの進化をたどりながら、各モデルの特徴や選び方について徹底解説します。自分にぴったりの一本を見つけ、さらにゴルフを楽しんでみませんか?
目次
1.Mシリーズとは
テーラーメイドMシリーズは、2015年に初代M1が登場して以来、ゴルフクラブの設計に革命をもたらしました。軽量カーボンクラウンと調整可能なウェイトシステムを採用することで、飛距離と安定性、操作性を高次元で実現しました。
また、「M」という名前には、複合素材(Multi-Material)を使った最先端のクラブ作りへのこだわりが込められています。これは、スイングが安定しやすく、さらに飛距離を伸ばす設計を可能にしました。
2.Mシリーズの進化
テーラーメイドのMシリーズは、2015年から2019年までの間に9つのシリーズがリリースされました。その名前に込められた「M」は、「複数の素材」を意味する”Multi Material”の頭文字。軽量かつ高性能な複合素材を採用し、ゴルフクラブの新時代を切り開きました。
もともと人気の高かったR15の後継モデルとして登場したMシリーズ。その優れた性能と革新的なデザインにより、多くのゴルファーから支持され、4年間にわたるロングセラーとなりました。
歴代Mシリーズまとめ
- 2015年M1(ドライバー/フェアウェイウッド/レスキュー)
- 2016年M2(ドライバー/フェアウェイウッド/レスキュー/アイアン)
- 2017年2代目M1(ドライバー/フェアウェイウッド/レスキュー/アイアン)
- 2017年2代目M2(ドライバー/フェアウェイウッド/レスキュー/アイアン)
- 2018年M3(ドライバー/フェアウェイウッド/レスキュー/アイアン)
- 2018年M4(ドライバー/フェアウェイウッド/レスキュー/アイアン)
- 2018年MGLOIRE(ドライバー/アイアン/ウェメンズドライバー/ウェメンズアイアン)
- 2019年M5(ドライバー/フェアウェイウッド/アイアン)
- 2019年M6(ドライバー/フェアウェイウッド/レスキュー/アイアン)
毎年モデルチェンジを重ねて進化を遂げてきたテーラーメイドのMシリーズ。その特徴は、各モデルごとに異なる個性と魅力にあふれています。本記事では、Mシリーズの各モデルについて、どんなゴルファーに向いているのか、どんな性能が際立っているのかをわかりやすく解説していきます。
3.各モデルの特徴と違い
M1シリーズ
2015年に発売されたM1(ドライバー/フェアウェイウッド/レスキュー)は、R15ドライバーを進化させたモデルで、主に3つの改良が施されています。まず、調整可能なウェイトシステムにより、弾道やスピン量を細かくコントロール可能に。次に、軽量カーボンクラウンを採用し、ヘッドの重心を低く設計。
これにより、高弾道と飛距離を実現しました。そして、操作性と安定性を高次元で両立させ、ミスヒットの許容性も向上しました。M1はMシリーズの成功を導いたモデルです。
M1公式報道資料pdf←発売当初の資料をみることができます。
R15ドライバーより改良された3つの機能が特徴
- ヘッドの軽量化を可能にした
- 弾道を調整できるようになった
- マイルドな打感と打音になった
これら3つの機能がどんなものかさらに次項でかなりこまかく解説していきます。このM1がMシリーズの土台です。
ヘッドの軽量化
M1はカーボンクラウンを採用することで、クラブヘッドを軽量化しました。これにより、ヘッドの重心が低く、打球がより高い弾道で飛びやすくなります。軽量化により、スイングがしやすく、ヘッドスピードの速いゴルファーでも扱いやすくなり、飛距離を最大限に引き出すことが可能になりました。
弾道の調整機能
M1には、調整可能なウェイトシステムが搭載されています。このシステムにより、ゴルファーは自分のスイングや好みに合わせて弾道を調整でき、飛距離やスピン量、方向性を細かくカスタマイズできます。
これにより、さまざまな状況に応じた理想的なショットを打つことができ、プレーの幅が広がります。
マイルドな打感と打音
M1は、打感と打音にも改良が加えられました。打った瞬間の音が心地よく、ミスショット時でも穏やかな打音になります。これにより、プレー中のストレスが軽減され、打感が良くなることで、ゴルファーの集中力を高めます。
これらの3つの特徴が、M1を革新的なモデルにし、Mシリーズの基盤を作り上げました。
M2シリーズ
M2は飛距離性能と許容性を追求したモデル。調整機能は少なめですが、その分、初心者から中級者まで扱いやすい構造になっています。直進性を重視する方に最適です。
初代M2は、2016年に発売されました。(ドライバー/フェアウェイウッド/レスキュー/アイアン)特徴は高い飛距離性能と寛容性の性能をアップさせた点でした。
M2公式報道資料pdf←発売当初の資料をみることができます。
M1より改良された2つの機能が特徴
- 軽量化を可能にし初速アップさせた流線型クラウン
- M2専用スピードポケット&ICTにより慣性モーメントの向上
流線型クラウンで軽量化と初速アップを実現
M2では、流線型のクラウンデザインを採用することで、さらにヘッドの軽量化を進めました。この設計により、スイング中の空気抵抗を軽減し、ヘッドスピードが向上。結果として、ボールの初速アップを実現しています。また、軽量化によってスイングが安定し、より力強いショットを可能にします。
M2専用スピードポケットとICTで慣性モーメントを向上
M2には、専用設計されたスピードポケットとICT(インバーテッド・コーン・テクノロジー)が搭載されています。この組み合わせにより、慣性モーメントが大幅に向上。ミスヒット時でも飛距離を落とさず、直進性の高いショットが打てる設計となっています。特にフェース下部での打点でもパフォーマンスを発揮するため、安定したプレーを支えます。
これらの機能を搭載したM2は、スイートエリアが広く、ミスに強い設計により、直進性と飛距離性能の両立を実現しました。M1でトッププロたちからの信頼を得たMシリーズの名声は広がり、M2ではその寛容性と飛距離性能が一般ゴルファーにも評価され、幅広い層から支持を集めるモデルとなりました。
しかし、Mシリーズはここで歩みを止めることはありませんでした。さらなる進化を求め、次のステージへと挑戦を続けていきます。
M3シリーズ
ツイストフェース技術を採用したM3は、スライスやフックのミスを軽減します。さらにY字型のウェイトシステムで、弾道を細かく調整できるため、上級者に人気のモデルです。
2018年、M1はM3へ大きく進化します。多くのゴルファーが飛距離だけではなく、曲がらないでまっすぐ飛ぶことを求めていることから開発されました。
M3の特徴
- 弾道のばらつきを軽減
- 初速アップ
- 打出角を調整
弾道のばらつきを軽減
M3では、新たに導入された「ツイストフェース」によって、弾道の安定性が大幅に向上。フェースのトウ側とヒール側の曲率を変えることで、ミスヒット時のスピン量と方向性を補正し、より直進性の高いショットを可能にしました。この設計により、狙ったラインを外しにくくなり、スコアメイクに貢献します。
初速アップ
M3には、新しいスピードポケットが搭載されています。フェースの反発性能を高め、ボール初速を向上させることで、飛距離のアップを実現しました。特にフェース下部での打点でも初速が落ちにくい構造となっており、安定した飛距離を提供します。
打出角を調整
M3では「Yトラック・ウェイトシステム」を採用。ゴルファー自身がウェイトの位置を調整することで、弾道の高さやスピン量をカスタマイズ可能です。この機能により、プレーヤーの好みに応じた最適な弾道を作り出すことができます。
これらの革新技術を搭載したM3は、さらなる精度と飛距離を求めるゴルファーにとって頼れる一振りとなりました。Mシリーズの進化は、より高いレベルのプレーを目指すゴルファーの期待に応え続けています。
M4シリーズ
M4はM3のテクノロジーをベースにしつつ、より安定性を高めた設計です。スピードポケットの改良により、ミスショット時の飛距離ロスを最小限に抑えます。
2018年M3と同時に発売されたM4は、「まっすぐ より遠くへ」のキーコンセプトも一緒であり、機能も同じものが搭載されています。(ドライバー/フェアウェイウッド/レスキュー/アイアン )
M4の3つの特徴
- 弾道のバラつきを軽減
- 初速アップ
- 打感
M3には、ツイストフェース、ハンマーヘッド、そしてジオコースティック・デザインが搭載されており、これらの技術によってスイートエリアが拡大し、初速が向上しました。これにより、飛距離性能と直進性がさらに強化され、ミスヒット時でも安定したパフォーマンスを発揮することができます。
加えて、ヘッド後方に配置されたウエイトパッドは、慣性モーメントを大きく増加させ、寛容性を向上させています。この改良により、より安定した飛距離を提供し、初心者から上級者まで、幅広いゴルファーにとって扱いやすいドライバーとなりました。
一方、M4はM3に搭載されていたYトラック・システムを搭載していないため、弾道の調整機能という点では操作性が劣りますが、高い弾道と直進性をしっかりと感じられるクラブです。M4は、シンプルな設計ながらも十分に優れた性能を発揮し、多くのゴルファーに愛されるモデルとなっています。
M4の評判(2021年11月現在)独自調査
M4の評判
M4シリーズのアイアンは現在(2021年11月)でも人気が高い「アイアンはM4しか勝たん」といわしめる逸品。全Mシリーズ、SIMシリーズのなかでもM4が好きというプレーヤーもいるほどです。
ここまででかなり進化したMシリーズですが、2019年には新たなモデルが発売されます。
M5シリーズ
2019年、M3から引き継いだM5が発売されました。すべてのゴルファーに「飛んで、曲がらない」ドライバーを提供するため、ツイストフェースに加えて新たな機能が搭載されました。
M5の特徴
- テーラーメイド史上最高の反発
- 幅広い調整が可能
テーラーメイド史上最高の反発性能
M5は、テーラーメイド史上最高の反発性能を実現する「ハンマーヘッド・2.0スピードポケット」を搭載しています。
これにより、フェースの反発力が強化され、特にフェース下部での打点でも高い初速を維持できます。飛距離を最大化できるため、ミスヒットにも強く、どんな打点でも安定したパフォーマンスを発揮します。
幅広い調整が可能
M5は、「スライディング・ウェイト・システム」を搭載しており、ウェイトの位置を調整することで、ゴルファー自身のプレースタイルに合わせた弾道やスピン量を細かくカスタマイズできます。この調整機能により、より精度高いショットを打つことができ、風の強い日やコースの特性に合わせて最適なセッティングが可能になります。
M5は、反発性能と調整機能を兼ね備え、飛距離と精度を求めるゴルファーにとって非常に強力な武器となるモデルです。
M5の評判(2021年11月現在)独自調査
M5の評判
M5シリーズのアイアンは中古しかないのですが今でも人気が高く「SIMの新しいアイアンを購入するよりもM5を使い続けた方がいい」ぐらい高評価されています。ただ中古しか入手することがもうできないのが残念です。M5のドライバーは曲がらず弾道が安定するので手放せない人が多いようでした。
2019年には、M4もM6へと進化しました。
M6の特徴(Mシリーズ最後)
画像出典:taylormadegolf
2019年に発売したM6は、M5と同様にスピードインジェクションを新たに搭載しました。(ドライバー/フェアウェイウッド/レスキュー/アイアン)
またソールにもグラファイト・コンポジット素材を使用することにより、46gのウエイトを配置することができ、さらに低・深重心化し、寛容性が向上しました。リバースTトラック・システムは搭載されていませんが、直進性があり、安定した飛距離で手堅いプレーができます。
M6シリーズの評判(2021年11月現在)独自調べ
M6シリーズの評判
M6シリーズの特にアイアンは今でも人気が高く中古でも売買が盛んです。中古でアイアンを探している方の「一度は使ってみるか」に引っかかりやすい代物のようです。
Mシリーズはこれで終了となりました。
まとめ
テーラーメイドMシリーズは、多様なニーズに応えるラインナップを持っています。クラブ選びに悩んでいる方は、まず試打を通じて感覚を確かめ、自分に合う一本を見つけてみてください。それがあなたのスコアアップとゴルフライフの向上につながるはずです!
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