スチールシャフトは重いと言われた永い時代はもう終わりました。もはや誰でも無理せずスチールシャフトを軽〜く使える時代です。
アイアン用スチールシャフトメーカー界には世界的御三家と呼ばれているメーカーがあります。
- トゥルーテンパー
- KBS
- 日本シャフト
世界的御三家と呼ばれる由縁と、それぞれのメーカー特徴、厳選したイチオシスチールシャフトを紹介したいと思います。
アイアンシャフトの交換を計画している人の参考にしてみてください。今やシャフトは重要なパーツ！自分にあったものを選んでいきましょう。
本記事では、スチールシャフトの「御三家」とされる3大メーカー（トゥルーテンパー、KBS、日本シャフト）をご紹介。それぞれのメーカーが持つ特徴や強み、さらにあなたにぴったりのシャフトを見つけるための選び方も解説します。
目次
1.スチールシャフト御三家を紹介
スチールシャフトのメーカーと各社のおすすめモデルを紹介します。世界的にはこの3社だけ、と言ってもいい状況です。豊富な種類・しなり感・振り感がそれぞれのメーカーで変わってきますのでスチールシャフトを探す際はぜひフィッティングをしてからご検討ください。
①世界一の総合シャフトメーカー｜トゥルーテンパー（truetemper）
トゥルーテンパーは、1902年にアメリカ・オハイオ州で創業し農業用のフォークなんかを製造販売していた会社です。2年をかけてゴルフシャフトを開発し、1925年世界初のスチールシャフトを完成させた老舗中の老舗メーカー。スチールシャフトの代名詞ともいえる会社です。
2000年代にグラファイトシャフトの「グラファロイ」やステップなしのスチールシャフトメーカーであった「プレシジョン」を吸収合併し、世界一の総合シャフトメーカーになりました。
2人の大スターと共に成長
ちょうど当時ゴルフの２大スーパースター、ウォルター・ヘーゲンとボビー・ジョーンズの活躍により空前のゴルフブームが到来！これが大きな後押しとなりトゥルーテンパーも大きく成長していきます。
ウォルター・ヘーゲン
アメリカ合衆国ニューヨーク州ロチェスター出身のゴルファーである。競技ゴルフを確立した往年の名選手のひとりとして知られる。生涯に100万ドル以上を稼いだ選手はヘーゲンが最初だと言われている。（Wikipedia引用）
ボビー・ジョーンズ
ヒッコリーシャフト時代の最も偉大な選手の一人であることから「木のシャフトの伝説」と呼ばれた男。マスターズを創設した人物。（画像出典：Wikipedia）
今も使われる完成度の高い製法を1928年に開発
スチールシャフトは段差によりテーパーがつけられたことで、強度・精度に均一性を持たせ飛距離を向上させました。この特許工法は21世紀になった今でも使われている完成度の高い技術を1928年にはトゥルーテンパーは開発したのです。
当時は「重すぎる！」と批判が多かった
当時主流だったのがヒッコリーシャフト。何百年も愛用してきたことから、職人やプロからは、スチールシャフトは歓迎されませんでした。性能的には抜群に優れていたもののヒッコリーに比べて「重い」という理由で「ルールで認めるべきではない」と批判されたのです。ヒッコリーは素材として非常に軽いですからね。
批判を受けたがあらゆる手段で頑張った
批判があってもトゥルーテンパーは諦めません。少しでも受け入れられてもらおうと、表面を黄色や茶色にコーティングしてヒッコリーに寄せてみたり、ヒッコリーを薄ーくしてスチールに被せたりして極力スチール感を薄めたモデルを発売しました。
それほどスチールシャフトに可能性を見出していたんだと思います。この地道な努力が実り1930年以降ルールとして認められるようになりました。
1941年スチールシャフト全盛期の到来
1941年に発売した「ダイナミックゴールド」という商品がイメージを大きく変えました。フレックス分類を世界初実現した商品だったのです。このフレックス分類システムはのち1950年のPGAツアーで高使用率を誇ります。
驚異的な人気ダイナミックゴールドは現在もその地位を確立
画像出典：公式サイト
「ダイナミックゴールド」ブランドは発売から40年以上トッププロをはじめ世界中のゴルファーに愛されるシャフトブランド。
創業から119年とな！超老舗シャフトメーカーのトゥルーテンパー社ですね！
トゥルーテンパーのおすすめシャフトを紹介
スチールの頂点と呼ばれるダイナミックゴールド
TRUE TEMPER(トゥルーテンパー) ゴルフシャフト Dynamic Gold テーパー アイアン用 番手 #4 フレックス X100 Dynamic Gold
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フレックス:X100
製品長さ:40.0インチ
シャフト重量:130g
Tip径:9.00mm
Butt径(mm):15.25
キックポイント:元調子
性別:男性/女性
長年の実績と信頼こそがスチールの頂点と呼ばれるゆえん!スチールシャフトの代名詞とも言われるダイナミックゴールドは、世界ランク上位プレーヤーや日本の賞金王をはじめ、全世界のトッププロから絶大な信頼を得ています。コントロール性能に優れたシャフトを求めるツアープレーヤー、上級者の必需品です。
ゴルファーなら誰でも知っている1980年に発売されたロングセラーモデル。手元側の粘る挙動と先端側の硬さが特徴。世界中のトッププロや上級者がこぞって使っています。重量やキックポイントの違う派生製品も多くあり、豊富なメニューから選ぶことができるのも魅力です。
ダイナミックゴールド120VSS
Truetemper(トゥルーテンパー) シャフト Dynamic Gold ダイナミックゴールド120 アイアンシャフト 番手 #4 S200 Flex 単品 DG120IS4
Amazon価格：5011円
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長さ:40.0インチ
チップ径:.355 inch (9.00mm)
バット径:.600 inch (15.25mm)
キックポイント:元調子
ダイナミックゴールド95VSS
Truetemper(トゥルーテンパー) シャフト Dynamic Gold ダイナミックゴールド95 アイアンシャフト 番手 #9 S200 Flex 単品 DG95IS9
Amazon価格：4964円
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長さ:35.5インチ
チップ径:.355 inch (9.00mm)
バット径:.600 inch (15.25mm)
キックポイント:中元調子
3年以上の歳月を費やして開発したNEWダイナミックゴールドシリーズ新技術の振動吸収システムVSS（バイブレーション・スプレッション・システム）を搭載したモデルでミスヒット時の不快な衝撃・振動を大幅に減少させ、ゴルファーにより柔らかいフィーリングと身体への負担を軽減させます。
【徹底比較】元祖ダイナミックゴールドvsNEWダイナミックゴールド
動画出典：ズバババ!GOLF
元祖DG-S200とNEWダイナミックゴールドの振動数（硬さ）、弾道、重量を徹底比較。重い、硬いアイアンのデメリットも解説。やっぱり「王道と新しいのどっちなの？」と最終的に行き着く疑問に答えを出してくれている動画です！再生回数10万回以上！すごいです。
②ゴルフ界の天才キム・ブレイリー｜KBS（FST America Ltd）
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2008年に元プレシジョン社にいたスチールシャフトデザイナー、キム・ブレイリー氏によって設立された新興メーカーです。シャフトデザイナーが手がけた会社ですが、瞬く間にアメリカＰGAツアーで受け入れられ多くの勝利に貢献しました。
動画出典：Kim Braly from KBS Golf Shafts on Callaway Talks 動画の左側に居るのがキム・ブレイリーさん、シャフト持ってにっこにっこです。キム・ブレイリー氏が動いてるところ初めてみました。メーカー名は知ってるかれど本人のご尊顔を認識している方は少ないのかも。
設立たった13年で昇り詰めた
型破りなゴルフクラブの設計を手がけ膨大なデータ分析でシャフト設計が多くのクラブメーカーに評価されてきました。
やや軽量モデルが不足していて一般のアマチュアには手が届きづらいが、高いコントロール性能が評価されシェアを伸ばしています。
1993年 FST (FST America Ltdの前身)設立
2007年 キム・ブレイリー FSTチームに加わる
2008年 FST America Ltd 設立
2008年 KBS Tour 発売(KBS ブランド誕生)
2008年 使用プロがPGAツアーで初勝利
2011年 KBS Tour C-Taper 発売
2013年 2大メジャー制覇(全英オープン、全米オープン)
2017年 KBS Tour Hybrid Prototype 発売
2018年 KBS Tour $-Taper発売
2019年 KBS Experience Carlsbad(USA)オープン
2020年 FST JAPAN合同会社 設立
2021年 KBS GOLF EXPERIENCE TOKYO 自由が丘にオープン
日本第一号店！KBS GOLF EXPERIENCE TOKYO 自由が丘
画像出典：公式サイト
〒152-0035
東京都目黒区自由が丘1-26-9 三笠ビル2F
03-6421-4762
アメリカ カリフォルニア州「Carlsbad店」に続く2号店として、2021年、東京自由が丘に『KBS GOLF EXPERIENCE TOKYO』をオープン。最高の環境でフィッティングをすることができますよ！
KBSのおすすめシャフトを紹介
KBSツアー
KBS ツアーアイアンシャフト-スティッフフレックス – .355 テーパーチップ
Amazon価格：16000円
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KBS ツアーアイアンシャフト – .355テーパーチップ
種類：アイアン1~9 + PW、SW
KBS TOURはKim Bralyの特徴的なシャフトで、ショットの汎用性とミッド軌道を望むプレーヤーに最適です。
KBSのフラッグシップモデルで重量系シャフト。エネルギー伝導効率を最大化することでスムーズな振り感と飛距離アップを実現する。アメリカ、ヨーロッパ中心に多くのトッププロが使用し、メジャー勝利も多数のシャフトです。
高いコントロール性をそのままに打ち出しを抑えたモデル。KBSシリーズの中で一番スピン量が少ないです。ステップレス設計で見た目も美しく、スムーズなしなり感とクセのない振り心地を実現やや軽量の「Cテーパー95」もあります。
KBSシャフトが合う人は？KBSシャフト徹底試打比較｜KBS S-TAPER/C-TAPER/TOUR/TOUR Vを試打して解説
動画出典：ザ・レビューゴルフ / The Review Golf
KBSのシャフトを実際に使ってレビューをしてくれてる動画です！とってもわかりやすいですしどんな人にKBSシャフトが合うのかなどがわかり、ショットの感じを見ることができます。めちゃめちゃわかりやすいです！
③日本シャフト（にっぽんシャフト）
日本シャフト株式会社は神奈川県横浜市に本社がある国産唯一の総合シャフトメーカーです。創業1959年に日本熱処理研究所として設立し、同年スチールシャフトの製造を開始しています。
素材開発からメイドインジャパン
東証一部上場の世界トップの「ばね」メーカー、日本発条株式会社のグループ企業である強みを生かして材料開発から製造、品質管理まで一貫して行い、メイドインジャパンの高い製品精度と性能が評価されています。
軽量スチールの代名詞を女子プロの多くが愛用
女子プロにも愛用者が多い軽量スチールの代名詞でもある「NSPRO950GH」でアマチュアにもスチールシャフトを大きく普及させました。日本人にも合うように軽量モデルがとても充実しているのが日本シャフトの特徴です。
日本シャフトには、世界のトッププロに広く使用されているトゥルーテンパーやKBSシャフトにも負けない「NSPRO MODUS（モーダス）」シリーズもあり、じわじわとトッププロに愛用者が増えています。
日本シャフトのおすすめシャフトを紹介
世界に誇れ！NSPRO MODUS（モーダス）
日本シャフト N.S.PRO MODUS3 WEDGE 115 ゴルフシャフト ウェッジ用 単品 37インチ WEDGE115
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シャフト長さ:37インチ(940mm)
シャフト重量:122g
トルク:1.5
Tip径:9.02mm
Butt径:15.24mm
ベストセラー！N.S-PRO 950GH
日本シャフト ゴルフシャフト N.S.PRO 950GH UTILITY ユーティリティ用 長さ 39.5inch フレックス S N.S.PRO 950GH UTILITY S
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番手:#UT
製品長さ:39.5インチ
シャフト重量:98.0g
トルク:2.10-2.00
性別:男性/女性
Tip径をやや太めに、トルクを大きめにバランスポイントも変化させたユーティリティ専用設計。スムーズなスイングで距離も方向性も納得です。ユーティリティの使命は軽快に振れて確実性の高いこと。それだけに振りやすさが第一のポイント。N.S.PRO 950GH UTILITYはヘッドを暴れさせることなく、スムーズなスイングができる N.S.PRO 950GHの良さを持ったシャフトです。しかも距離はきっちりと方向性もまっすぐにコントロールできるのが魅力です。
NSプロ 950GH Neo
動画出典：N.S.PRO / 日本シャフト株式会社
日本シャフトのベストセラーモデル「NSPRO950GH」の性能そのままに、最近の大型ヘッド、ストロングロフト系アイアンにマッチする新製品。アベレージゴルファーでも高い弾道で止まる球が打てます。
『N.S.PRO 950GH neo』の発表会で950GH neoと950をウチ比べ
950GHneoと950を打ち比べてそのレビューをしている動画です。ボールがどう打てるのかなどわかりやすいですよ。
NSプロ ZEROS（ゼロス）6
「生涯スチール」を実現する世界最軽量スチールシャフト。スチールならではの強弾道と方向性の安定はそのままに、ヘッドスピードが速くなくてもタイミングが取りやすく正確なインパクトを可能にします。ほかに、より重めのゼロス７，セロズ８シリースもあります。女性でも「スチールを使いたい」ニーズにも応えられるモデルです。
【軽量スチール】NSプロゼロスを検証！軽いor重いアイアンの弊害とは？
動画出典：ズバババ!GOLF
『軽量スチールかカーボンかどっちがいいの？！』という方に答えをくれる動画です。NSプロゼロスはとっても人気のシャフトですが動画が少ないので必見です！
スチールシャフトの御三家と言われる3つのメーカーを紹介してきました。軌跡を知るとちょっと使いたくなってきますよね。次項ではスチールシャフト自体の性能について解説していきます。
２.カーボンシャフトとスチールシャフトを比べてみた
スチールシャフトはカーボンシャフトに比べて何が違って、どう変化してきたのかをわかりやすくまとめました。
スチールシャフトのメリット
スチールシャフトは、主な素材がステンレス当然鉄でできています。カーボンシャフトに比べた時の１番のメリットは、狙った方向へ打ち出しやすいことと、縦距離の安定性です。
- 狙った方向へ打ち出しやすい
- 縦距離の安定性
- 動きやしなりが穏やかな
セカンドショットの安定、スコアメイクにはスチールが適していると個人的にも思います。
スチールシャフトのデメリット
逆にスチールシャフトのデメリットとしては、一般的にカーボンに比べ飛距離が伸びない、ことです。しかし、カーボンは飛びすぎたり、飛ばなかったりするのが難点なので、デメリットと言っても使う側との相性で大きく変わると思います。
スチールシャフトにあるステップの役割
スチールシャフトには竹の節のようなもの（ステップと呼びます）がありますよね？あれは何のためにあるのでしょう？
実はシャフトのしなりを調整する役目を果たしていてステップのある部分は剛性が上がるのでしなりにくくなります。ステップの位置や間隔によってキックポイントやしなり具合を自由に調整できます。加えて加工が楽になるので、コストダウンにもつながるメリットもあるんです。
3.水が大敵！スチールシャフトのお手入れ方法
月に１、２回ラウンドしたり、週一で練習場に通う程度の普通のアマチュアであれば、スチールシャフトの寿命は気にする必要はないと思います。
ただ、寿命を早める原因は水分です。スチールは鉄なので、当然水分が入ると錆びていきます。たま～に、ですがグリップエンドの空気穴やホーゼル部分から水分が混入することがあります。雨の日のラウンドの後、キャディバッグに入れたままにしない、クラブが濡れた後は、しっかり水分を拭き取り天日干ししておきましょう。
まとめ
3大メーカーが提供するスチールシャフトにはそれぞれに異なる魅力があり、選び方次第でプレースタイルが大きく変わります。スチールシャフトを選ぶ際は、ぜひ試打して自分のプレイに合う1本を見つけてください。あなたのゴルフライフを支えるシャフト選び、きっとスコアアップにもつながるはずです！
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