苦手なクラブは誰にでもある!まず知っておくべき真実。
苦手なクラブは「避けるのではなく、付き合い方を変える」ことで必ず克服できます。
僕自身、7番アイアンが大の苦手で、ラウンド中は6番か8番で誤魔化していた時期がありました。接待ゴルフで上司の前で7番を持った瞬間、手が震えたのを今でも覚えています。でも、考え方を変えて正しい練習を3ヶ月続けたら、今では最も信頼できるクラブに変わったんです。
この記事では、苦手意識が生まれる原因から具体的な克服法まで、実体験を交えながら解説していきます。
1.苦手なクラブができる3つの理由
苦手意識って、実は技術だけの問題じゃないんです。ここでは多くのゴルファーが陥る「苦手の原因」を紐解いていきます。
過去のミスが脳裏に焼き付いている
一度大きなミスをすると、そのクラブを握るたびに失敗シーンがフラッシュバックしませんか?
僕の場合、会社のコンペで3番ウッドをOB連発したことがありました。それ以来、ティーショットで3番を持つと「また飛ばすんじゃないか」という不安が先に立つように。心理学では「ネガティブバイアス」と呼ばれる現象で、人間の脳は失敗体験を成功体験の3倍強く記憶するそうです。
特に接待ゴルフや大事なラウンドでのミスは、プレッシャーと共に記憶されるため、余計に苦手意識が強化されてしまいます。
クラブの特性と自分のスイングが合っていない
すべてのゴルファーに万能なクラブは存在しません。
例えば、ユーティリティが苦手な人は、実はロングアイアンの方が合っているケースもあります。僕の友人は「流行っているから」とユーティリティを買いましたが、全然使いこなせず。試しに4番アイアンに戻したら、驚くほど安定したショットが打てるようになりました。
クラブには「重心位置」「ロフト角」「シャフトの硬さ」など、様々な要素があります。これらが自分のスイングスピードやヘッド軌道と合わないと、どんなに練習しても上達しにくいんです。
練習量が圧倒的に足りていない
苦手だから避ける→練習しない→さらに苦手になる。この負のスパイラルに陥っていませんか?
打ちっぱなしで素直に聞いてみてください。「ドライバーとアイアンの練習比率はどれくらいですか?」多くの人が7:3、下手すると9:1でドライバーばかり打っているはずです。でも実際のラウンドでは、ドライバーは多くて14回、アイアンやウェッジは30回以上使いますよね。
苦手なクラブほど「練習して恥ずかしい」「隣の人に下手だと思われたくない」という心理が働きますが、これがさらに苦手を強化してしまう悪循環を生んでいます。
2.苦手なクラブを克服する5つの実践テクニック
ここからが本題です。僕が実際に試して効果があった、明日から実践できる具体的な方法をご紹介します。
1. 「成功体験ノート」で脳をリセットする
最も効果的なのは、苦手クラブでの成功体験を積極的に記録することです。
練習場で苦手なクラブを10球打ったら、その中でベスト3のショットを写真や動画で記録します。スマホのメモアプリに「◯月◯日、7番アイアンでピン3m、最高の弾道」と書き込むだけでOK。ラウンド前に見返すと、不思議と「あの時打てたんだから今日も打てる」という自信が湧いてきます。
僕はEvernoteを使っていますが、シンプルにLINEの自分だけのグループを作って投稿している友人もいます。大事なのは「記録すること」と「見返すこと」。これだけで苦手意識が驚くほど軽減されます。
2. クラブフィッティングで「相性診断」を受ける
どんなに練習しても上達しないなら、クラブ自体があなたに合っていない可能性があります。
ゴルフ5やゴルフパートナーなどの大型店舗では、無料でクラブフィッティングを実施しています。弾道測定器で「ヘッドスピード」「打ち出し角」「スピン量」などを計測し、最適なクラブを提案してくれるサービスです。
僕は以前、ユーティリティが全く飛ばず苦手でした。フィッティングで計測したら、シャフトが硬すぎて打ち出し角が低すぎることが判明。ワンフレックス柔らかいシャフトに変えただけで、飛距離が20ヤード伸びて苦手意識が消えました。
フィッティング可能な店舗:
- ゴルフ5
- ゴルフパートナー
3. 「5球ルール」で集中練習する
練習場で漫然と打つのではなく、苦手なクラブだけに集中する時間を作りましょう。
僕が実践しているのは「5球ルール」です。ドライバーを5球打ったら、苦手なクラブを必ず5球打つ。これを繰り返すことで、自然と苦手クラブの練習量が増えます。ポイントは「同じ球数」にすること。苦手だからといって1〜2球で終わらせず、得意なクラブと同じだけ打つことで、脳が「このクラブも普通のクラブだ」と認識し始めます。
また、ターゲットを明確にすることも重要。「150ヤード先の黄色い旗を狙う」など、毎球目標を決めて打つことで、ただ打つよりも3倍効率的に上達します。
4. プロの動画で「イメージトレーニング」する
苦手なクラブこそ、正しいスイングイメージを脳に刻み込むことが大切です。
YouTubeで「クラブ名 + プロ スイング」と検索すると、トッププロのスロー動画が見られます。僕のおすすめは松山英樹プロのアイアンショット。アドレスからフィニッシュまで、何度も繰り返し見てイメージを焼き付けます。
寝る前の5分間、スマホでプロのスイング動画を見るだけでも効果的。「運動学習理論」によれば、実際に体を動かさなくても、頭の中でイメージするだけで神経回路が強化されるそうです。次の練習やラウンドで、不思議とスムーズに体が動くようになります。
5. 「戦略的撤退」も立派な攻略法
苦手なクラブを無理に使わず、別のクラブで代替する選択肢も考えましょう。
僕の知人は3番ウッドが大の苦手でしたが、思い切って5番ウッドを2本買いました。片方はティーショット用、もう片方はフェアウェイ用。飛距離は少し落ちますが、確実性が上がってスコアが5打縮まったそうです。
また、Par5のセカンドショットで無理に苦手なユーティリティを使わず、7番アイアンで刻む戦略に変更。結果的にグリーン周りからのアプローチ練習が増え、全体的なスコアアップにつながった友人もいます。
プロでも「苦手な距離は作らない」と公言する選手がいます。完璧を目指すより、自分のゴルフを組み立てる方が、結果的にスコアも楽しさも向上します。
3.クラブ別・苦手克服のワンポイントアドバイス

それぞれのクラブには、苦手になりやすい特有の原因があります。ここではクラブ別の具体的な対策をお伝えします。
ドライバーが苦手な人へ
ドライバーの苦手意識は「飛ばさなきゃ」というプレッシャーから生まれることが多いです。
僕が接待ゴルフで学んだのは「230ヤード飛んでフェアウェイキープ」と「280ヤード飛んで林の中」なら、前者の方が圧倒的に有利だということ。飛距離を追うのではなく、フェアウェイに置くことを最優先にすると、自然と力みが取れてミート率が上がります。
練習では、思い切って「70%のパワー」で打つ意識を持ちましょう。フルスイングの感覚が10だとしたら、7の力感で振る。これだけでミスが激減し、結果的に平均飛距離も伸びることが多いです。
おすすめドライバー(初中級者向け):
- キャロウェイ パラダイム X – 優しさと飛距離を両立
アイアンが苦手な人へ
アイアンの苦手意識は「番手ごとの距離の曖昧さ」が原因のことが多いです。
まずは練習場で各番手の「平均飛距離」を正確に把握しましょう。ゴルフ仲間とラウンドする時も、「今の8番で150ヤードだった」など、毎回距離を確認する習慣をつけます。スマホのゴルフアプリに記録しておくと、ラウンド中のクラブ選択が格段に楽になります。
また、アイアンは「打ち込む」意識が強すぎると、ダフリやトップが出やすくなります。むしろ「払い打つ」イメージで、ボールの少し手前にヘッドが最下点を迎えるようにスイングすると、驚くほどクリーンにヒットできます。
おすすめアイアン(優しさ重視):
- ゼクシオ 13 – 軽量で振りやすく、ミスに強い
ユーティリティが苦手な人へ
ユーティリティは「中途半端な存在」という認識が苦手の原因になりがちです。
実は、ユーティリティの打ち方は「アイアンでもウッドでもない」んです。僕もずっと悩んでいましたが、プロに教わった「アイアンの構え方+ウッドのスイング」という意識で劇的に改善しました。具体的には、ボール位置はアイアンと同じく中央寄り、でもスイングはウッドのように払い打つイメージです。
また、ティーアップして練習するのも効果的。最初はティーアップした状態で確実にミートできるようになってから、徐々に地面から打つ練習に移行すると、苦手意識が薄れていきます。
ウェッジが苦手な人へ
100ヤード以内のアプローチが苦手な人は、実は「振り幅のバリエーション不足」が原因です。
僕が実践しているのは「時計の針練習法」。バックスイングを時計に例えて、「9時」「10時」「11時」の3パターンの振り幅を作ります。それぞれの振り幅でサンドウェッジが何ヤード飛ぶか、練習場で徹底的に計測。この3パターンを覚えるだけで、100ヤード以内のコントロールが格段に向上します。
また、グリーン周りからのアプローチは「転がす」選択肢を増やすことも重要。無理にロブショットを狙わず、パターや9番アイアンで転がせる場面は積極的に転がす。結果的にミスが減ってスコアアップにつながります。
4.練習場での効率的な練習メニュー

限られた練習時間で最大の効果を出すためには、計画的な練習が欠かせません。
「20-60-20の法則」で練習を組み立てる
僕が実践している練習配分は、全体の練習時間を100%として、
- ウォーミングアップ:20%(ウェッジやショートアイアンで体をほぐす)
- メイン練習:60%(苦手なクラブ+課題練習)
- クールダウン:20%(得意なクラブで成功体験を作って終了)
この配分を意識するだけで、練習の質が圧倒的に高まります。特に重要なのがクールダウン。「今日も苦手なクラブがダメだった…」という記憶で終わると、次回の練習が億劫になります。最後に得意なクラブで気持ちよく終わることで、「また練習したい」という前向きな気持ちが生まれます。
シミュレーション練習で実戦力を高める
ただ打つだけでなく、コースを想定した練習をしましょう。
例えば「1番ホール、Par4、400ヤード」と設定して、ドライバー→7番アイアン→アプローチ→パターと、実際のラウンドをシミュレーション。これを18ホール分やると、1回の練習でコース1周分の経験値が積めます。
僕は近所のコースのレイアウトを頭に入れて、「あの池越えのホール」「あの打ち上げのホール」など、具体的な場面を想定しながら打っています。すると実際のラウンドで「あ、これ練習した場面だ」となり、圧倒的に落ち着いてプレーできるんです。
5.本番ラウンドでの苦手クラブとの付き合い方

練習でできても、本番でできなければ意味がありません。ここではラウンド当日の実践的なアドバイスをお伝えします。
スタート前の練習で「確認作業」をする
ラウンド前の練習場では、新しいことを試すのではなく「今日の調子を確認する」ことに徹しましょう。
まずはウェッジから始めて、徐々に長いクラブへ。各クラブ3〜5球ずつ打って、今日の自分のリズムや調子を掴みます。ここで無理に修正しようとせず、「今日はドローが出やすいな」「少し引っかけ気味だな」という現状を受け入れることが大切です。
苦手なクラブは、あえて最後に打ちます。もし調子が悪くても、「じゃあ今日はこのクラブは使わない」という戦略的判断ができるからです。無理に使ってスコアを崩すより、他のクラブでカバーする方が賢明です。
「3打目勝負」の思考でプレッシャーを軽減
苦手なクラブを使う場面では、「完璧を求めない」ことが最重要です。
僕が接待ゴルフで学んだのは、「2打目でグリーンオンしなくても、3打目のアプローチとパターで何とかなる」という考え方。実際、プロでもパーオン率は60〜70%程度。アマチュアなら30〜40%でも十分立派なんです。
苦手な5番アイアンを持つ時は、「グリーン手前50ヤードに運べればOK」くらいの気持ちで打つ。すると不思議と力みが取れて、結果的にグリーンに乗ったりします。この「70点で良い」という思考が、実は最高のパフォーマンスを引き出すんです。
ミスした後のリカバリー術
どんなに準備しても、苦手なクラブでミスする日は必ず来ます。大事なのはその後の対応です。
僕の失敗談ですが、家族旅行を兼ねたゴルフで、妻が見ている前で苦手な3番ウッドをチョロ。恥ずかしさと悔しさで次のショットも力んでOB…という最悪のパターンを経験しました。
そこから学んだのは「ミスを引きずらないルーティン」の重要性。深呼吸を3回する、空を見上げる、自分の好きな言葉を心の中で唱える、など。僕は「次、次!」と心の中で2回言うだけで、不思議と気持ちが切り替わります。
ゴルフは「ミスのゲーム」です。ミスを減らすことより、ミスからのリカバリー力の方が、実はスコアに直結します。
まとめ:苦手クラブは「成長のチャンス」
苦手なクラブを克服する道のりは、決して平坦ではありません。でも、その過程で得られるものは計り知れません。
僕自身、7番アイアンの苦手を克服する過程で、スイングの基礎、メンタルコントロール、そして何より「ゴルフとの向き合い方」を学びました。今では苦手だった7番が最も信頼できるクラブになり、大事な場面で必ず選ぶ一本になっています。
この記事で紹介した5つのテクニック、すべてを一度に実践する必要はありません。まずは一つ、自分に合いそうなものから試してみてください。そして小さな成功体験を積み重ねていけば、必ず苦手意識は消えていきます。
次回のラウンドで、今まで避けていたクラブをバッグから取り出す瞬間。そこには新しいゴルフの楽しみが待っているはずです。苦手なクラブを克服した先には、必ず今より楽しいゴルフライフが広がっています。さあ、明日の練習から始めてみませんか?





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