国内男女レギュラーおよびシニアのツアーも全日程終了し、賞金王、賞金女王も決まりましたね。そして最後、師走のプロゴルフの風物詩といえば、日立3ツアーズチャンピオンシップです。
普通のトーナメントとは全然違う雰囲気のこの試合も今年ではや16回目を迎えました。今年は各団体初出場選手も多く白熱した戦いとなった、日立3ツアーズ2021についてお知らせします。
目次
1.日立3ツアーズチャンピオンシップとは
日立3ツアーズチャンピオンシップ公式サイト
2005年から始まった、シニアツアー(PGA)、レギュラーツアー(JGTO)、女子ツアー(JLPGA)の代表者による団体対抗戦。チャリティーも目的とした特別な大会である。20年はコロナで中止となったが、今回で16回目を迎えた。本年度は12月12日(日)に開催され1,000人(一般入場)までの入場制限ながら2年ぶりの有観客試合となった。
普通の試合のようなストローク個人戦ではなく、2人1組となって戦う試合形式で、本年度は
- 1stステージ:ベストボール方式(2人が普通にプレーし、いいほうのスコアがチームスコアとなる)
- 2ndステージは:オルタネート方式(2人が交互に同じボールをプレー)
の形でポイントを争いました。3つのティーを設け、ヤーデージは、JGTOが一番長く、JLPGAは短く設定されています。(競技方法、点数配分については下記参照)
HOW TO|Hitachi 3Tours Championship 2021
ちなみに、昨年までの過去の成績は、JGTOが7勝、JLPGAが5勝、PGAシニアが3勝となっている→本年度の結果は下記参照。賞金総額:5,700万円(優勝チーム 3,000万円 2位 1,500万円 3位1,200万円)となっており、獲得賞金の20%がチャリティーとして寄付されることになっています。
2.会場|大栄カントリー倶楽部
今年の日立3ツアーズは、千葉県の「大栄カントリー倶楽部」で行われました。この大会は一貫して千葉県のゴルフ場で開催されていて、今まで平川カントリークラブやグリッサンドゴルフクラブなどで開催されたこともあります。
画像出典:大栄カントリー倶楽部公式サイト
大栄カントリー倶楽部公式サイト
大栄カントリー倶楽部
6,741ヤード/18ホール/PAR72
所在地:千葉県成田市横山638
設計:大日本土木株式会社
開場:1989年。
知る人ぞ知る千葉県北東部を代表する接待向け高級コースで、フラットで広いフェアウエイの中に池やバンカーが配置されてはいるが大きくはプレッシャーを感じることはなく、のんびりと爽快なプレーが楽しめるコースです。
コースメンテナンスにも定評があり、ラウンド中にもしっかり手入れされた松を随所に見ることができ、まるで日本庭園の中でゴルフをしているような気分にもなれる美しいゴルフ場です。大栄ICからわずか5分という絶好のアクセスです。
今回のヤーデージは、9ホール/JGTO:3,731ヤード/PGAシニア:3,465ヤード/JLPGA:3,214ヤード/PAR37で行われました。
3.出場者
出場者はそれぞれの賞金ランク上位者(11月6日ないし7日現在で)の上位3名(辞退者除く)と各協会や会長が推薦する4名の各7選手計21選手が代表となりました。(前回までは各団体6名の選出でしたが今大会から7名となりました)
PGAシニアチーム(賞金王は篠崎紀夫)
※カッコ内は出場回数
- 篠崎紀夫(初)
- 細川和彦(初)
- 井戸木鴻樹(4)
- 田村尚之(3)
- 寺西明(初)
- 伊澤利光(初)
- 清水洋一(2)
JGTOチーム(賞金王はチャン・キム)
- 木下稜介(初)
- チャンキム(2)
- 星野陸也(初)
- 稲森祐貴(2)
- 金谷拓実(初)
- 大槻智春(初)
- 香妻陣一朗(初)
JLPGAチーム(賞金女王は稲見萌寧)
- 稲見萌寧(初)
- 小祝さくら(3)
- 西村優菜(初)
- 西郷真央(初)
- 勝みなみ(初)
- 菊地絵理香(3)
- 原英莉花(初)
4.結果
今回はJLPGAチームの圧勝・連覇となりました。1stステージの2ボールの出場者は
PGAシニア
JGTO
JLPGA
1組目
寺西・細川組
キム・稲森組
勝・小祝組
2組目
篠崎・井戸木組
木下・香妻組
菊地・西郷組
3組目
田村・清水組
星野・金谷組
稲見・西村組
の組み合わせとなりましたが、1組目は全チーム5アンダーで並び3チームとも引き分け2ポイントずつ分け合いました。2組目はJLPGAチームが菊地・西郷それぞれ3バーディーをとり6アンダーでトップ、4アンダーのJGTO,3アンダーのPGAシニアの順となり、JLPGAチームが4ポイントを取り首位に。最終3組目はJLPGAとJGTOが5アンダーで並び、PGAシニアチームは1アンダーと伸びずポイントゲットなりませんでした。
1stステージ終了時のポイントは、JLPGA 9 JGTO 7 PGAシニア 2 でJLPGAとJGTOが僅差で争う展開に。PGAシニアは出遅れました。
そして、ポイントが倍になる後半2ndステージのオルタネート方式は各チーム微妙に組み合わせを変えてきて
PGAシニア
JGTO
JLPGA
1組目
寺西・細川組
キム・大槻組
勝・小祝組
2組目
田村・井戸木組
星野・稲森組
原・西村組
3組目
篠崎・伊澤組
木下・金谷組
稲見・西郷組
となりました。結果は、1組目は同級生で仲良しコンビの勝・小祝のJLPGAがリードする展開の中、JGTOが最終9番で見事イーグルを決め追いつき、5ポイントずつをゲット。2組目はオリンピックにも出た星野とJGTO一の安定感を誇る稲森のJGTOが、原・西村のJLPGAを1打差で勝利し、4ポイントを奪取。最終組は稲見・西郷のJLPGAが5連続を含む7バーディーの圧巻のゴルフを見せ圧勝で確実6ポイントをゲット。
PGAシニアも意地を見せ3バーディーで4ポイントを取りましたが、ツアー最後まで賞金王を争った木下・金谷のJGTOが3番の痛恨のダボが響き1アンダーで2ポイントしか取れず、結果的にJLPGAチームが圧倒的な強さを見せ、24ポイントで、2位のJGTO 20ポイント、3位のPGAシニア 10ポイントを大きく引き離し、2大会連続、6度目の優勝を飾りました。
MVPは1st、2ndステージ合計でチームとして13バーディーに絡んだ西郷真央選手が文句なしに選出されました。
まとめ
私自身も数年前、日立3ツアーズを実際観戦したことがありますが、普通のトーナメントと違いお祭りのような感じで、プロ同士もいつもの試合と違ってギスギスした感じもなく和気あいあいと会話したり、ハグしたりして楽しそうな雰囲気でした。ルールもいつものストローク争いではなくてポイント制で言わば3組のチームマッチプレーみたいな感じで面白かったです。まだまだコロナ禍でその雰囲気には程遠いとは思いますが、来年こそ盛大に開催されることを願っています。こういう試合は日本のゴルフ界のためにもずっと残してほしいです。
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