アプローチはスコアメイクには欠かせません。悔しいけれど、ドライバーでいくら飛ばそうがアプローチが下手ではスコアにつながらず、パターが上手くともいつも5mが入るのはなかなか難しいはずです。
国内海外問わず賞金ランキング上位のトッププロはみんなパターを含めたショートゲームが上手い人ばかり。だから、アプローチを磨くことがスコアアップへの近道だと考え、アプローチについてこのページでは解説していきます。
目次
1.ゴルフ歴が長くともアプローチが上達しない理由
長年ゴルフをプレーしていてもなかなかアプローチが上達しない理由は、いくら練習場のマットで練習しても上達せず、ラウンドを繰り返して実際の芝の上から打つ経験を積まないとなかなか上手くなれないのです。
なぜなら、ライやピンの位置、グリーンの速さなどをよく見極めて使い分けないといけないのがアプローチだからです。
2.アプローチ4種類とそれぞれの特徴
アプローチには大きく分けて4つの種類があります。
①ランニングアプローチ
ランニングアプローチは、基本のアプローチ。花道からやグリーンまでの間にバンカーや深いラフがない場合、ピンが奥の場合にこのアプローチが有効です。大叩きしにくいのが特徴です。
ランニングアプローチが適した状況
ボールが比較的グリーンエッジに近く、ピンが奥にある場合にランニングアプローチがおすすめです。
クラブ選択
- ピッチングウェッジ ・9番。
- 7番や8番などのショートアイアンで、パターのように打つやり方ありです。
- パターやライの状態によってはUTやFWも使えます。
スタンス
狭め(両足を閉じてもいい)
ボール位置
右足の前か、転がす距離が長い場合は右足よりもやや右に置く
②ピッチエンドラン
ピッチエンドランが適した状況
ピッチエンドランは、グリーンエッジまで少し距離があるとか、ピンまで距離があってバンカーや深いラフを越えて寄せたいときに使うアプローチです。少し上げてキャリーを稼ぎ、あとはランでピンに寄せていきます。
クラブ
AWや50度、52度などを主に使用
スタンス
狭め、より上げたいときはオープン度合いを強める
ボール位置
スタンスの真ん中ぐらい
③ピッチショット
このへんからアマチュアには難しくなってきますが、
ピッチショットが適した状況
ピンが近くてピンチエンドランを使えないときやバンカーや深いラフを越えるため高く上げて止めたいときに使うのがピッチショットです。
ピッチショットは距離が安定しないので難易度があり、実戦で成功するまでに経験が必要です。
クラブ
SWやAW、52度、56度などを主に使用
スタンス
ピッチエンドランより少し広め、より上げたいときはオープン度合いを強める
ボール
スタンスの真ん中よりやや左め
④ロブショット
ロブショットが適した状況
ロブショットは、砲台グリーンでピンが近い、またはバンカー越えですぐピンがあるようなときに使うアプローチです。速いグリーンでピンが近い時などはこのアプローチでないとまず寄りません。特にラフから打つ場合では距離感が合いづらくかなり練習しないと成功しないショットです。アベレージクラスのアマチュアには難しいアプローチです。
クラブ
SWや56度、58度もしくはLW(ロブウエッジ)を使用
スタンス
アイアンショットと同じくらいかやや広め
ボール
ピッチショットよりさらに左め
アマチュアがこのロブショットをするときはピッチショット以上に覚悟を決めて、いわば開き直って、ゆったり大きく振ることが大切です、
3.【お手本】アプローチが上手いプロゴルファー
百聞は一見は如かず、アプローチが秀逸と思うプロゴルファーを何人かご紹介します。
もちろん、タイガー・ウッズやダスティン・ジョンソンはじめPGAのトッププロや日本ツアーで賞金ランキング上位のプロは当たり前にアプローチが上手いです。その中でもアプローチの引き出しが多く、多彩なテクニックを持っている3名に絞ってみました。
①【勝負的アプローチ】丸山茂樹
出典:2009年JTカップ プレーオフ/丸山茂樹優勝
動画は、1:38秒のアプローチから再生されます。
身長169cmの丸山プロが、米PGAで3勝もできたのはアプローチの力だと思います。飛距離では到底かなわないところをこのショートゲームで名だたる世界のプロと渡り合えたのです。
アメリカの様々な芝質、速いグリーンに対応するためボールだけをクリーンにとらえてスピンをコントロールしているところなど神業だと思います。ここ数年ケガで試合にも出ていませんが、バンカーショットを含めて多彩なアプローチ技術を持っている第一人者だと思っています。
②【上手い人のアプローチの考え方】石川遼
今や中堅になりましたが18歳という史上最年少でJGTO賞金王に輝いた石川遼プロもアプローチは驚くほど上手いです。上げてヨシ、転がしてヨシ、スピンの効かせ方も天才的です。それも簡単そうにやってしまうところがスゴイと思います。
③【プロ級繊細なアプローチ】ジェイソン・デイ
世界のトップが集まる米PGAツアーでアプローチが下手な人は一人もいません。その中でもアプローチが上手いと思うのは、ジェイソン・デイプロではないでしょうか。
出典:ZOZO CHAMPIONSHIP 2019 ジェイソンデイ アプローチ練習 Jason Day Approach shot
ジェイソン・デイというと多くの人が飛ばし屋のイメージだと思いますが、アプローチもメチャメチャ上手いです。ジェイソン・デイはアプローチをロフト角59度のウエッジほぼ1本で多彩な技を繰り出していますが、ノーコックであまり打ち込まず、ボールをクリーンにとらえています。見た目簡単そうに打っていますが、距離感もスピン量の調整もジェイソン・デイの繊細な感覚があるからできるのだと想像します。
まとめ
朝一のショートコースはアプローチの練習に持ってこないのでおすすめです。アプローチがスコアメイクの肝になっていることは間違いありません。季節によって変わる芝の変化にも対応しなければならないので時間をかけてレベルアップを目指すのがおすすめです。
コメント