ツアープロスインガー(通称:うねり棒)のグリップは、赤(柔らかい)と黒(硬い)の2種類が付いています。それぞれ独自の製法技術で作られており、練習の目的に応じて使い分けることで効果が最大化されます。
柔らかい赤グリップはスイング動作の習得に、硬い黒グリップはヘッドスピードアップに最適。この設計思想を理解すれば、室内練習の質が格段に向上します。
1.ツアープロスインガーのグリップ、実は超こだわってる
実は僕も最初は気づきませんでした。届いたうねり棒を握ってみて「あれ、なんか違う?」って。グリップの先端を親指でグッと押してみると、明らかに硬さが違うんです。
赤いグリップ|柔らかい設計の理由
赤いグリップは柔らかく、スイング動作をスムーズにするために設計されています。正しいスイング動作を習得する練習時に使用するのが赤グリップです。
柔らかいグリップにすることで、グリップのテンションが下がり、身体の動きにテンションがかかりやすくなります。つまり、クラブではなく自分の身体の動きに意識を向けやすいんです。
柔らかいグリップのメリット
- 脱力感を出しやすく、無駄な力みを防ぐ
- グリップテンションが強い人に特におすすめ
- 身体の動きを優先して覚えられる
- 重い方(先端)が下に来るため、正しいスイング軌道を体感しやすい
僕の場合、普段のラウンドでグリップを強く握りすぎるクセがあったので、この柔らかい赤グリップで素振りすると「あ、こんなに力抜いていいんだ」って感覚がつかめました。
黒いグリップ|硬い設計の理由
黒いグリップは実戦に近い硬度になっています。ヘッドスピードアップの練習時に使用します。
硬いグリップにすることで、実際のクラブと同じ感覚で振れるため、練習からコースへの移行がスムーズ。スイング時のリリースもしやすく、ボールへのテンションの向け方を習得できます。
硬いグリップのメリット
- 実戦に近い硬さで違和感なし
- ボールに向けたスイング動作のテンションが向きやすい
- ヘッドスピードアップに効果的
- コースでの再現性が高い
接待ゴルフ前に黒グリップで速く振る練習をすると、本番でもドライバーの飛距離が5〜10ヤード伸びることが多いです。
2.グリップの正しい持ち方|ツーフィンガー開けが鉄則
ここ、めちゃくちゃ重要です。うねり棒を買って失敗する人の多くが、グリップの持ち方を間違えています。
グリップ先端から指2本分を開けて握るのが正解。グリップエンドギリギリで握ると、力の入り方が全く変わってしまいます。
三觜プロの動画でも実験されていますが、ツーフィンガー開けて握ることで、身体のテンションが正しくかかり、スイング動作の習得が劇的に早くなります。これは実際に試してもらえればすぐ分かります。
握り方は普段のクラブと同じでOK。インターロッキング、オーバーラッピング、ベースボールグリップ、どれでも大丈夫です。
3.グリップの選び方|7つの項目を理解する
うねり棒のグリップにこだわりを感じたなら、自分のクラブのグリップも見直してみるべきです。グリップは7つの要素で構成されています。
口径(コアサイズ)・外径
口径とはグリップの内径のこと。数字が大きくなるほどグリップが細くなります。
- M62|0.62インチ(15.7mm)標準的な男性用
- M60|0.60インチ(15.2mm)やや太め
- LJ・M56|0.56インチ(14.2mm)女性・ジュニア用
外径はグリップエンドからの外寸です。ブランドによって表記が異なります。
バックライン
グリップ背面の突起のことです。
- バックラインあり:毎回同じ位置で握れる(再現性重視)
- バックラインなし:握る位置を自由に変えられる(調整重視)
うねり棒はバックラインなしを採用。これは様々な練習法に対応するためです。
太さで球筋が変わる
- 太めのグリップ:フック系の球筋の方におすすめ
- 細めのグリップ:スライス系の球筋の方におすすめ
僕は元々スライサーだったので、細めのグリップに変えたら捕まりが良くなりました。
硬度|柔らかいvs硬い
- 柔らかいグリップ(硬度45):フィーリング重視、脱力しやすい
- 硬いグリップ(硬度55〜57):しっかり感、パワーヒッター向け
硬度は素材や測定器によって表記が変わるので、実際に触って確認するのがベストです。
重量|スイングバランスへの影響
- 重いグリップ:ヘッドが軽く感じる(振りやすい)
- 軽いグリップ:ヘッドが重く感じる(パワーが必要)
スイングバランスを整えるために、グリップ重量を調整するのはプロの間では常識です。
トルク|ねじれ度合い
トルクの数値が小さいほどねじれにくい。安定性を求めるならトルクの小さいグリップを選びましょう。
4.グリップカスタムなら街のゴルフ屋さんへ
グリップにこだわりたくなったら、専門店に相談するのが一番です。僕が今回取材したのは、港区にあるトラディショナルスポーツさん。
店内には数え切れないほどのグリップが並んでいて圧巻。これを全部把握している店員さん、マジでプロです。
グリップカスタム参考価格
- グリップ本体:600円〜1,700円程度
- 交換工賃:300円〜
合計1,000円前後でグリップ交換できるので、まずは1本から試してみるのがおすすめ。ドライバーだけ変えても効果は実感できます。
5.なぜうねり棒はグリップにこだわったのか
練習器具は本物のクラブとは違います。だからこそ、ツアープロスインガーは練習器具として最大限の効果が発揮できるようにグリップにこだわりました。
長年をかけて独自に創り出した製法技術で製造されたこのグリップは、意匠登録もされています。単なる素振り棒ではなく、スイング習得とヘッドスピードアップという2つの目的を同時に達成できる設計なんです。
室内で練習できる90cmという長さ、約540gという絶妙な重量、そしてこのグリップ。すべてが計算し尽くされています。
まとめ:グリップを意識すると上達が加速する
グリップなんて気にしたことがなかった方も、これを機に自分のクラブを握り直してみてください。硬いか柔らかいか、太いか細いか。その違いを意識するだけで、スイングへの理解が深まります。
ツアープロスインガーの赤と黒のグリップは、練習の目的別に使い分けることで効果が最大化される設計。スイング習得は赤、ヘッドスピードアップは黒。この使い分けを理解して練習すれば、接待ゴルフでも仲間とのラウンドでも、確実に結果が変わってきます。
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グリップという地味なパーツに、これほどまでのこだわりがあるとは。知れば知るほど奥が深いゴルフの世界、一緒に楽しんでいきましょう。
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