グリップや握り方を変えるだけでスイングや弾道が変わるほど、ゴルフでのグリップの握り方・選び方の重要度は高いです。
- 左手の握り方
- 左手親指の位置
- 左手手首の位置
- 右手の握り方
合計12種類を解説していきます。
握り方による特徴と自分にあったグリップの握り方を見つけていきましょう。ゴルフグリップの握り方について解説していきます。
目次
0.正しくグリップを握れる人のメリット
この記事での「正しいグリップの握り方」とは、握りやすさではなく、最大限自分の力を発揮できる握り方です。
ゴルフグリップはクラブとプレーヤーをつなぐ唯一の接点なので、プレーに大きな影響を及ぼさないわけがありません。
もちろん初めたては「握りやすさ」を重視して完全に自分好みで選んで、慣れてきたらプレーへの影響を考えた上で握り方を固定させていきましょう。
メリット①ショットの再現性
グリップの正しい握り方をマスターすれば、当然ショットの再現性が高くなります。ミスショットが格段に減ります。
メリット②飛距離が伸びる
グリップを正しく握れればスイングもまた正しく導いてくれます。結果、ボールがつかまりやすくなり、ミート率がアップ、よって飛距離も伸びます。格段にプレーが安定します。
メリット③ショットの精度がアップする
正しいグリップの握り方を身に付けると、ダフリ・トリップ・スライス・フックなどのミスショットの原因であるヘッドの位置と角度を正確な位置に持ってきやすくなります。打球の方向性がかなり安定します。
このメリットを見るだけでも、スコアUPの速度は段違いです。早速次項でグリップの握り方について解説していきます。
1.一般的なゴルフクラブの握り方
ゴルフクラブの握り方は基本本人が握りやすい方法で選んでください。一般的に主流となっているのがオーバーラッピングです。
- オーバーラッピング|主流の握り方です。左手手動でスイングしたい方
現在一番ポピュラーな握り方がオーバーラッピンググリップです。右手の小指を左手の人差し指と中指の間に乗せる形で握ります。初心者はまずこの握り方で試してみましょう。
・初心者の方はまずこの握り方がおすすめ
・左手手動のスイングがしやすい
・右が効きすぎるのを防ぐ
・精度が上がるので必然的にミスショットしにくい。
左手を中心にスイングしたい人に向いています。筋力に自信のある人はこのグリップから試すのがいいでしょう。手が小さい方や腕力が極端に低い方は持ちにくさを感じます感じます。
2.【左手編】ゴルフグリップの握り方3種
はじめにグリップを手のひらのどこに沿わせるか、フィンガー/パーム/セミフィンガーの3種類を試してみましょう。
- フィンガー|主に指で支える握り方
- パーム|主に手の平で支える握り方
- セミフィンガー|フィンガーとパームの中間の握り方
①【主に指で支える】フィンガーグリップ
主流の握り方フィンガーグリップは、3ぼんの指でグリップを包み込むように4割程度の力で握りるのがポイントで、指でしっかり握れるのが特徴です。
Finger grip
- 手の平は軽く触れる程度浅く握る
- 左手の中指・薬指・小指の3本で支えるように持つ
- 4割の強さで握るのが目安
俗に言うベースボールグリップ。野球のバットを持つように右手と左手を絡ませずに握ります。
フィンガーグリップの特徴
- ヘッドスピードが上がりやすい
- 飛距離がでる
- スライスが出にくい
- コントロールしやすい
②【主に手の平で支える】パームグリップ
パーム(手の平)を中心にグリップを握ります。図の赤い丸の部分が主に支点とします。親指が最も近くなるのが特徴です。
Palm grip
パームグリップの特徴
- 手の平でしっかり握れる
- 安定するのでインパクト時にフェースが開きにくい
- 手首の動きが制限される
- スイングが非常にコンパクトな形になる
- ミート率がアップ
③【指と手の平で支える】セミフィンガーグリップ
セミフィンガーグリップは、フィンガーグリップとパームグリップの間をとったとった握り方です。
Semi finger grip
ちょうどフィンガーとパームの中間のグリップです。初心者はまずこの握り方をしてみて、パームかフィンガーグリップかどちらかを選んで寄せていくのをおすすめします。
「パームグリップでは力みすぎるし、フィンガーでは力が入りにくい」な方におすすめです。
3.【親指編】弾道に影響する左手の親指の位置3種
左手でグリップを握るときの親指の位置にも意味があります。弾道へ大きく影響します。
- ロングサム|親指全体で支える
- ショートサム|親指の先で支える
- ノーマルサム|普通に握りしめる
【親指全体で支える】ロングサム
左手親指をシャフトに沿って長くはわせるように握ります。飛距離アップにはロングサム、と言われた時代もありましたが最近はあまり聞かなくなりました。
ロングサムのメリット
- 左手のコックが使いやすくヘッドを走らせることができる
- フック・ドロー系のボールが出やすい
- ドライバーでスライスに悩む方におすすめ
ロングサムのデメリット
- 手首のコックが効きすぎて、タイミングがずれる
- フック系のミスが多い人には相性が悪い
【親指の先で抑える】ショートサム
左手親指を縮めるようにしてシャフトの上に添えます。現在はロングサムより、このショートサムの方が多いです。クラブと一体感があり、スイング中シャフトが暴れるのを防ぐことができます。
ショートサムの特徴
- 手とクラブに一体感が出やすいので方向性のコントロールがしやすい
- 深めにショートサムする、浅目にショートサムすると変化するので調節が必要
【ちょうど中間】ノーマルサム
ショートとロングの中間をノーマルサムといいます。初心者はまずはこの握り方がおすすめです。
4.【手首編】球筋を作る左手首の角度3選
左手の手首の角度について解説します。手首の位置は球筋を決めるポイントとなり、これが自分の持ち球や大げさに言えばゴルフ人生にも影響することもあるので、一番慎重に自分に合った位置を探求することをお勧めします。
- スクエアグリップ|中心からやや右側
- フックグリップ(ストロンググリップ)|中心から右側
- ウィークグリップ|ほぼ中心
基本的にはグリップのロゴを基準に位置を決めていきます。
①スクエアグリップ
スクエアグリップは左手の親指をグリップの中心からやや右側に沿わせて握る握り方で、もっともオーソドックスで基本的な握り方です。
左手の親指と人差し指でできるV字が右耳を指すのが目安ですが、個人差もあるので自然にグリップを握った時を基準にしておくのがお勧めです。
スクエアグリップの特徴
- 直線的にクラブを動かしやすいのでストレート系ボールが打ちやすい
- わかりやすいので初心者にお勧め
- プロや上級者はこの握り方をあまりしない傾向がある
②フックグリップ(ストロンググリップ)
フックグリップとは、左手の親指をグリップの中心より右側に捻って握る握り方で、上から見て左手のナックルが3つ以上見える形になります。左手の親指と人差し指でできるV字が右肩を指します。
別名ストロンググリップと呼ばれる現在主流の握り方で、必然的にフェースがやや閉じ気味になります。
フックグリップの特徴
- フックグリップは球を捉まえたい場合やドロー系で飛距離を稼げる
- ドライバーのスライスに悩む方に粗治療としてお勧め
- チーピンやひっかけが出やすい
③ウィークグリップ
ウィークグリップは、左手の親指をグリップのほぼ中心かやや左側に沿わせて握る握り方で、左手の親指と人差し指でできるV字がアゴを指します。
ウィークグリップの特徴
- インパクトの時にフェースが開きやすいのでスライス・フェード系が打ちやすい
- フック系のミスが多い人にお勧め
- 上級者が意図して球を曲げる時によく活用する
- 初心者には難易度が高い
5.ゴルフグリップの握り方3種類|右手編
次に右手の握り方について解説します。
- オーバーラッピング|主流の握り方です。左手手動でスイングしたい方
- インターロッキング|右手手動でスイングしたい方
- ベースボールグリップ|左右の手が独立
①【左手手動】オーバーラッピング
現在一番ポピュラーな握り方がオーバーラッピンググリップです。右手の小指を左手の人差し指と中指の間に乗せる形で握ります。初心者はまずこの握り方で試してみましょう。
オーバーラッピングの特徴
・初心者の方はまずこの握り方がおすすめ
・左手手動のスイングがしやすい
・右が効きすぎるのを防ぐ
・精度が上がるので必然的にミスショットしにくい。
左手を中心にスイングしたい人に向いています。筋力に自信のある人はこのグリップから試すのがいいでしょう。手が小さい方や腕力が極端に低い方は持ちにくさを感じます感じます。
②【右手手動】インターロッキング
左手の人差し指と右手の小指を絡ませ、ロックさせるように握るグリップです。
Interlocking
両手の一体感が得られ、しっかり握った感があります。アームローテーションがしやすく、手の小さい人や腕力に自信がない方におすすめの握り方です。
インターロッキングの特徴
・絡めた右手小指を痛めることがあるので気を付ける
・右手が効きすぎるがゆえ「手打ち」になりやすいので注意
・手が小さい方や腕力がない方に適切
③【左右の手が独立】ベースボールグリップ(テンフィンガー)
野球のバットを握る形なのでベースボールグリップと呼ばれています。指を絡めたり、重ねたりせず、10本の指すべてで握るので、別名テンフィンガーグリップとも呼ばれます。
単純明快なので握り方は簡単ですが、ボールへのアプローチが難しく難易度が高い握り方ではあります。
ベースボールグリップの特徴
・ヘッドを走らせやすく飛距離が出やすいのが一番のメリット
・体と左右の手の動きがバラバラになりやすいので難易度が高い握り方
6.ゴルフグリップの材質
グリップ自体の特性について解説していきます。初期は革製が主流でしたが、素材自体進化し、今後も伸びしろが期待できるアタッチメントです。
ラバー素材
現在一番主流の素材がラバーです。柔らかい質感からやや硬め、カラーやデザインいろいろなグリップがあり、選択肢が多いです。
ラバー+コード素材
ラバーにコード(繊維)を組み込んで、滑りにくくした素材です。フィット感で好き嫌いが分かれます。
エラストマー素材
ここ10年から15年前ほど前から新しく出てきた素材で、樹脂系のグリップです。濡れた時にすぐ拭き取れることや耐久性の高さ、色の鮮やかさなどメリットがありますが、価格がラバー系に比べると高いものが多い印象です。
7.グリップ交換時期の目安
練習やラウンドで摩耗してきた、汚れたグリップ、交換の目安やメンテナンスはどうすればいいのでしょうか。一般のアマチュアはグリップについては結構無頓着な人が多い印象ですが、この記事を読んでグリップもしっかりメンテナンスや定期交換をしてください。
グリップの交換時期は一年に一度
GolfPride(日本フェイウエック㈱)のHPによると、推奨交換頻度は、1年に1度で、だいたい40ラウンドが目安です。
どの素材であっても、使用していなくとも、劣化はしていきますので使用頻度にかかわらず、まずは1年に一度がめやす。車のタイヤやワイパーと同じです。それ以外は、摩擦でグリップの形が変形、擦れてしまったら交換するのが基本です。
- 明らかに汚れがひどくなった
- スイング中にすべる感じが出てきた
- 以前に比べて距離感が出せなくなった
- ゴムが固い
- 新しいグリップが出て試してみたくなった
このうちどれかが当てはまるようになれば交換時期です。
大型ゴルフショップやゴルフ場内のプロショップなどではグリップ購入で交換工賃無料としているところもたくさんありますので、ぜひ一度ご検討ください。
グリップのメンテナンス方法
グリップを使用するたびにしっかりメンテナンスすれば、持ちが全然違います。
- 練習やラウンドする度、タオルで拭き汚れを取る
- 雨のあとはしっかり汚れや水分を拭き取る
- 日陰で保管
- 湿気が多すぎる場所も避ける
グリップの汚れはほとんどが手の皮脂です。皮脂は台所洗剤で綺麗に除去することができるので「手汗やばかった」と思った日は特にメンテナンスしてください。
8.グリップの選び方
では最後にグリップの選び方についてまとめます。
バックライン有無
ゴルフショップへ行くと、同じグリップで同じ値段なのに、「バックライン無し」「バックライン有り」と書いてあります。
グリップの後ろ側内部に細いライン、出っ張りが入っていて、握る時のガイドラインになるのがバックラインです。グリップのロゴだけでなく、このラインを参考にするといつも同じ位置でフェースの向きを合わせることができます。
ただし、グリップをロゴ側を裏にして挿す(逆挿し)人やフェースを開いて使いたいウエッジなどには向きません。
ちなみに私は、このバックラインが握った時に違和感があり、好きではないので、すべて「バックライン無し」を選んでいます。好き嫌いがあると思います。
バックライン有りのメリット
バックラインをガイドラインになりフェース面を一定できる
バックライン有りのデメリット
- バックラインを感じることができない人も多い
- バックラインが逆に違和感を感じる人もいる
- グリップを逆挿しする人やウエッジには向かない
グリップの重量
グリップの重さは50グラム前後が一般的ですが、4グラム変わるとクラブバランスが1ポイント変わりますので、例えば、D1のバランスのクラブを使っている人が、4グラム軽いグリップを装着するとバランスがD2となりヘッドが重く感じるようになります。クラブバランスにまでこだわるのはかなりの上級者に限られるかもしれませんが、グリップを変えることで振り感も変えることができるかもしれない、ということは覚えておきましょう。
重いグリップのメリット
- 今より軽く振りたい人・手元重視で振りたい人
- スイングバランスを軽くしてスイングしたい人
軽いグリップのメリット
- 今よりヘッドを効かせたい人
- スイングバランスを重くしてスイングしたい人
グリップの太さ
グリップには太さがあるのをご存知ですか?ショップへ行くと分かりますが、グリップの商品紹介に、「M58」とか「M60」とか書いてあるのを見たことありませんか?
これがグリップの太さの表示で、数字はグリップの内径のインチとなります。
M60が一般的ですが、ここで注意しなくてはいけないのが、数値が小さくなると実際のグリップは太くなることです。要するに内径が小さいということは肉厚ということなので、同じシャフトに装着するとグリップ自体は太くなる、ということです。
グリップを細くすると掴まりが良くなり飛距離が伸びる、とか、太くするとリストターンが抑えられるので、フックやひっかけ防止になる、と言われているので、ショットに悩んでいる人はグリップを変えることで改善するかもしれません。
細いグリップはこんな人にお勧め
- 手が小さい人やスライスに悩んでいる人
- しっかりグリップしたい人
太いグリップはこんな人にお勧め
- フックやひっかけに悩んでいる人
- 方向性を安定させたい人
- リストを使いすぎている人
まとめ
ゴルフグリップについていろんな角度からまとめてみました。グリップや握り方を変えるだけでスイングや弾道が変わるので、クラブを買い替えるまえにグリップを変えてみてどうでしょう?それで悩みが解消できれば安いものです。
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