セカンドショットやショートホールのティショットをアイアンで打って、少しフェースが開いてしまって右のバンカー越えからのアプローチが残った。ピンが近めで寄せるのが難しい場所だがなんとかパーをとりたい。
こんな時、プロのような、高く上がって、スピンでピタッと止まるロブショットが打てれば同伴者から拍手喝采、羨望のまなざしで見られること間違いなしでしょう。
アマチュアにとっては、実際このショットが必要となる場面は決して多くはありませんし、一か八かのリスクの高いショットではありますが覚えておいて損はありません。
今回はロブショットとはどういうショットなのか、どういう場面で使うのか、メリット、デメリットとどうやったら打てるようになるのか、など皆さんの参考になる情報をお知らせしたいと思います。
目次
1.ロブショットとは
ロブショットとは、30ヤード以内の短い距離でフワッと上げて、グリーンに落ちてからほぼランが出ずに止まる球を打つショットです。グリーン周りでのバンカー越えや木越え、ピンがエッジから近いときなどに使いたいショットです。
ロブショットは上げて止めるショットですので、基本的にAWやSW(52度、56度など)をフェースを開いてロフトをさらに寝かせて使うことになります。ロブウェッジというロブショットが打ちやすいロフト角60度以上の専用のウェッジもあります。
2.ロブショットはライを選ぶ
一般アマチュアにとってロブショットが決まれば気分も最高、自慢できるショットではあるのですが、プロであってもどんな場面でも使えるわけではありません。ロブショットが打ちやすい場面、止めといたほうがいい場面は次のようなときです。
2-1.ロブショットが打ちやすいライ
芝目がグリーンに向かって順目のライであることが重要です。ボールが浮いているライであることが絶対条件。一般アマチュアにはグリーン手前の花道よりも浅めのラフのほうが打ちやすいです。
2-2.ロブショットを止めたほうがいい場面
上の逆で、ボールが沈んでいるラフ、芝の薄いライ、ベアグラウンドなどは止めといたほうが無難です。
グリーン奥にOBがあるホールでは使わないほうがいいでしょう。なぜならかなり練習しないとしっかりフェースをボールの下に入れられないので常に大トップの危険性があるのと、距離感を覚えるのにも時間がかかるからです。
バンカー越えなどで、バンカーの先からピンまでがあまりにも距離が近く、落としどころが限られる場合や風が強いときなども断念したほうが無難です。
もともとリスクの高いショットなので、無理な攻め方をする必要はありません。
3.ロブショットのメリット
ロブショットのメリットは何といっても、グリーンでピタッと止まる球が打て、ピンそばに寄るチャンスが増えることです。
また上手く決まればすごく気持ちいいですし、同伴プレーヤーから称賛され、尊敬?されます。アベレージゴルファーがラウンド本番で一度でもロブショットが決まれば気分よく満足した一日が過ごせることは間違いありません。
4.ロブショットのデメリット
成功した時の喜びと満足感の反面、リスクのあるロブショットには当然デメリット、落とし穴が存在します。まずはトップの危険性です。
しっかりとフェースをボールの下に入れることができない場合、フェースを開いているのでバンカーのホームランのように大きくトップすることがあります。逆にダフったり、だるま落としのようにボールの下をくぐりすぎてしまうと、上に上がるだけで想定よりかなり飛ばないということも発生します。
このように、ロブショットの怖いところは打ってみないとどちらが出るかわからないところなのです。
トップした場合、奥の林に入ったり、OBとなる場合もありますし、飛ばない場合、目の前のバンカーに入ってしまい、そのバンカーから大たたきということも十分あり得ます。
5.ロブショットの打ち方
それでは実際にロブショットを打ってみましょう。
実戦ラウンドで成功するようになるためにはかなりの練習量が必要ですので、練習場のマットはもちろん、本芝のアプローチ練習場のあるゴルフコースなどでしっかり練習をしましょう。
ただ、慣れないうちはとんでもない方向にボールが飛んでいくこともあるので周りには十分注意してくださいね。
5-1.ボールの位置
まずボールの位置はランニングアプローチやピッチエンドランと違い、真ん中より左寄りにセットします。
5-2.フェースをしっかり開く
クラブフェースを大きめに開きます。出したい距離によっても多少変わりますが、時計の針で言うと2時の位置ぐらい思い切って開きます。
この時注意してほしいのは、フェースを開いてからグリップをすることです。スクエアにグリップしてから手首を回してフェースだけ開く人がいますがそれは間違いです。
5-3.スタンスはオープン
フェースを開いたら、次は左足を引いてオープンに構えます。ここまではバンカーショットとほぼ同様です。打ちたい距離や高さに応じてスタンスのオープン度合いも変えます。
5-4.右足体重で打つ
ロブショットは普通のアプローチと違い、ハンドレイトにして、右足体重で構え、手打ちのイメージでそのまま打ちます。
フィニッシュまで右足に体重が残っている感じでかまいません。また、クラブのロフトで勝手にボールは上がってくれますから、絶対に自分で上げようとしないことも大切です。ヘッドを真下に落としていくイメージがおすすめです。
まとめ
アマチュアゴルファー憧れのロブショットについて理解できましたでしょうか?ロブショットはとても勇気のいるショットです。技術はもちろんのことメンタルの強さも大事になります。ロブを打つと決めたら、ミスを恐れず覚悟を決めて打つことです。スイングをゆっくり、大きく、緩まず、最後までしっかり振り切る、これがロブショットを成功させるコツです。
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