ゴルフボールは、飛距離とコントロール性に直結します。
風の影響を受けにくいボール・スピンをコントロールしやすいボール・よく飛ぶボールなどボールによって特性がありますが、いまいち自分に合ったボールの選び方がわかりくいのが悩みどころですよね。
ドライバーショットからアプローチまであらゆるショットで理想的なボールを打つために自分に合ったゴルフボールを選んでいくことはとても大切です。
この記事は、ゴルフボールの特性と自分のプレースタイルやその日のコンディションに最適なボールの選び方について要点をまとめています。
目次
1.ゴルフボール6つの特性
ゴルフボールにはそれぞれ特性があります。まずはその特性がどんなものがあるのかを理解しておきましょう。どんな特性があるのかが分かれば自分のプレースタイルに近いものを選びやすくなります。
ゴルフボールには3つの特性に分けられます。
■硬いボール(ディスタンス)
硬いボールをディスタンスといい最大の特性は、飛距離を重視した設計がされています。
より遠くへ飛ばすため、コアは柔らかく、カバーは硬い材質を使っています。ゴルフボールの反発力を利用して飛びやすくしています。またスピンがかかりにくいため、まっすぐに飛んでくれます。
ディスタンス系のボールは、一般的に低スピン設計で、空中でのスピンが抑えられていることで直進的に飛びやすく飛距離が伸びる理由のひとつです。
硬いボール(ディスタンス系)は、ヘッドスピードが高い上級者が使うとその特性を十分に発揮でき飛距離を最大限に伸ばす可能性があります。初心者の方でスライサーやフッカーなど真っ直ぐに飛ばすのが苦手な方にもおすすめです。
ディスタンスで特におすすめのゴルフブランドを紹介します。
おすすめの硬いボール(ディスタンス) |
タイトリストTitleist Velocity |
テーラーメイドTaylorMade Distance+ |
ブリヂストンエクストラディスタンス |
特に飛距離を求める中級者から上級者向けにおすすめです。力強いスイングを持つプレーヤーや、飛距離を伸ばしたいと考えているゴルファーにとって、ディスタンスゴルフボールを選んでください。
■柔らかいボール(ソフト)
ソフトボールは特にショートゲームやアプローチショットにおいて、スピン量やコントロール性が重視される方に向いているのでグリーングリーン上でのプレーにおすすめです。さらにヘッドスピードが高くない女性やシニアプレーヤーにおすすめです。
特にショートゲームやアプローチショットにおいて、ボールがグリーン上でより多くのスピンをかけることができ、ピンに対してより精密なコントロールが可能です。
ソフトボールはグリーン上でのコントロール性が高いとされています。よりソフトな素材や設計により、ボールがグリーンに対してより柔らかく接触し、ピンポイントでのストップやスピンを生み出すことができます。
ソフトで特におすすめのゴルフブランドを紹介します。
おすすめのソフトボール |
タイトリストPro V1やAVX |
キャロウェイChrome SoftやSupersoft |
グリーン周りのショットにおいてスピンをかけることで、ピンに対してより正確にアプローチしたい方におすすめ、さらにスイングスピードが平均的またはそれ以下で、より柔らかい打感を好む方におすすめです。
■スピン系のコントロール性が高いボール
スピン性能を重視して設計されたゴルフボールは、ショートゲームやアプローチショットでのスピン量を最大限に引き出すことができます。
特にウェッジやアイアンショットでのスピン量を最大化するために設計されています。これにより、グリーン上でのボールの停止やバックスピンを効果的に制御することができます。
スピン系ボールは一般的に柔らかい打感を持っており、打球時にしっかりとしたフィードバックを提供します。これにより、プレーヤーは打球の質をより正確に把握し、スピン量や方向性を調整することができます。
スピン系ボールは、グリーン上での精密なコントロール性が高いとされています。特にピンポイントでのストップやピッチショットなど、高度なショートゲームのプレーにおいて優れたパフォーマンスを発揮します。
おすすめのスピン系のコントロール性が高いボール |
タイトリストPro V1x |
ブリヂストンTour B XS |
テーラーメイドTP5 |
ショートゲームやアプローチショットにおいてスピン量を最大化したい中級者から上級者向けのボールです。
■第3系ゴルフボール
第3系のボールと呼ばれているいいとこ取りをしているボールがあります。一般的にはミディアムスピン系のボールが挙げられます。これは、飛距離重視のディスタンス系と、スピン重視のソフト系の中間に位置し、幅広いゴルファーに適した特性を持っています。
コアとカバーに柔らかい材質を使い、飛距離が伸びてスピンもしやすくしています。どちらの機能も兼ね備えた特徴を持っています、価格帯は安いのから高いのまでといろいろあります。
おすすめの第3系ゴルフボール |
ブリヂストンTour B RX |
ダンロップ スリクソンZ-STAR XV |
第3系のボールは中級者から上級者までの幅広いゴルファーにおすすめされます。飛距離やスピン量のバランスが取れており、オールラウンドなプレーに適しています。
■高価格帯ボール
高価格帯ボールは1球500円以上するゴルフボールです。高価格帯である大きな理由は、最新技術や最前線の素材を使用しており、高い性能を持つゴルフボールだからです。
ツアープレーヤーや上級者、あるいは技術に余裕のあるゴルファーに向いています。高価格帯のボールからより高度なパフォーマンスを期待する傾向があります。
■ 芝で見つけやすいボール
ゴルフボールを選ぶニーズの中に「芝で見つけやすいボールがいい!」という方は少なくありません。ボールが見つけられないとプレーに時間もかかってしまいますし、見つけやすいに越したことはないですよね。
一般的にはカラーボールがおすすめされ、特に芝との反対色に属するイエローやオレンジ、ピンクなどの明るい色のボールがおすすめです。これらの色は、草地や葉の中でより目立ちやすく、見つけやすいです。
おすすめの芝でも見つけやすいボール |
ブリヂストンTOURSTAGE エクストラディスタンス |
MIZUNO(ミズノ) ネクスドライブ |
ゴルフボールを選ぶとき6つの特性を理解していれば、かなり選びやすくなりますよね。時間やお金を無駄に使ってしまうリスクを軽減できると思います。
2.自分の目的からゴルフボールを選ぶ方法
ゴルフボールを選ぶときに、「どんなボールを打ちたいか?」その目的を自分の中で明確にすることで自分に合ったボールを見つけることができます。
自分がどんなボールを打ちたいのか整理していきましょう。
ゴルフボールを遠く飛ばしたい | 硬いゴルフボールディスタンス系がおすすめです。クラブを大きく振って、ゴルフボールが遠くへ飛んでいく爽快感、ゴルフをする人なら何度でも味わい体験で、プレーもおもしろくなります。 |
ゴルフボールをまっすぐ飛ばしたい | 硬いゴルフボールディスタンス系がおすすめです。ショットしたゴルフボールが曲がってOBになったり、ゴルフボールが無くなったりするのは避けたい人向け。 |
ゴルフボールにあまりお金をかけたくない |
1球100円台のゴルフボールがおすすめです。まだゴルフボールを無くすことが多い初心者は、高価なものより安価なものを求めたいですね。 |
ゴルフボールを打った時の手応えがいい | ソフト系のゴルフボールがおすすめです。ゴルフボールを打った時の感じ方(打感)は人それぞれ。自分とフィーリングが合うゴルフボールを使用すれば気持ちよくプレーができます。 |
ゴルフボールを見つけやすい | 芝とは反対色のオレンジやイエローのカラーボールがおすすめ。自分で打ったゴルフボールを追ったり、落ちたところをなるべく早く見つけたりすると、プレーがスムーズに進み、イライラしなくて済みます。 |
いろいろクリアしたい目的があると思いますが、優先順位をつけてゴルフボールが選んでいきましょう。
3.ヘッドスピードから自分に合ったゴルフボールを選ぶ方法
ヘッドスピードが遅い方が硬いカバーを使用しているディスタンスタイプのボールを使うと飛距離が出ない原因になってしまいます。
飛距離を落とさないためにも、ヘッドスピードが遅い方はディスタンスタイプ以外のゴルフボールを選ぶのがおすすめです。
ゴルフボールの推奨ヘッドスピードは外装に記載
ゴルフボールに外装に、推奨ヘッドスピードが必ず掲載されていますので確認してください。
自分のヘッドスピードがわかる計算式
自分のヘッドスピードを理解しておくとボールを選びやすくなります。大体のゴルフボールは推奨ヘッドスピードが定めています。
ヘッドスピードとは、クラブのヘッドがボールに当たる前の100ミリ間を通過する速度のことを言います。
ヘッドスピードの計算方法
ドライバーの飛距離÷5.5=ヘッドスピード
自分のヘッドスピードが分からない人も、ドライバーの飛距離は目安でもわかっている場合が多いです。
ドライバーの飛距離からヘッドスピードを計算することができます。
- 例.ドライバーの飛距離が220ヤードの場合
220÷5.5=40m/s
- いつもドライバーでの飛距離が220ヤードくらいであれば、「220ヤード÷5.5=40 m/s」となります。
- ヘッドスピードは飛距離に比例します。
- 飛距離がわかればヘッドスピードも分かるわけです。
ヘッドスピードの計測は、レッスン場・ゴルフショップ・市販の測定器で測ることができます。一般の男性ゴルファーのヘッドスピードは40m/sぐらい、女性ゴルファーのヘッドスピードはそれよりも遅くなります。
ご参考ですが下記がだいたい平均値と言われています。
男子ツアープロ | 47m/s以上 |
女子ツアープロ | 40m/s~44m/s |
一般男子ハードヒッター | 45m/s~50m/s |
一般男子 | 40m/s~45m/s |
一般男子シニア | 37m/s~42m/s |
一般女子 | 30m/s~37m/s |
ジュニア | 30m/s~50m/s |
(注・ジュニアと言っても小学生から高校生までいるので、ヘッドスピード平均値は広くなります)
ヘッドスピードが遅くても飛ぶゴルフボール
女性やシニアの方でヘッドスピードの速度が早くない方に向けた専用のゴルフボールもあります。
打感(フィーリング)は個人の感じ方によりますが、柔らかいカバーを使用したゴルフボールはソフトな打感となります。その他ミッドで使われる材質などでも変わるので、自分の好みを見つけてみましょう。
4.ゴルフボールの選ぶ時3つの注意点
ゴルフボールを選ぶ時、失敗しないために見ておく点が3つあります。より自分のプレースタイルや目標に合ったゴルフボールを選べます。
公認球か非公認球かの確認
ゴルフボールには、プロトーナメントやアマチュアの公認競技での使用が義務付けられている公認球があります。
私的に楽しむのであれば、非公認球でも構いませんが、コンペなどに参加する場合は、公認球の使用を求められる場合があります。公認球は常時持っていた方が良いでしょう。
内部構造ピース層の確認
ゴルフボールの内部構造は、2ピース・3ピース・4ピース・5ピースとあります。層が増えるにつれ、性能は良くなりますが、価格は高くなります。
2ピースのゴルフボールはロストボールが心配な初心者や、ローコスパで楽しみたいゴルファーには、手頃な価格でよく購入されています。
2層(2ピース)
3層(3ピース)
4層(4ピース)
最近は5層(5ピース)も出てきています。内部構造のコア、カバー、ミッドの材質の組み合わせにより飛距離やスピンなどの性能が違ってきます。
③ゴルフボールの表面の凸凹=ディンプル
ゴルフボールの表面は丸く凸凹がついていますよね?これにもちゃんと意味があるんです。この凸凹はディンプルと言われ、打った後の空気抵抗を軽減する役割があります。
ディンプルはこの空気抵抗を軽減しくれるだけでなく空中ではバックスピンで回転しているゴルフボールは、上側と下側にそれぞれ空気の流れがあり、この二つの空気の流れの速度差により、揚がっていようとする力(揚力)が働きます。これらの働きにより、ゴルフボールは遠くへ飛ぶことができるのです。
ディンプルの数は一般的には300から400ですが、なかには500を超えるものあります。
各メーカーはディンプルの数や形状を工夫して、弾道の高さや直進性などコントロールしたボールを作り出していたりもしますが、ディンプル数までもこだわりがあるとかなりのこだわりがある上級者となります。
5.プロが行っているボールフィッティング方法
ボールフィッティングとは、試打のことで、できる限り購入前に試しにゴルフボールを打ってください。なぜなら、そのボールが自分のプレースタイルに適切なボールかどうかを確認することで、最大限の飛距離やスピン量やボールの特性を確認することにつながります。
プロゴルファーのボールのフィッティング方法を参考にしてみてください。
手で触った『感触』をチェック
ゴルフボールは大きくスピン系(コントロール重視)とディスタンス系(飛距離重視)に分けられます。
触った感触はそれぞれ違うので感触をチェックして観てください。続けることで感覚を身に付けることにもつながります。
パットで『転がり』をチェック
数球打って距離が揃うかどうか、ばらつくかをチェック。
パットの『打感』をチェック
打った感触が好みかどうか・打感がいいと距離感も自然と会いやすいので目安にしてみてください。
アプローチでチェック
特異な距離でやるのがベスト。部屋やインドアゴルフで1ヤードから3ヤードのチップショットでも感覚はつかめます。
8番アイアンでチェック
仕様頻度の多い8番アイアンでの打感は好みがかなり分かれます。
パットとアプローチの高評価ボールは8番の結果も◎であることが多いです。
ドライバーで最終確認
最終確認はドライバーここでOKな感触であればボールフィッティング手順はOK!
ゴルフボールを清潔に保つ
ゴルフボールは意外に汚れます。
樹脂で作られているのでプレイ中の傷は付きやすい、目には見えませんが手からの細菌は複数ついている状態。
時間があるときに、100円ショップのクリーナーを駆使して清潔にしておきましょう。
まとめ
高性能のゴルフボールはありますが、自分に合わないとその性能は十分に発揮できません。
反対に安価なゴルフボールでも、自分のヘッドスピードなど技量に合うものを選べば、自分が求めるプレーに近づけることができます。
自分が選んだゴルフボールは何度も使ううちになじんできます。
距離感をつかんでいき、フィーリングもしっくりとしてくるでしょう。
それでもどうしてもスコアが伸びない場合はボールを見直してもいいと思います。
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