ドローボールとは右から左へ曲がる弾道のショットです。飛距離アップとコントロール性を両立できる理想的な球筋として、多くのプロが採用しています。打ち方の基本からよくある失敗、すぐ実践できる練習法まで、接待ゴルフや仲間とのラウンドで自信を持って打てるようになるコツを分かりやすく解説します。
1.ドローボールとは何か?【結論:右から左へ曲がる理想の弾道】

ドローボールとは、ボールが打ち出されてから緩やかに右から左へ曲がる弾道のことです。右打ちゴルファーの場合、目標方向よりやや右に打ち出されたボールが、飛んでいく途中で左方向へカーブしながら着地します。
この球筋の最大の魅力は、飛距離が伸びやすく、風にも強いという点。プロゴルファーの多くがドローボールを持ち球にしているのは、まさにこの理由からなんです。
正直に言うと、僕も最初はスライスばかりで悩んでいました。接待ゴルフで取引先の前で林に打ち込んでしまい、冷や汗をかいた経験は数知れず。でもドローボールを習得してからは、コースマネジメントに余裕が生まれ、スコアも10打近く縮まりました。
ドローボールには大きく分けて3つの特徴があります:
- 飛距離が出やすい:ボールが着地後も転がりやすい(ラン)
- 風に強い:低めの弾道で風の影響を受けにくい
- コントロールしやすい:意図的に曲げることで攻めのゴルフが可能
では、なぜドローボールはこんなに優れた球筋なのか、そのメカニズムから見ていきましょう。
2.ドローボールのメカニズム【なぜ曲がるのか?】

ドローボールが曲がる理由を理解すると、打ち方のコツが格段に掴みやすくなります。
スピン軸の傾きが曲がりを生む
ボールが右から左へ曲がるのは、ボールに右回転のサイドスピンがかかるためです。より正確に言うと、バックスピンの軸が右に傾くことで、ボールは左方向へカーブします。
これは野球のカーブボールと同じ原理。空気抵抗とマグヌス効果によって、回転方向と逆側に力が働くんです。
インサイド・アウトの軌道が鍵
ドローボールを打つには、クラブヘッドがインサイド(体に近い側)からアウト(体から遠い側)へ抜ける軌道が必要です。
さらに重要なのが、インパクト時のフェース向き。スイング軌道に対してフェースがわずかに閉じた状態(クローズ)で当たることで、理想的なドローボールが生まれます。
仲間とのラウンドで「なんでそんなに飛ぶの?」って聞かれることが増えたのは、この軌道を意識し始めてからでした。
ドローとフックの違い
ここで注意したいのが、ドローボールとフックボールの違いです。
ドローボール:緩やかに曲がり、コントロール可能 フックボール:急激に左へ曲がり、コントロール困難
フックは曲がりすぎて林に入ったり、OBになったりするリスクが高い球筋。ドローはあくまで「計算できる曲がり」であることが重要です。
3.ドローボールの打ち方【5つの基本ステップ】

実践的なドローボールの打ち方を、誰でもすぐに試せる形でお伝えします。
ステップ1:アドレス(構え)の調整
まずはアドレスから。目標に対して体のラインを少し右に向けます。これを「クローズドスタンス」と言います。
具体的には:
- 両足のラインを目標より5〜10度右に向ける
- 肩のラインも同様に右を向く
- ただしクラブフェースは目標を向ける
この「体は右、フェースは目標」の関係性が、ドローボールの土台になります。
ステップ2:グリップの握り方
グリップはストロンググリップがおすすめです。
具体的なポイント:
- 左手の甲が上を向くように握る
- 左手のナックル(拳の山)が3〜4個見える
- 右手は左手に合わせて自然に握る
ウィークグリップ(手のひらが上を向く握り方)だとフェースが開きやすく、スライスの原因になります。以前の僕がまさにそうでした。家族旅行先のリゾートコースで、グリップを変えただけで球筋が変わったときの感動は今でも忘れません。
ステップ3:バックスイングの始動
バックスイングでは、インサイドに引く意識が大切です。
クラブを体の近くを通すように上げていくイメージ。外側(アウトサイド)に上げてしまうと、ダウンスイングでアウトサイド・インの軌道になり、スライスの原因になります。
コツは、右ポケットに向かって引いていく感覚。これだけでインサイドの軌道が自然と作れます。
ステップ4:ダウンスイング~インパクト
ダウンスイングでは、体の回転を使って内側から下ろすのがポイント。
腕だけで振り下ろすのではなく、腰の回転→肩の回転→腕の順番で連動させます。クラブヘッドがボールに対してインサイドから入ってくる軌道を意識しましょう。
インパクトでは、フェースを返す(閉じる)意識よりも、自然に返ってくる感覚が理想です。無理に手首をこねると、フックになってしまいます。
接待ゴルフで取引先の方に「最近スイングが安定してますね」と褒められたのは、この自然な体の回転を覚えてからでした。
ステップ5:フォロースルー
フォロースルーでは、右腕が左腕の上に来るように大きく振り抜きます。
これは「リリース」と呼ばれる動作で、インパクトゾーンでフェースが適切に返る証拠。フィニッシュで体がしっかり目標方向を向き、バランスよく立てていればOKです。
4.ドローボールが打てない理由【よくある3つの失敗】

ドローボールを狙っているのに上手くいかない…そんな悩みには、明確な原因があります。
失敗1:フェースが開いたままインパクト
最も多いのがこのパターン。インサイド・アウトの軌道は作れているのに、フェースが開いたままだとプッシュアウト(右に真っすぐ飛ぶ)になります。
原因は握り方が弱すぎる(ウィークグリップ)か、インパクトで手首が硬直していること。グリップの見直しと、リラックスした手首の使い方がカギです。
失敗2:アウトサイド・インの軌道
スライス癖が抜けない人に多いのが、この軌道。外側から下りてきて内側に抜けるスイングでは、いくらフェースを閉じてもドローにはなりません。
むしろ引っかけ(最初から左へ飛び出す)や、チーピン(低い弾道で左へ曲がる)になってしまいます。
以前、仲間とのラウンドで「ドローを打とう」と意識しすぎて、逆に左のOBを連発したことがあります。軌道そのものが間違っていたんですね。
失敗3:体重移動ができていない
バックスイングで右足に体重を乗せて、ダウンスイングで左足に移動する。この基本的な体重移動ができていないと、手打ちになってドローボールは打てません。
特に上半身だけで打とうとすると、パワーも出ないし、軌道も安定しません。下半身主導のスイングを心がけましょう。
5.ドローボールの練習法【自宅でもできる】

打ちっぱなし練習場だけでなく、自宅でもできる効果的な練習法をご紹介します。
練習法1:ティーを使った軌道確認
練習場で試してほしいのが、ティー2本を使った軌道チェック。
方法:
- ボールの後方(体側)に1本、前方(目標側)に1本ティーを刺す
- 後方のティーより内側からクラブを入れる
- 前方のティーより外側に抜ける
これでインサイド・アウトの軌道が視覚的に分かります。ティーに当たらずに打てるようになれば、軌道は完璧です。
練習法2:クローズドスタンスでのハーフスイング
いきなりフルスイングは難しいので、**ハーフスイング(腰から腰)**で感覚を掴みましょう。
ポイント:
- クローズドスタンスで構える
- 腰の高さまでバックスイング
- 腰の高さまでフォロースルー
- 小さいスイングでも体の回転を使う
この練習で、体の回転とクラブの軌道の関係が体に染み込みます。夫婦でゴルフ旅行に行ったとき、妻にもこの練習を教えたら、すぐにドローの感覚が掴めたと喜んでいました。
練習法3:自宅での素振り(鏡の前)
自宅でできる最強の練習が、鏡の前での素振りです。
チェックポイント:
- アドレスで体が適切に右を向いているか
- バックスイングでクラブが内側に上がっているか
- フィニッシュで体がしっかり回転しているか
毎日10回やるだけでも、筋肉に動きが記憶されます。実際のボールを打つ前に、正しい動きを体に覚え込ませることが上達の近道です。
6.ドローボールを活かすコースマネジメント

ドローボールが打てるようになったら、コース戦略も変わってきます。
左ドッグレッグで有利に
左に曲がっているホール(左ドッグレッグ)では、ドローボールが圧倒的に有利。フェアウェイの右サイドを狙って打てば、自然とボールが左に曲がってフェアウェイキープできます。
逆に右ドッグレッグでは、ドローの曲がりがマイナスに働くこともあるので注意が必要です。
風を味方につける
向かい風に強いのもドローボールの特徴。低めの弾道とバックスピン量の少なさで、風に負けずに飛距離を稼げます。
右からの横風(アゲンスト)でも、ドローの曲がりが風に負けない強い球筋を生み出します。
接待ゴルフで海沿いのコースに行ったとき、強風の中でもドローボールのおかげで同伴者より飛ばせて、密かに自信になりました。
セカンドショットでの攻め方
パー5のセカンドショットやパー4の長いホールでも、ドローボールなら攻めの選択ができます。
右サイドにハザード(バンカーや池)があっても、ドローの曲がりを計算して右サイドから攻められるんです。これまでレイアップ(安全策)していた場面で、グリーンを狙えるようになります。
7.ドローボールに適したクラブ選び

クラブの特性を知ると、さらにドローボールが打ちやすくなります。
ドライバーの選び方
ドローボール向きのドライバーには特徴があります:
- 重心距離が短い:フェースが返りやすい
- ライ角がアップライト:つかまりが良い
- フックフェース:最初から少し左を向いている
最近の調整機能付きドライバーなら、ウェイトの位置を変えてドロー仕様にカスタマイズできます。
キャロウェイ パラダイムやテーラーメイド ステルスシリーズは、調整機能が充実していて、自分の球筋に合わせやすいモデルです。
アイアンとの相性
アイアンでドローを打つなら、キャビティバックや中空アイアンが打ちやすいです。
マッスルバックのような上級者向けアイアンは操作性が高い反面、ミスに厳しい。中級者なら、ある程度のやさしさを持ったモデルがおすすめです。
実際、以前使っていた難しいアイアンから、やさしめのモデルに変えたら、ドローの成功率が格段に上がりました。道具選びって本当に大事なんです。
シャフトの硬さと重さ
シャフト選びもドローボールに影響します。
しなりを使える少し柔らかめのシャフトの方が、フェースが返りやすくドロー向き。逆に硬すぎるシャフトだと、フェースが開いたままになりがちです。
また、手元側が硬く、先端が柔らかい(先調子)シャフトも、ボールのつかまりが良くなります。
8.プロのドローボール【参考にしたいスイング】

世界のトッププロから学ぶことは多いです。
タイガー・ウッズのスティンガーショット
タイガーの代名詞とも言えるスティンガーは、低い弾道のドローボール。風の強い全英オープンなどで威力を発揮します。
特徴は、フォロースルーを低く抑えること。ボールの高さを抑えながら、しっかりドローの回転をかける技術は圧巻です。
ローリー・マキロイのパワードロー
北アイルランド出身のマキロイは、飛距離とコントロールを両立したドローボールの使い手。
体の回転速度が速く、ヘッドスピードが圧倒的。でも基本は同じで、インサイド・アウトの軌道と適切なフェースコントロールです。
PGA TOURの公式YouTubeでは、プロのスイング動画が豊富に見られます。スローモーションで見ると、軌道やフェースの向きがよく分かって勉強になりますよ。
松山英樹のドローボール
日本を代表する松山英樹プロも、強いドローボールが武器。
特に注目したいのは、体の軸がブレない安定したスイング。下半身の使い方が素晴らしく、パワフルなのに再現性が高いんです。
仲間とのラウンドで「松山プロみたいに打ちたい」って話になることがよくあります。あのどっしりとした安定感は、アマチュアも見習うべきポイントですね。
まとめ:ドローボールで攻めのゴルフを
ドローボールは、飛距離とコントロールを両立できる理想的な球筋です。
おさらいポイント:
- クローズドスタンス+ストロンググリップで構える
- インサイド・アウトの軌道を作る
- 体の回転を使ってスイングする
- 練習場ではティーを使って軌道確認
- 自宅での素振りで体に動きを記憶させる
最初は難しく感じるかもしれませんが、基本を理解して練習を積めば、必ず習得できます。実際、スライスで悩んでいた頃の自分が、今ではドローボールでコースを攻められるようになったんですから。
接待ゴルフで取引先の信頼を得たり、仲間とのラウンドでスコアを競い合ったり、家族旅行でリゾートコースを楽しんだり。ドローボールが打てるようになると、ゴルフの楽しみ方が確実に広がります。
次のラウンドでは、ぜひドローボールにチャレンジしてみてください。最初の1球が成功したときの感動を、あなたにも味わってほしいです。
さあ、練習場に行きましょう。新しい球筋との出会いが、あなたを待っています。





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