【マイナビABCチャンピオンシップ2021】起死回生のショットが運命を分けた!神試合

My Navi ABC Championship 2021

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11月を迎え、JGTOの20~21年シーズンも大詰めを迎えています。女子プロに比べて試合数も少なく、正直地味な感じではありますが、そこはやはり男子プロ、飛距離や迫力は女子にはないものもたくさんあります。

この記事ではコロナ禍で昨年中止となり、2年ぶりに開催された(無観客)伝統の一戦、「マイナビABCチャンピオンシップ」についてまとめました。

1.マイナビABCチャンピオンシップ2021概要

ABC Golf Club

1988年創設の前身のラークカップゴルフから数えて34年目(2020年はコロナ禍で中止)を迎える歴史ある男子ツアー。一貫して兵庫県加東市の「ABCゴルフ倶楽部」で開催されている。朝日放送テレビが主催で2008年からはマイナビ(旧 毎日コミュニケーションズ)が特別協賛し、「マイナビABCチャンピオンシップ」として開催。
2021年 優勝賞金3,000万円。

2.会場

ABCゴルフ倶楽部
公式サイトはこちら
7,217ヤード 18ホール PAR72
所在地:兵庫県加東市永福933-20
設計:鈴木正一 佐藤健
開場:1985年

もともとトーナメント開催を想定して設計された大小12の池や90の白砂バンカーが配置され、戦略的かつ美しい18ホールズです。周囲が大きなバンカーに囲まれた16番の池越えのショートホール、何度もドラマを生んできた最終18番のグリーンへの池越えショットが一番の見どころです。

3.トーナメント状況・結果

初日はツアー2勝ながらシード落ちしていて今トーナメントは主催者推薦で出場の園田峻輔が7アンダーで6年ぶりの首位発進、香妻陣一朗、大槻智春が1打差で追う展開となりました。2日目にはトッド・ペク(アメリカ)が67をマークし香妻陣一朗と並んでトップに立ちました。園田峻輔も1打差で続き、2年連続賞金王の今平周吾が8バーディ64とビッグスコアを出し7位につけます。

ムービングサタデーの3日目は堀川未来夢が63で13アンダーとし一気に首位を奪取。22歳の新鋭・石坂友宏も66で堀川と並んで首位・最終組で最終日を迎えました。また同日、浅地洋祐が最終18番右ラフからのスーパーショットで2オン、圧巻のイーグルで1打差2位タイへ浮上し、最終日最終組へ。そして勝負の4日目は、最終組で出た3人、浅地、堀川、石坂の中で唯一60台をマークした浅地洋祐が16アンダーで見事逆転優勝。2019年のANAオープン以来のツアー3勝目を挙げました。

ベテラン片山晋呉が最終日67で13アンダー、単独4位に入りましたが、今平は3日目4日目崩れ2アンダー、50位タイ、現在賞金王の木下稜介は最終日78と大たたきで4アンダー43位タイに終わりました。

4.上位入賞者の面々

それでは優勝者および上位入賞者のプロフィールをご紹介します。

優勝|浅地洋佑選手

16アンダー
年齢:1993年5月24日生まれ 28歳
身長・体重:163cm、58kg
プロ転向:2011年
世界ランキング:267位(11月8日時点)

東京都生まれで6歳からゴルフを始め、杉並学院高校では石川遼の2年後輩にあたる。163cmと決して恵まれた体ではないものの、2,009年にはナショナルチームに入り、アマチュア時代からプロツアーで上位に入るなど注目された。

2011年のQTで11位に入りプロ転向。当時最年少となる19歳14日で下部チャレンジツアー「ISPS・チャリティチャレンジ」でいきなり優勝するなど順風満帆のプロ生活スタートと思われたが、その後パターイップスに長く悩まされる。苦しんだ末、17年に5年ぶりのシード復帰を果たし、2019年「ダイヤモンドカップ」で悲願のツアー初優勝を飾った。

2位タイ|堀川未来夢選手

14アンダー
年齢:1992年12月16日生まれ 28歳
身長・体重:176cm、78kg
プロ転向:2014年
世界ランキング:273位(11月8日時点)

神奈川県出身で4歳からゴルフを始めたが中学時代は軟式テニスでの市民大会優勝という実績も持つ。吉田弓美子ら多くの女子プロを送り出している厚木北高校からゴルフの名門日大へ進み頭角を現す。

15年にツアー外のマッチプレー競技で石川遼を破り注目を集め、同年初シードも獲得。3回も最終日首位からスタートするも優勝できず、もどかしい日々が続いたが、2019年に宍戸ヒルズでの「日本ゴルフツアー選手権」を制覇し、ツアー初優勝をメジャーで飾った。

2位タイ|石坂友宏選手

14アンダー
年齢:1999年9月21日生まれ 22歳
身長・体重:173cm、75kg
プロ転向:2019年
世界ランキング:204位(11月8日時点)

堀川と同じく神奈川県出身の若手プロゴルファー。子供のころは野球中心だったが10歳からゴルフを始め、中学時代には「関東ジュニア」や「関東中学選手権春季大会」などを優勝し、高校・大学は日本ウエルネススポーツ大学に進み、大学1年時に「関東アマチュア選手権」を制覇。19年に「日本アマチュア選手権」で4位となり、同年の「日本オープンゴルフ選手権」では23位タイで桂川有人らとともにローアマを獲得した。19年のQTでファイナルに進出しプロ転向。

2020年「ダンロップフェニックス」では1学年上の金谷拓実とのルーキー同士のプレーオフに惜しくも敗れ2位。プロ入り後21戦(マイナビABCまで)で今回で7回目のトップ10フィニッシュとなるなど安定した成績を残しており、ツアー初制覇はすぐそこまで来ている。

まとめ

2021年度の大会は、最終日逆転で浅地プロの優勝となりました。浅地プロは数年前までパターイップスに悩み低迷していた時期もありましたが、それを克服し2年前にプロ初優勝をしてから今回で2年2か月ぶりの3勝目となりました。

試合後に今後の目標を聞かれ「う~ん、賞金1億円を突破したいです」と言った浅地プロ。あと残り5000万円!12月の日本シリーズ終了時にその目標通りになっているといいですね。応援させていただきます!

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