日本女子プロゴルフ界で今最も注目を集めている稲見萌寧プロが、2021年シーズンで驚異的な成績を残しています。中京テレビ・ブリヂストンレディスオープンでの圧勝を含む年間5勝を挙げ、賞金獲得額も1億円を突破。世界ランキング22位まで上昇し、東京オリンピック代表候補として大きく前進しました。
この記事では、今最も勢いのある稲見萌寧プロの魅力と強さの秘密を詳しく解説します。
1.稲見萌寧プロのプロフィール・基本情報
1999年生まれの稲見萌寧プロは、「狭間(ハザマ)世代」を代表する若手実力派プレーヤーです。黄金世代(1998年生まれ)とプラチナ世代(2000年生まれ)に挟まれながらも、確実にその実力を証明し続けています。
基本データと経歴
- 生年月日:1999年7月29日(21歳)
- 出身地:東京都豊島区
- 出身校:日本ウエルネス高校→日本ウエルネススポーツ大学在学中
- 身長・体重:166cm・58kg
- 血液型:A型
- 所属:都築電機
- 世界ランキング:第22位(2021年5月25日現在)
- プロ転向:2018年
- 平均ストローク:70.3807
ゴルフを始めたきっかけと環境
稲見プロは9歳で家族の勧めによりゴルフを開始。東京生まれですが、より良いゴルフ環境を求めて千葉県へ家族で引っ越しという経歴を持ちます。小学生時代から地方大会で優勝を重ね、アマチュア時代から将来性を期待されていた逸材です。
2.稲見萌寧プロの戦績・主な優勝歴
驚異的な練習量(毎日10時間練習・10時間睡眠)で知られる稲見プロの戦績を、アマチュア時代からプロ転向後まで詳しくご紹介します。
アマチュア時代の主な成績
中学・高校時代の活躍
- 2014年:関東中学校ゴルフ選手権春季大会 優勝
- 2015年:東日本女子パブリックアマチュアゴルフ選手権 優勝
- 2017年:愛媛国体ゴルフ女子個人 優勝
JLPGAツアーでの早期活躍 アマチュア時代からJLPGAツアーに積極的に参戦し、数々のローアマを獲得:
- 2015年:中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン 10位タイ(ローアマ)
- 2015年:ゴルフ5レディス 11位タイ(ローアマ)
- 2016年:樋口久子・三菱電機レディス 8位タイ(ローアマ)
高校時代には2016年、2017年とJGAナショナルチームに選出され、黄金世代の畑岡奈紗、勝みなみ、プラチナ世代の安田祐香、古江彩佳らと共に切磋琢磨しました。
プロ転向後の華々しい活躍
2018年:プロテスト合格とQT挑戦 JLPGAプロテストを20位タイで一発合格を果たすも、QTではファイナル進出を逃す厳しいスタートとなりました。
2019年:ブレイクシーズン
- QTランク103位からスタート
- わずか7試合出場で第1回リランキング14位に急浮上
- 7月:センチュリー21レディスゴルフトーナメント でツアー初優勝
- 年間賞金ランキング13位で初シード獲得
- パーオン率歴代1位(78.2079%)を記録
2020年:2勝目を挙げ実力を証明 コロナ禍の変則開催の中、10月のスタンレーレディスゴルフトーナメントでプレーオフを制し、ツアー2勝目を達成。
2021年:飛躍のシーズン
- 明治安田生命レディスヨコハマタイヤゴルフトーナメント で3勝目
- ヤマハレディースオープン葛城 でトーナメントレコードによる4勝目
- 富士フィルム・スタジオアリス女子オープン でプレーオフ制し5勝目(2週連続優勝)
- フジサンケイレディスクラシック で6勝目
- 中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン で7勝目(13バーディの61でツアー新記録)
2021年シーズンは12戦5勝という驚異的な勝率42%を記録し、世界ランキングでは渋野日向子、古江彩佳を抜いて日本勢2番手の22位まで上昇しました。
3.稲見萌寧プロのスイング特徴と強さの秘密
稲見プロの安定したパフォーマンスを支えているのは、独自のスイング理論と徹底したフィジカル強化です。
スタンス幅を狭めた独自のスイング
狭いスタンスのメリット 稲見プロの最大の特徴は、従来より狭めたスタンス幅です。靴一足分程度狭くすることで以下の効果を得ています:
- 上体のねじりやすさが向上
- 下半身への力の入りやすさが改善
- スイング軸の安定化による精度アップ
- 適切な体重移動の実現
この狭いスタンスは、稲見プロが自身のスイングを見返した際に自然と狭まっていることに気づき、意識的にルーティーンに取り入れたものです。
広いスタンスのデメリット回避 一般的に安定すると考えられがちな広いスタンスですが、実際には以下のようなデメリットがあります:
- 体重移動がしにくくなる
- 腰や上体がブレやすくなる
- 回転動作が制限される
フィジカル強化への取り組み
週1回のキックボクシング 稲見プロは週に一度、キックボクシングで下半身強化を行っています。この取り組みが、パワフルなショット力と素晴らしい飛距離を支えています。
徹底した練習・休養管理
- 練習時間:1日10時間
- 睡眠時間:1日10時間
- キャディー関係者の間でも話題になるほどの練習量
この「10時間練習・10時間睡眠」のルーティーンが、安定したパフォーマンスの基盤となっています。
4.稲見萌寧プロのクラブセッティング詳細
稲見プロはブリヂストン契約選手ですが、クラブに関してはフリー契約となっています。コースや試合状況に応じて頻繁にセッティングを変更する柔軟性も強さの一因です。
2021年中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン時のセッティング
ドライバー・ウッド系
- ドライバー:キャロウェイ マーベリックサブゼロ(10.5度)
- シャフト:USTマミヤ ジ・アッタス
- フェアウェイウッド:ダンロップ スリクソンZX(15度、18度)
ミドルアイアン・ショートゲーム
- ユーティリティ:ブリヂストン ツアーB JGR(22度、26度)
- アイアン:テーラーメイド P770(4番〜PW)
- ウェッジ:タイトリスト ボーケイSM8(52度、58度)
パッティング・ボール
- パター:テーラーメイド トラスTB1
- ボール:ブリヂストン ツアーB XS
まとめ:稲見萌寧プロの今後の展望
2021年シーズン12戦5勝(勝率42%)という驚異的な成績を残し、統合20〜21年シーズンでも6勝を挙げている稲見萌寧プロ。自称「完璧主義者」として知られる稲見プロは、まだまだ現状に満足していません。
現在、日本女子ツアー屈指のショットメーカーとして確固たる地位を築いた稲見プロが、今後どこまで優勝回数を重ねていくのか、そして東京オリンピック代表としての活躍が大いに期待されます。
稲見萌寧プロの魅力ポイント
- 狭間世代を代表する実力派
- 独自のスイング理論による安定性
- 徹底したフィジカル・メンタル管理
- 完璧主義者としての向上心
- 世界ランキング上位での安定した成績
今最も勢いのある日本女子プロゴルフ界のスター、稲見萌寧プロの今後の活躍から目が離せません。





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