五輪ゴルフ競技【男子結果】東京五輪男子ゴルフ競技の結果が世界ランキングに反映したぞ!

Olympic golf men

ゴルフスイング

なんだかんだ問題があった東京オリンピックもいざ始まったら日本チームのメダルラッシュで連日大変な盛り上がりです。私も時間の許す限り朝から夜中までテレビやアーカイブを観て応援しています。

そして7月29日(木)からはいよいよゴルフ競技が始まりました。猛暑の中で2日目が雷雲接近でサスペンデッドになるなど選手にとっても大変な1週間だったと思います。8月1日(日)に終わった男子の結果についてまとめました。

1.オリンピックのゴルフ競技inTOKYO2020

実はオリンピックでのゴルフ競技は1900年のパリ、1904年のセントルイスの2回開催されたあとずっと競技から外れていて、前回2016年のリオデジャネイロで112年ぶりに復活しました。

Golf Tokyo Olympics Men

ただ、1900年はフランス・イギリス・アメリカ・ギリシャの4か国のみ、さらに1904年はわずかアメリカ・カナダのみ、それも出場者の9割以上がアメリカ人、という状況で出場選手もオリンピックに出ていると思ってなかった、という逸話もあるほどです。私たちが抱くオリンピックのイメージとは程遠いものでした。こう考えると、前回2016年が初めてのゴルフ競技と言ってもいいでしょうね。

2.会場

東京オリンピックが開催されたのは日本を代表する超名門コース霞が関カンツリー倶楽部です。どんなコースなのか特徴を解説していきます。

霞が関カンツリー倶楽部公式サイト

霞が関カンツリー倶楽部 
東コース7,362ヤード18ホールPAR72
所在地:埼玉県川越市笠幡3398
設計:赤星四郎・藤田欣哉(改造トム・ファジオ ローガン・ファジオ)
開場:1929年

日本のメジャートーナメントなど大きな大会を何度も開催してきた日本を代表するチャンピオンコースです。今回オリンピック開催に向けて、2016年に2グリーンを1グリーンにするなど大幅な改造を施しました。

オリンピックに向けて約2か月ゴルフ場をクローズにしたそうで、フェアウエイの緑の美しさやグリーンの美しさ、転がりの良さはテレビからも十分伝わってきました。

3.男子結果

金メダルはアメリカ代表ザンダー・シャフリー代表

最終日最終組は日本代表の松山英樹、アメリカ代表のザンダー・シャフリー、イギリス代表のポール・ケーシーの3人となりましたが、最終的には、苦しみながらも17番で抜け出す値千金のバーディを奪った、ザンダー・シャフリー選手の金メダルで終わりました。

銀メダル銅メダルは意外な選手が獲得

驚いたのは、出場選手最年長のスロバキア代表ロリー・サバティーニ選手が最終日61(-10)というビッグスコアをマークして一気に順位を上げ銀メダルでした。そして、ツアーでも珍しい2組に分かれての7人でのプレーオフに突入した銅メダル争いは、トッププロが脱落していく中、なんと世界ランキング208位(オリンピック開幕時点)の台湾代表C.Tパン(潘政琮)選手が見事銅メダルを奪取しました。

松山英樹選手本当に惜しかった!

松山英樹選手はプレーオフ1ホール目でボギーとし残念ながらメダル獲得はなりませんでした。しかしコロナ陽性から全英オープンを欠場しなんとか間に合わせた東京五輪、そして世界に羽ばたくきっかけとなった思い出の霞が関カンツリー倶楽部で最終日終盤まで金メダル争いをしてくれたことは日本のファンにとっても十分夢を与えてくれるものでした。

決めれば銅メダルだった本ラウンド最後18番ホールのバーディパットがわずかに外したのが本当に惜しかった。

銅メダルをかけたサドンデスのプレーオフは、松山英樹、ポール・ケーシーに加え、アメリカのコリン・モリカワ、アイルランドのローリー・マキロイというPGAツアーのトッププロを含む7人で行われました。

18番、10番、11番の順で行われましたが、3ホール目までで5人が脱落し、コリン・モリカワと台湾のC.Tパン(潘政琮)2人での最終決戦となりました。再び18番ホールに戻り、モリカワ選手が不運なボギーとし、パーをキープしたC.Tパン(潘政琮)選手が見事銅メダルを獲得しました。

なおもう一人の日本代表 星野陸也選手は最終日66と気を吐くも6アンダーの38位タイに終わっています。

4.メダル獲得の面々を詳しく紹介

それでは見事メダルを獲得した選手をご紹介します。

金メダル

金メダル|ザンダー・シャフリー(アメリカ合衆国代表)-17

(xanderschauffele・一部メディアでは、シャウフェレと表記)

国籍:アメリカ カリフォルニア州出身
年齢:1993年10月25日生まれ 27歳
身長/体重:178cm/75kg
プロ転向:2015年
世界ランキング:4位(オリンピック終了後)

カリフォルニア州サンデイエゴで、ドイツ系フランス人の帰化移民の父と台湾系帰化移民の母の間に生まれました。父親は近代10種競技のアスリートでオリンピックを目指していましたが不運な交通事故で競技人生を諦めざるを得なくなったといいます。母親は台湾生まれ日本育ちで、今でも母方の祖父母は東京都渋谷区在住でザンダー自身、何度も日本に来ている親日家の一面もあります。

ザンダー・シャフリー選手は2015年のプロ転向後、下部ツアーのウエブドットコムツアーに参戦。2016年フル参戦し、17年からのPGAツアーカードを取得。PGAツアーの本格参戦はわずか4年前の2017年からです。

2017年-「ザ・グリーンブライアークラシック」でPGA初勝利を挙げ、同年のプレーオフ最終戦の「ツアー選手権」で早くも2勝目を挙げ、「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」に輝きました。

2018年-世界ゴルフ選手権「WGC HSBC チャンピオンズ」を制し、3勝目
2019年-「セントリートーナメントオブチャンピオンズ」で最終日62をマークして4勝目
2021年-マスターズで最終日最終組で松山英樹選手とラウンドし3位タイに終わったのは記憶に新しいでしょう。

今回東京五輪でも松山選手と最終日最終組で回り、リベンジを果たした形となりました。初日から60台でまとめ、最終日最終組でスタートし、後半ボギーを打ったりと苦しい場面はありましたが、17番のバーディでサバティーニ選手を振り切り、見事金メダルを獲得しました。

ザンダー・シャフリー選手本当におめでとうございます!!!!!

銀メダル

銀メダル|ロリー・サバティーニ(スロバキア代表) -16

国籍:スロバキア(南アフリカ出身)
年齢:1976年4月2日生まれ 45歳
身長/体重:175cm/71kg
プロ転向:1998年
世界ランキング:111位(オリンピック終了後)

南アフリカのダーバンで生まれたサバティーニ選手は4歳からゴルフを始め、18歳の時、アメリカのアリゾナ大学からスカウトされ1998年にプロ転向したベテランゴルファーです。

南アフリカ代表として6回ワールドカップにも出場していて、2003年にはイメルマン選手と組んで優勝も飾っています。2018年には妻の母国のスロバキアに国籍を変更しています。

2000年-「エアカナダチャンピオンシップ」でPGAツアー初優勝

その後

2003年-「FBRオープン」
2006年-「ニッサンオープン」
2007年-「クラウンプラザインビテーョナル」
2009年-「HPバイロン・ネルソン選手権」
2011年-「ホンダクラシック」

と制し、ツアー6勝していて、2007年には「マスターズ」準優勝の記録も残っています。

最後の優勝から10年経過して、オリンピック出場者最年長45歳での銀メダルは素晴らしい結果となりました。最終日酷暑の中、61(-10)という信じられないスコアを叩き出し、一時はトップタイに並ぶ活躍を見せ、一気に銀メダルを獲得しました。

銅メダル

銅メダル|潘政琮(登録名 C.Tパン(パン・チェンツェン) (台湾代表)  -15

国籍:台湾
年齢:1991年11月12日生まれ 29歳
身長/体重:168cm/68kg
プロ転向:2015年
世界ランキング:135位(オリンピック終了後)

アメリカ・ワシントン大学では8週間にわたり、世界アマチュアランキングで1位に君臨した実績をもつ潘政琮プロは、大学入学前、トップアスリートを輩出することで知られるIMGアカデミーで日本の今平周吾選手とも腕を磨きました。2014年には台湾代表としてアジア大会では個人、団体の2冠に輝きました。2015年のプロ転向後は下部ツアーのウエブドットコムツアーに参戦し、2016年の成績でPGAツアーカードを得て2017年からPGAツアーに本格参戦しています。

2019年-「RBCヘリテージ」でPGAツアー初勝利し、台湾人としては2人目のPGAツアー優勝者となりました。また同年の「プレジデンツカップ」では世界選抜に選ばれ、日本の松山英樹選手とダブルスでペアを組んだこともあります。

2021年の東京五輪では、初日74(+3)と出遅れたにもかかわらず、2日目から66,66と追い上げ、最終日63のビッグスコアを出し、3位に滑り込み、7人でのプレーオフ4ホール目で銅メダルを獲得しました。

東京五輪男子ゴルフ競技の結果が反映された世界ランキングが発表されました。金メダル獲得したX.シャウフェレ選手は4位松山英樹選手は20位となりました。

まとめ

東京五輪の男子ゴルフ競技は最後まで松山英樹選手が優勝争いに加わり、終わってみれば祖父母が渋谷区在住という日本に縁のあるザンダー・シャフリー選手の金メダル、で幕を閉じました。

今週木曜日8月5日からは女子が始まり、日本からは畑岡奈紗、稲見萌寧両選手が出場します。両選手とも十分金メダルの可能性ありますから今週も目が離せません。

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