ゴルフの「ヘッドが走る」とは?インパクトからフィニッシュにかけて加速していくこと

Golf downswing

ゴルフスイング

ゴルフ中継やレッスン番組で「いまのショットはヘッドが走ってますねえ」とか「もっとヘッドを走らせたい」という言葉を聞いたことがあるでしょう。

でも一般アマチュアで「ヘッドが走る」という感覚を実際に理解している人、感じている人は案外少ないと思います。今回は「ヘッドが走る」ということはどういうことなのか、ヘッドを走らせるコツについて解説します。

1.ヘッドが走るとは

一言で言うと「ヘッドが走る」というのは「クラブヘッドが自分の手元(グリップ)を追い越して加速していくこと」です。

「ビハインドザボール」という言葉を聞いたことがある人も多いと思いますが、クラブヘッド(ボール)より頭やグリップがボールの後ろにある、ということでこれも同じような意味です。

要するにクラブヘッドがインパクトからフィニッシュにかけて加速していく、ことで、これができるから男性より体格が劣る女子プロゴルファーのほうが飛びますし、方向性も安定しているわけです。

あなたの周りにも、「そんな力いっぱい振ってないのにあいつ飛ぶよな」とか「ゆっくり振ってるように見えるのに飛んで曲がらないな」という人はいませんか?
そういう人は「ヘッドが走っている」人です。

2.ヘッドを走らせるためのコツ

アベレージゴルファーの多くは自分の腕力でヘッドを走らせようとしています。また、これは無理もないことですが、どうしてもボールに当てたいがためにボールにヘッドを当てようとするので逆にヘッドが減速して「ヘッドが走っていない」スイングになっています。また飛ばそうと、リキめばリキむほど、ヘッドは走りません。

その結果「飛ばない」「曲がる」「ダフル」トップする」などミスを連発するのです。
それではどうすれば「ヘッドが走る」感覚を得られるのでしょうか?

私自身も出来ていると自信を持って言えるわけではありませんが、30年以上の経験と知識からコツやドリルをいくつかアドバイスしたいと思います。何か一つでもやってみようというものがあれば参考にしてください。

①グリップをゆるゆるに握る

ヘッドを走らせるためには、いかにリキみをなくすかがまず大切です。そのためにはグリッププレッシャーをできるだけ緩くすることです。グリップをギュッと力いっぱい握ってしまうと同時に肩や上半身にも力が入ってしまうのでヘッドが走らないのです。

ゆるゆるに握る、というとインパクトの時にすっぽ抜けるんでは?と心配される人もいますが安心してください。人間はボールを打つ瞬間無意識に力を入れるのでクラブが飛んでいくようなことはありません。

②トップで右肩にグリップを止めるようなイメージを持つ

あくまでもイメージなのですが、トップからダウンスイングに入るときに、グリップをそのままトップの位置(右肩)に止めて振り下ろす感覚でスイングしてみてください。

正直なかなか難しいことなのですが、このイメージが持てることでヘッドが走る感覚が覚えられます。
(あくまでも止めるイメージなので下半身主導でダウンスイングすることでヘッドが少し遅れてくる感じでシャフトのしなりやヘッドが走る感覚が身につきます)

③ボールに当てにいかない

アマチュアがヘッドを走らせることができないのはどうしてもボールをちゃんと打ちたい気持ちが強すぎてボールに向かってヘッドを当てることに意識が集中しがちです。それでは逆にヘッドが減速してしまいます。

トップからフォロー・フィニッシュの間にボールがあるだけ、という意識でボールはあくまでもスイング全体の通過点という意識でトップからフィニッシュまで振り切ってみてください。
(言うのは簡単ですが実際はかなり難しい)

④インパクトから右手を離してフィニッシュまで

練習場でのドリルです。インパクトの瞬間から右手を話して左手だけでフィニッシュまでスイングします。素振りだけでOKです。余計な力が入らないので、ヘッドが走る感覚が得られます。この時注意してほしいのは、フォローからフィニッシュにかけて下半身はしっかりと回してください。
慣れてきたら右手もつけて同じイメージでスイングします。

⑤クラブヘッドを上にして素振り

ドライバーのクラブヘッド側を持って素振りするのもヘッドが走る感覚が身につくドリルです。グリップ側は非常に軽いのでインパクトからフォローにかけて加速するイメージが作りやすいと思います。
インパクトのあと(身体の左側)でスピードが速くなるイメージで素振りしてください。

まとめ

ヘッドが走れば、当然飛距離も伸びますし、方向性もよくなります。おまけに周りからきれいなスイング、かっこいいスイングに見えるので一石三鳥です。月イチゴルファーに代表される普通のアマチュアには正直言って難しい技術ではありますが、「ビハインドザボール」「自分の手(グリップ)よりヘッドが左側にあること」をイメージしながらスイング練習してみてください。

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