ゴルフコンペのルールとは?コンペを成功させた幹事さんが必ずやっている10項目

Golf competition secretary

ルール・マナー

次回のコンペの幹事に指名されてしまった。何から始めていいかわからないという人もいるでしょう。

生まれて初めてのゴルフコンペの幹事は確かに大変です。

コンペの2週間ほど前からは仕事どころではないこともあります。

長年社内コンペや取引先との懇親コンペなどの幹事を数多く手がけてきた私が、体験談としてスムーズにコンペを進める段取りをアドバイスします。

皆さんの手助けになれば幸いです。

1.ゴルフコンペを成功させる幹事がやっている10項目

幹事に指名されたら何から手を付けるのか、10のステップにわけて解説します。

①3ヶ月〜半年前には日程を決める

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何はともあれコンペの日にちを決めなければなりません。

例えば社内コンペだと、社長や重役、部長など上層部の予定をまず確認する必要があります。

通常は土曜日や休日になるでしょう。

ゴルフ場の予約や準備期間を考えると最低でも3カ月前、できれば半年前に日程を決められるとベターです。

ゴルフコンペの予定は最低でも3ヶ月〜半年前で準備期間がちょうど良い

②プレー費の予算を決めゴルフ場を予約する

日程が決まれば次は会場であるゴルフ場を決めなければいけません。

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これが最初の難題です。

参加想定者の住所からあまり遠くなく、最大公約数的な場所を選定する必要があります。

さらに参加者の年齢が幅広い場合、プレー費や会費含めた費用があまり高くならないゴルフ場を選定する必要があります。

これが経験上、結構難しいことなのです

なぜなら特に首都圏の場合、都心から近い場所だと多くの参加者が期待できますが、価格が高くなりすぎて若手を中心に欠席者が多く出る、とか、価格優先で茨城や栃木方面のリーズナブルなコースにすると神奈川方面の人を中心に

「遠すぎる、前泊しなきゃいけない」

とかの不満が出て、参加してくれない、ということが多々あるからです。

ゴルフ場の選び時のポイント
①参加想定者の住所からあまり遠くない
②参加者の年齢が幅広い場合プレー費や会費含めた費用があまり高くならないゴルフ場
③10組以上の大きなコンペは直接ゴルフ場とコンタクトを取る

ゴルフ場の予約は大手予約サイトなどで連続組数を予約できる場合はそれでもいいですが、10組以上の大きなコンペになると難しいので直接ゴルフ場へ連絡したほうが早いです。

またコンペ予約を取り扱っている専門の会社もあるのでそこに相談することも一考です。

③コンペの概要案内と出欠確認

日程とゴルフ場が決まったら、想定される参加者に案内および出欠連絡依頼を出します。

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社外の人にはきちんとした案内状を出したほうがいいですが、気心が知れた相手や社内コンペの場合、単に日程と場所、概略費用を書いて、メールで送るだけでかまいません。

共有しているSNS等があればそれを使ってもいいです。

ここで大事なのは、出欠返信期日をしっかり明記することです。

私の経験から言うと、いつも参加している人やゴルフ好きの人はすぐ返事をくれますが、付き合い程度でコンペに参加している人、あまりゴルフ好きでない人は自発的な返信はまずありません。

期日を決めていても返信ない人も多いので、こちらから督促、確認する必要があります。

これもけっこう大変な幹事の仕事です。

案内状と出欠確認
・社外の人には案内状を出した方がいい

・気心がしれていればSNS/メールでもOK
・必ず出欠返信期日を明記する
・期日が過ぎたら督促確認をすぐにする

④参加者が決まったらゴルフ場へ組数確定の連絡をする

参加人数が概ね確定したらゴルフ場へ正式に組数の連絡を入れます。

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5組程度までは同じコースからの連続スタートでいいですが、それ以上の場合は、アウトとインに分かれてスタートする等配慮しましょう。

なぜならあまり多くの組数で連続スタートすると最初の組がホールアウトしてから最後の組が終わるまでかなりの時間がかるので表彰式まで間延びしてしまい盛り上がりに欠けるだけでなく、参加者から不平不満が出る場合があるからです。

ゴルフ場へ連絡
・5組程度ならば連続スタートでもOK

・5組以上の場合はアウトとインに分かれてスタートに配慮する

⑤組みあわせを考える

これがコンペ幹事として一番、面倒で時間と労力を費やす仕事です。

そしてこれがなんといってもコンペ幹事の一番重要かつ大変な役割なのです。

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特に社内コンペの場合、人と人の関係性や好き嫌いまで考えて組み合わせしないといけないから厄介で疲れます。

次のことを十分考慮して頭をひねりながら頑張りましょう。

人間関係やゴルフの実力が分からない場合は、詳しい人や相談しやすい人に聞きながらやったほうがいいです。

実際やってみるとわかりますが何度も何度も組み替えたりしてかなりややこしい仕事です。

①人間関係を考慮する

中には犬猿の仲、という人もいますし、あいつはスロープレーだから絶対一緒はイヤ、という人もいます

②普段合わない人同士を組み合わせるのも手

ゴルフは1日長時間一緒にいます。

性格が如実に表れるとも言われますので、普段仕事やプライベートで合わない人同士をくっつけて新たな人脈を作ってもらう、ということもあります

③ゴルフの実力(ハンデ)が組によって大きく変わらないようにする

上手い人ばかりを同じ組にするのではなく、4人合計のハンデキャップがほぼ同じように組み合わせないといけません。

そうしないと進行具合がバラバラになってしまい最悪コンペに関係ない後ろの組に迷惑をかけるからです。

また初心者が複数いる場合は、絶対同じ組にせず一人ずつ上手な人がいる組に入れるとか、女性がいる組は3サムにするとか(人数的に可能な場合)、進行時間の平準化を考えることも重要です。

④幹事は最初の組と最後の組に入るのが望ましい

幹事が二人いる場合は、先頭の組に一人、最終組に一人入って、先頭の組の幹事は先に上がって表彰式やパーティーの準備を、最終組の幹事はコンペフラッグの回収や忘れ物の確認、マスター室から順位表をもらう、など役割分担をします。

⑥競技方法・ルールを決める

参加者も組み合わせも決まったらいよいよ次は競技方法・ルールを決めます。

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一般的なのは「ダブルペリア」「新ペリア」と呼ばれる、隠しホールをハーフそれぞれ6個づつ計12個作ってハンデキャップを計算する方法です。

(ルールが決まればゴルフ場に連絡して、組み合わせ表を渡しておけば自動的にハンデ計算してくれて順位表まで作ってくれます)

長年継続しているコンペでほぼ全員の実力が分かっているときは各自の固定ハンデキャップを使用する場合もあります。

「ダブルペリア」などを採用する場合、各ホールの最大ストロークをいくつにするのか(ダボ打ち切りやトリプルボギー打ち切り、無制限にするなど)や、最大ハンデキャップをいくつにするのか(普通は36ですが、コンペによっては45とか54、場合によっては青天井といって制限を決めないルールや上限36としても女性だけ4554まで認める、といった方法もあります。

また、ジェネラルエリア(旧スルーザグリーン)6インチリプレースOKにするのか、ノータッチにするのか、グリーン上で1グリップOKにするのか、完全カップインとするのか等のルールも決めます。

競技方法・ルールを決める
・ほぼ全員の実力が分かっているときは各自の固定ハンデキャップを使用する場合もある
・一般的には「ダブルペリア」「新ペリア」と呼ばれる、隠しホールをハーフそれぞれ6個づつ計12個作ってハンデキャップを計算
・ジェネラルエリア6インチリプレースOKにするのか、ノータッチにするのか
・グリーン上で1グリップOKにするのか、完全カップインとするのか

⑦賞を決める

競技方法が決まったら次は賞をどうするかを決めます。

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一般的には、13つ程度の賞を設けます。

  • 優勝
  • 準優勝
  • 3位
  • 飛び賞(区切りのいい順位)
  • ブービー賞(最下位から2番目)
  • ブービーメーカー賞(最下位)
  • 特別賞としてPAR3でのニアピン賞×4(または2
  • フェアウエイの広いPAR4もしくはPAR5でのドラコン賞×2
  • ベスグロ(ベストグロス)賞

参加人数や予算によっては水平賞(前後半同スコア)、大波賞(前半より後半のスコアが良くてそのスコア差が一番大きい)などさらに特別賞を増やしてもいいですし、ベストドレッサー賞とか、たくさん失くしたで賞(OBを一番打った人)や最優秀新人賞(初参加者でスコアの一番良かった)など独自賞を設けるのもコンペを盛り上げる方法のひとつです。

賞の例
優勝
準優勝
3位
飛び賞(区切りのいい順位)
ブービー賞(最下位から2番目)
ブービーメーカー賞(最下位)
特別賞としてPAR3でのニアピン賞×4(または2
フェアウエイの広いPAR4もしくはPAR5でのドラコン賞×2
ベスグロ(ベストグロス)賞

参加人数や予算によっては特別賞を増やす
水平賞(前後半同スコア)
大波賞(前半より後半のスコアが良くてそのスコア差が一番大きい)
ベストドレッサー賞
たくさん失くしたで賞(OBを一番打った人)
最優秀新人賞(初参加者でスコアの一番良かった)

⑧案内状を作成し、参加者に配布する

今はSNSやメールが発達したので楽になりました。

ワード等で必要事項(日程・場所(アクセス方法も)・集合時間・プレー費・会費・競技ルール・組み合わせ表・賞、など)を分かりやすく明記して案内状を作成し、PDFで送信すればいいです。

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その際に、今後キャンセルする場合の連絡先、当日の緊急連絡先を必ず書きましょう。

案内状はコンペ2週間ほど前に送付するのがいいと思います。

それ以降でも病気や業務理由でキャンセルが出てしまうこともありますのでそうなったときのことも想定しておきましょう。

(最悪、組み合わせの変更や発注済みの商品のキャンセルも必要になる場合もあり)

ゴルフコンペ案内状テンプレート
日程
場所
アクセス方法
集合時間
プレー費
会費
競技ルール
組み合わせ表

キャンセルする場合の連絡先
当日の緊急連絡先

⑨賞品を購入する

賞が決まったら、商品を何にするか、予算内で収めるために金額配分に頭を悩ませます。

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ここは幹事のセンスの見せどころで、表彰式での盛り上がりにも関係する大事な役割です

参加賞に気を配ると◎

私の場合は参加賞にも気を配りました。

優勝や飛び賞などそれなりの商品が当たる人はそれなりに満足して帰りますが、不運にも参加賞しか当たらない人に

「なんだこれ?」

と思われないよう、またその人が自宅に帰って家族に

「なんの役の立たないものもらってきて」

と思われないように限られた予算内で何にするか特に悩みました。

参加者の家族も喜ぶ商品が◎

最近ではかさばる商品の送付の手間や幹事の負担を軽くするためか、ギフトカードなどの金券類を商品にするケースも増えていますが、カニやブランド牛などの高額食品や家庭用品、ゴルフ用品や受け狙いの商品など参加者自身や家族の方にも喜んでもらえるものが本来はいいのではないか、と思っています。

なお昔は優勝者には賞品とは別に刻印した優勝カップやトロフィーを授与していましたが結局置き場に困るだけですし、もらって喜ぶ人もほとんどいないため、近年は少なくなりました。

優勝商品は予算の約15%の割り当てがお勧め

賞品の金額配分については会費や人数によっても変わるので一概には言えませんが、私の経験から32(8)のコンペを想定した場合の予算配分の一例を上げておきます。

(会費は一人5,000円として)

私の経験上の独断ですが、優勝賞品は予算の約15%程度を割り当て、準優勝、3位、5位までは高め、ブービー賞は3位相当の金額にして、飛び賞はすべて同じ金額配分にしていました。

罰金設定をしているコンペも多い

私の知る限りですが、予算がギリギリ、足りない場合に備えて、競技ルールに別途「罰金」として、ネット80打以上については1100円、バンカー、OB、池ポチャ、3パットなどは1回に付き100円で徴収しているコンペも多いです。

金額配分のあくまでも一例

金額配分:参加者32名・会費一人5,000円(予算160,000円)の場合

優勝

20,000

ブービー賞

7,000

準優勝

10,000

ブービーメーカー

3,000

3

7,000

ニアピン賞(4個)

1,500×4

5

5,000

ドラコン賞(2個)

1,500×2

7位(ラッキーセブン賞)

5,000

ベスグロ賞

7,000

飛び賞(1015202530位)

4,000

参加賞(残り20名分)

1,500×20

予算に余裕があれば、水平賞、大波賞、小波賞、当日賞など特別賞を設けることもあります。

上記賞品代合計は123,000円ですが、別途、コンペフラッグ(NP,DC用)や始球式ボール、表彰式のパーティ料理代32名分+ドリンク代で約50,000円程度かかるので実際は若干赤字。足りない分は罰金や前回の繰越金でまかなうと想定。

この予算計画をしっかり立てるのも幹事の腕の見せどころです。

なお現在のコロナ禍では表彰式パーティーを中止するケースも多いと思いますので、すべて商品に充当するともっといい商品を選ぶことができます。

⑩当日受付・会費徴収・朝の挨拶・ルール説明・表彰式

Golf competition

いよいよ当日です。最後まで順調に進まなければ今までの努力が台無しです。

step1.出欠確認

当日は集合時間の2時間前をメドに一番乗りをして受付を用意し、出欠確認をします。

step2.挨拶とルール説明

すべて出席が確認出来て集合時間になったら、マスター室前もしくは練習グリーン前で挨拶とルール説明をします。(主賓がいれば挨拶をしてもらいます)

step3.始球式

始球式をする場合は、スタートホールに全員集合してもらいます

step4.ラウンド終了後はコンペルームへ移動

ラウンド終了後はお風呂には入らず、コンペルームに移動し、賞品を準備を始めます。

step5.最終組ホールアウト後に結果を取りに行く

最終組ホールアウト後マスター室へお願いしていた順位表、結果を取りに行きます。

step6.全員が揃ったら表彰式で司会をする

賞品の準備をしながら、会費や罰金を徴収したり、参加者の飲み物の注文をしたりしながら全員が揃うのを待ちます。全員が揃ったら表彰式を始めます。

司会は幹事が行います。

step7.特別賞→優勝者の発表

まずはドラコンやニアピンの特別賞の発表から始め、最後に優勝者の発表となります。参加賞は最後に該当者に渡します。

優勝者には優勝の弁を話してもらいます。

コンペによってはブービーやブ-ビーメーカーにも反省の弁をしてもらうところもあります。

表彰式の最後には次回の幹事を発表し(通常優勝者とブービーが次回幹事、というコンペが多いと思います)お開きの挨拶をして解散となります。

2.ゴルフコンペ幹事さんの本当の役割

私が生まれて初めてコンペの幹事をした時代は、まだSNSはもちろん、インタネットやメールも一般的でなかったので、ゴルフ場の予約から、参加者の勧誘、案内状などはすべて電話や紙での配布で、勤務先や事務所(営業所)が違う人にはそれぞれ郵送するなど、今以上に時間も手間もかかり大変な仕事でした。

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欠席者が出た場合の補充や組み合わせの変更が生じる場合もありコンペ前2週間から前日まで本来の仕事が手に付かない状況だったこともあります。

でも無事コンペが終わると、参加者が喜んでくれたり、ねぎらいの言葉をもらうこともあり、ある意味達成感を感じたりで、私自身はけっこう好きでやってました。

皆さんも最初は面倒でおっくうかもしれませんが慣れてしまえば楽しいですのでぜひ経験してみてください。

いろんな人と接し、準備段階から最後までしっかりまとめ上げることは会社員として仕事に役立つものもあるように思います。

ちなみに私は幹事でありながらそのコンペで優勝してしまったことも2回ほどあり、周りからひんしゅくを買ってしまったことがあります。

まとめ

当日の幹事は、だいたいスタートの1時間半前到着を目指します。

最近はコロナの影響で蔓防適用につきパーティ中止なところも多いです。

ゴルフ場のスタッフさんの協力も必ず必要になるので仲良くなるといいです。

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