100切りは「才能」じゃなく「練習の質」で決まる。
結論:ゴルフで100切りを達成するには、闇雲な練習ではなく目的を持った練習が不可欠です。特にアプローチとパターに全練習時間の60%を割き、ティーショットは方向性重視に切り替えることで、3ヶ月以内の達成も十分可能です。
正直に言うと、30代でゴルフを始めた僕も最初の1年間はスコア130前後をウロウロしていました。週1で打ちっぱなしに通い、ドライバーをひたすら打ち込む日々。「飛距離が出れば100切れるはず」という勘違いが、遠回りの原因だったんです。
この記事では、実際にスコア98を出すまでに試行錯誤した練習法と、効果がなかったムダな練習も包み隠さずお伝えします。接待ゴルフで取引先に「おっ、やるじゃん」と言われたい方、週末のラウンドで仲間に勝ちたい方、ぜひ最後までお読みください。
1.なぜ100を切れないのか?スコアの8割は「短い距離」で決まる

多くのゴルファーが陥る罠、それが「ドライバー信仰」です。練習場でドライバーを50球打って満足していませんか?実は100切りできない最大の原因は、グリーン周りとパターなんです。
100切りできない人の典型的なスコア内訳
実際のラウンドデータを分析すると、スコア100超えのゴルファーは以下のような特徴があります:
- パット数:42〜48回(目標は36パット以下)
- アプローチミス:1ラウンドで8〜12回
- OBや池ポチャ:3〜5回
- 3パット:4〜6回
つまり、ドライバーで飛ばなくても、アプローチとパターが安定すれば100は切れるということ。実際、飛距離が200ヤード前後でも、グリーン周りが上手ければ90台は出せます。
「飛ばし屋」より「寄せワン職人」を目指すべき理由
以前、接待ゴルフで取引先の部長とラウンドした時のこと。その方のドライバーは180ヤードくらいしか飛ばないんですが、スコアは86。一方、僕は230ヤード飛ばしても107。恥ずかしくて顔から火が出る思いでした。
その部長が教えてくれたのは「ゴルフは寄せとパターのゲーム」という真実。実際、プロでもパーオン率は60〜70%程度。アマチュアなら30〜40%が現実的です。つまり、残り60〜70%のホールは「寄せワン」で勝負するしかないんです。
2.100切りのための実践練習メニュー【週2回×90分】

ここからは、実際に効果があった練習メニューを時間配分とともに紹介します。週2回、各90分の練習時間を確保できれば、3ヶ月で大きな変化を実感できるはずです。
練習時間の黄金比率:ショートゲーム60% フルショット40%
多くの人が逆の時間配分をしていますが、これが100切りを遠ざける最大の要因。以下の配分を徹底してください:
90分の練習時間配分
- アプローチ練習:30分(33%)
- パター練習:25分(28%)
- アイアン練習:25分(28%)
- ドライバー練習:10分(11%)
「ドライバーたった10分?」と思うかもしれませんが、これで十分。むしろドライバーは打ち過ぎるとフォームが崩れます。
3. アプローチ練習で劇的にスコアが変わる【30ヤード以内を制する】

グリーン周りのアプローチ、これが100切りの最重要課題です。統計的に100切りできない人は、30ヤード以内からのアプローチで平均2.8打かかっています。これを2.2打まで改善できれば、18ホールで約11打の短縮になります。
3つの距離を完璧にマスターする
アプローチ練習は「何となく打つ」では効果がありません。以下の3つの距離を徹底的に練習してください:
必須の3距離
- 10ヤード(グリーンエッジからカップまで)
- 20ヤード(花道からの距離)
- 30ヤード(グリーン手前のラフから)
それぞれの距離で「ピンまで1メートル以内」に寄せることを目標にします。最初は無理でも、50球打てば感覚が掴めてきます。
実践的アプローチ練習法(打ちっぱなし編)
多くの練習場にはアプローチ専用エリアがあります。例えば、東京ドームゴルフ練習場や明治ゴルフセンターなどでは、バンカーやアプローチ練習場が完備されています。
効果的な練習手順:
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10ヤード×15球:ピッチングウェッジ(PW)で振り幅を固定
- バックスイングは腰まで
- フォローも腰まで
- 同じリズムで打つことだけを意識
-
20ヤード×15球:PWまたはアプローチウェッジ(AW)
- バックスイングは肩まで
- 距離感よりもミート優先
- トップやダフリをなくす
-
30ヤード×15球:AWまたはサンドウェッジ(SW)
- フルスイングの40%の力感
- ボール位置は右足寄り
- 体重は左足6:右足4
「転がし」と「上げる」の使い分け
これ、めちゃくちゃ重要なんですが、教わるまで全然知りませんでした。グリーンまでの間に障害物がなければ「転がし」、バンカーや深いラフがあれば「上げる」が基本です。
転がしアプローチ(推奨度:★★★★★)
- 使用クラブ:9番アイアンまたはPW
- 打ち方:パターの延長のイメージ
- 成功率:初心者でも70%以上
実は僕、最初の1年は全部SWで上げようとしてたんです。で、ザックリやトップの連続。先輩に「バカか、転がせよ」と言われて転がしを覚えてから、寄せワン率が20%から50%に跳ね上がりました。
4.パター練習は「距離感」と「方向性」を分けて鍛える

100を切れない人のパット数は平均45パット前後。これを36パット(1ホール平均2パット)に減らせば、それだけで9打縮まります。パターこそ、練習量が結果に直結する分野です。
自宅でできるパター練習法
パターマットは必須アイテム。僕が使っているのはダイヤゴルフ パターマット TR-478です。公式サイトで購入できて、3,000円程度とコスパ抜群。毎晩10分の練習で、3パットが激減しました。
自宅練習メニュー(毎日10分):
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1メートル×20球:カップインのみを目指す
- 外したら最初からやり直し
- 20球連続で入るまで終わらない
- これで方向性が安定
-
2メートル×10球:カップ周り50cm以内を目標
- 入ればラッキー
- 外しても寄せることが目的
- 距離感を養う
-
3メートル×10球:強めに打って奥に外す練習
- ショートは厳禁
- 「寄せる」より「強気」で
- 3パット防止
ラウンド前の練習グリーンで必ずやること
これ、意外とやってない人多いんですが、ラウンド前の練習グリーンは超重要。最低でも20分は確保してください。
練習グリーンの使い方:
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グリーンのスピード確認(5分)
- 上り下りで転がり方をチェック
- 当日のグリーンは速い?遅い?
-
ロングパット練習(10分)
- 10メートル以上の距離を中心に
- 距離感だけに集中
- カップは見ない
-
ショートパット(5分)
- 1〜2メートルを確実に入れる練習
- 自信を持ってスタートホールへ
実際、練習グリーンをサボった日は高確率で3パットが増えます。逆に、しっかり練習した日は36パット以下で回れることが多い。この20分が9ホール目以降のスコアを大きく左右します。
5.アイアン練習は「飛距離の階段」を作る

100切りに飛距離は不要ですが、「各番手で何ヤード飛ぶか」を把握することは絶対必要。これができてないと、番手選択でミスします。
番手ごとの飛距離を完全に把握する
練習場で必ずやるべきは「飛距離の棚卸し」。各クラブで10球ずつ打って、平均飛距離をスマホにメモしてください。
飛距離測定の手順:
- 8番アイアンで10球打つ
- 上位8球の平均を計算(上下1球ずつ除外)
- これを「自分の8番アイアンの飛距離」とする
- 7番、9番、PWも同様に測定
僕の場合はこんな感じ:
- 7番アイアン:135ヤード
- 8番アイアン:125ヤード
- 9番アイアン:115ヤード
- PW:100ヤード
この「10ヤード刻み」の階段があれば、コース上で迷わず番手を選べます。
ハーフショット練習で精度を上げる
フルスイングばかり練習していませんか?実はコースで使うのは、フルショットの場面よりハーフショットの方が圧倒的に多いんです。
ハーフショット練習法:
- バックスイングを腰までに制限
- フォローも腰まで
- 力は50%で十分
- コンパクトなスイングを体に覚えさせる
これ、最初は「飛ばない練習なんて意味あるの?」と思ってましたが、ミート率が劇的に向上しました。フルショットでダフったりトップしたりするより、確実に当たるハーフショットの方が結果的に飛距離が出ます。
6.ドライバー練習は「曲がらない」を最優先

100切りにおいて、ドライバーの飛距離はぶっちゃけどうでもいいです。それより「OBを打たない」「フェアウェイキープ率を上げる」ことが100倍重要。
飛距離を捨てて方向性を取る勇気
これが一番難しかった。男なら飛ばしたいじゃないですか。でも、230ヤード飛ばしてOBより、180ヤードでフェアウェイの方が圧倒的にスコアは良くなります。
方向性重視のドライバー練習:
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力感は70%まで
- フルパワーは厳禁
- 「軽く当てる」イメージ
- それでも200ヤードは飛ぶ
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ティーの高さを低くする
- 高すぎるとアッパーブローになりすぎる
- ボール半分がヘッドから出るくらい
- 低い弾道の方が曲がりにくい
-
フェードで打つ練習
- スライスをわざと打つ
- 右に曲がる前提でエイミング
- 曲がり幅をコントロール
実際、ドライバーを「飛ばす道具」から「フェアウェイに置く道具」と考え方を変えたら、OBが月1ペースに激減。これだけで5打くらい縮まりました。
練習場でのドライバー練習は10球まで
長くても10球。それ以上打つと疲れてフォームが崩れます。それより、以下の練習の方が効果的:
効率的なドライバー練習:
- 1球目:ウォーミングアップ(60%の力感)
- 2〜5球目:フェード(意図的に右に曲げる)
- 6〜9球目:ドロー(意図的に左に曲げる)
- 10球目:本番を想定した1球
曲がる方向をコントロールできれば、コース上で「このホールは右に曲げたくない」と思った時に対応できます。
7.コースマネジメントで10打縮める【頭を使ったゴルフ】

練習だけでは100は切れません。コース上での「考え方」が変われば、技術が同じでもスコアは10打変わります。
「攻めない勇気」が100切りのカギ
100切りできない時期、僕は全ホール攻めてました。Par4の2打目、残り180ヤードを5番ウッドで狙う。当然ミスって林の中へ。これの繰り返し。
守りのコースマネジメント:
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Par4は3オン2パットを狙う
- 2打目で無理に乗せない
- 100ヤード残しが理想
- 得意な距離を残す
-
Par5は確実に4オン2パット
- ボギーで上等
- 3オンを狙って池ポチャは最悪
- 刻む勇気を持つ
-
Par3は大きめの番手を選ぶ
- ショートは絶対ダメ
- グリーンオーバーでもOK
- ピンを狙わずグリーンセンター
ティーショットの戦略:狭いホールこそアイアン
ドライバー=ティーショットではありません。OBが怖いホールは、迷わずアイアンやユーティリティを選択してください。
実際に効果があった戦略:
- ドッグレッグ(曲がっている)ホール:7番アイアンで刻む
- 両サイドOB:5番ウッドで安全に
- 打ち下ろし:1番手下げたクラブ選択
ある接待ゴルフで、取引先の部長がPar4の1番ホール(両サイドOB)で8番アイアンでティーショット。「かっこ悪い」と思いましたが、その後2オン。結果ボギー。一方、ドライバーでOB連発した僕はトリプルボギー。「スコア」という結果で完敗でした。
8.ラウンド前日〜当日の準備で差がつく

どんなに練習しても、ラウンド当日のコンディションが悪ければ100は切れません。前日の準備とラウンド当日のルーティンを確立してください。
前日にやるべき3つのこと
1. 早めに就寝(最低7時間睡眠) 睡眠不足は集中力と判断力を確実に低下させます。僕は前日に飲み会があった翌日、決まって110超え。体調管理もゴルフのうちです。
2. 使用クラブの確認と清掃 グリップがヌルヌルしていたり、フェースに傷があったりすると、当日のパフォーマンスに影響します。簡単でいいので拭いておきましょう。
3. コースの下見(可能なら) 初めてのコースなら、公式サイトでコースレイアウトを確認。特に注意すべきホール(池やOBが多いホール)をチェックしておくと、当日慌てません。
当日の朝ルーティン
スタート2時間前にはゴルフ場到着
これ、絶対です。1時間前到着だと慌てて、ウォーミングアップが不十分になります。
到着後の理想的な流れ:
- 着替え・受付(15分)
- 練習場でウォーミングアップ(30分)
- アプローチ15分
- アイアン10分
- ドライバー5分
- 練習グリーン(20分)
- トイレ・水分補給(10分)
- ティーイングエリアへ移動(15分)
余裕を持ったスケジュールで、落ち着いてスタートホールに臨めます。焦った状態で1番ホールに立つと、高確率でOBします(経験談)。
9.メンタル面の準備【100切りは「心」が8割】

技術と戦略が整っても、メンタルが崩れると100は切れません。特に90台が見えてくる終盤(15〜18番ホール)で崩れる人が圧倒的に多い。
「スコアを数えない」という選択
これ、意外かもしれませんが、100切りを達成した日、僕はスコアを数えていませんでした。同伴者に「今何打?」と聞かれても「わかんないです」と答えていた。
スコアを数えないメリット:
- プレッシャーから解放される
- 1打1打に集中できる
- ミスしても引きずらない
実際、「あと3ホールでボギーなら100切り!」と意識した瞬間から緊張して、ダボ、トリプル、ダボと崩れた経験があります。結果は103。数えなければよかったと後悔しました。
ミスショットの後のリカバリー法
ゴルフは必ずミスが出ます。問題は「ミスの後にどうするか」。
効果的なメンタルリセット法:
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深呼吸3回
- ゆっくり息を吸って吐く
- 肩の力を抜く
- 「次のショットだけ」に集中
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ポジティブな独り言
- 「ナイスショット」と口に出す
- たとえミスでも「次は行ける」
- 脳は言葉に影響される
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1ホール単位でリセット
- 前のホールのミスは忘れる
- 「このホールから始まる」と考える
- 通算スコアは考えない
妻とのラウンドで13番ホールでOB連発してトリプル。完全に腐りかけましたが、「次のホールから別のゲーム」と切り替えたら、残り5ホールを+4で回れました。メンタルのコントロールは練習できます。
10.100切り達成後のステップアップ

100を切ったら、次は90切りを目指しましょう。ここからは中級者向けの練習が必要になりますが、基本は同じです。
90切りへの道:さらに精度を上げる
100切り後は、以下にフォーカスしてください:
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パーオン率を20%→40%に
- アイアンの精度向上
- 番手選択の正確性
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パット数を36→33に
- 3パットゼロ
- 2メートル以内の確率アップ
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ボギーオン率を60%→80%に
- ティーショットの安定性
- セカンドショットの精度
継続的な上達のための記録術
スコアだけでなく、詳細なデータを記録すると上達が加速します。僕が使っているのはゴルフネットワークプラスのスコア管理アプリ。無料で使えて、統計データが自動で出ます。
記録すべき項目:
- フェアウェイキープ率
- パーオン率
- パット数
- ペナルティ数(OB、池ポチャ)
これを毎ラウンド記録すると、自分の弱点が可視化されます。
まとめ:100切りは正しい練習と戦略で必ず達成できる
ゴルフで100切りを達成するために最も重要なのは、練習時間の配分です。アプローチとパターに全体の60%の時間を割き、ドライバーは最小限に抑える。これだけで、3ヶ月後には見違えるようなスコアが出るはずです。
100切りへの5つの鉄則:
- アプローチとパター練習に時間の60%を投資
- ドライバーは飛距離より方向性を重視
- コース上では攻めずに確実にフェアウェイキープ
- ラウンド前の準備とウォーミングアップを徹底
- メンタルコントロールでミスを最小化
接待ゴルフで恥をかきたくない、週末のラウンドで仲間に勝ちたい、家族旅行のゴルフで良いところを見せたい——そんな思いを持つ社会人ゴルファーの皆さん、正しい練習を継続すれば、100切りは必ず達成できます。
この記事の内容を実践して、ぜひ100切りの感動を味わってください。応援しています!





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