アプローチが下手すぎるとなかなかグリーンに乗せられないですよね。
ゴルフのアプローチが上手いと、グリーン周りでのボールの寄せが簡単になるので、バーディーやパーの機会が増えスコアへのメリットがかなり増えます。上達をしたければドライバーよりもアプローチを練習した方がいいという方は多いですよね。
アプローチはボールのコントロール性と目標方向への正確性が求められるショットなので力任せで打つというよりは、力やスイングの加減と基本的な知識が必要になってきます。
アプローチが上手な人に共通している点や、アプローチが下手すぎると100切りがなかなかできない方がほとんどではないでしょうか。そこで、今回はゴルフのアプローチの基本がわからないという方へ基本から応用編まですべてをまとめた記事に仕上げました。
この記事を読めばゴルフのアプローチについてほぼすべてのことを理解できると思います。
1.アプローチの基本
ゴルフのアプローチとは、グリーン周りからカップまでの短い距離を打つショットのことです。一般的にアプローチの平均飛距離は50ヤード以内です。
アプローチには、ピッチンウェッジ、サンドウェッジ、ロブウェッジなどのロフト角が50度〜52度のものがおすすめでピンまでの距離や障害物に応じて適切なクラブを選びます。
アプローチを打つときのスタンスは、ややオープン(左足をターゲットに対して少し開く)のが一般的で、足の幅は肩幅程度に広げて体重は前脚にかかるようにしてショットします。
アプローチショットの基本の打ち方はピッチ&ランという打ち方で、キャリーとランが同じ距離ぐらいでピンに寄せる打ち方です。ボールを高く打ち上げ、地面に転がる距離がそれと同じぐらい転がるのが特徴です。
ピッチ&ラン以外にもアプローチショットの種類があるので次項で応用編として解説してきます。
2.アプローチショットの種類
ゴルフのアプローチショットにはさまざまな打ち方があります。
これはクラブの選択やスイングの特徴グリーン状況によて適切な打ち方で打つのが一般的です。よく使うアプローチショットの種類を紹介していきます。
1本のクラブで3種類のアプローチが打てるようになるのがおすすめです。
ピッチショット
グリーンまである程度距離があるとき、打ってスピンを使って転がしていく基本の打ち方はピッチショットと言います。
使用クラブ:サンドウェッジ・ウェッジ
スタンス幅:狭い
スタンスの向き:スクウェアかオープン
体重配分:両足均等
フェースの向き:スクウェアかオープン
ボールの位置:スタンスの真ん中から左足寄り
ピッチショットは、ピッチングウェッジやサンドウェッジを使って、比較的に短い距離を高い弾道で打ち上げて、着地させるシンプルなショットです。
グリーンに対してボールをピンになるべく寄せたい時にするアプローチショットです。
ピッチングはフルスイングではなく短いスイングで打っていきます。
ピッチエンドラン
ピッチショットにランが加わるのがピッチエンドランです。打ち方は基本的にピッチショットと同じです。
使用クラブ:サンドウェッジからショートアイアン
スタンス幅:狭い
スタンスの向き:スクウェア
体重配分:左足に多めに
フェースの向き:スクウェア
ボールの位置:スタンスの真ん中
グリップ:リバースオーバーラッピング
ピッチショットのようにボールを高く打ち上げた後、それと同じぐらいの距離でグリーン上でボールが止まるショットです。
ロブショット
アプローチの中では難しいのがロブショットです。ロブショットが必要な場面はアマチュアゴルファーではあまりありません。というかほとんどありません。
使用クラブ:サンドウェッジやウェッジ
スタンス幅:広め
スタンスの向き:オープン
体重配分:両足均等
フェースの向き:オープン
ボールの位置:スタンスの真ん中から左足より
ボールの位置はスタンスの真ん中よりも左よりですが、ロブショットの場合ボールの位置よりも体重の重心の位置が重要なのがロブショットの特徴です。体重の重心の位置からシャフトがまっすぐ伸びていることでボールを高く上げることへつながります。
シャフトを動かさずにフェースを開いていくことでシャンクを防いだロブショットを打てます。
ランニングアプローチ
ランニングアプローチはボールを転がして寄せるショットです。
使用クラブ:サンドウェッジからミドルアイアン
スタンス幅:狭い
スタンスの向き:スクウェア
体重配分:左足に多め
フェースの向き:スクウェア
ボールの位置:右足より
グリップ:リバースオーバーラッピング
転がすスペースがありランが綺麗なところではランニングアプローチをします。低い弾道で打ってグリーン状で転がるのがランニングアプローチと言います。
ランニングアプローチは、低い番手のアイアン(7番アイアン)やパターが使われます。
アプローチの基本の打ち方であるピッチショットとピッチエンドランはほぼほぼ同じ扱いです。ロブショットはプロでもなかなか使わないですが練習はしていますので、打てるようになっておくぐらいで練習を始めてみてください。
3.番手の選び方と番手ごとのキャリーラン
グリーン前が、何もない場合・ラフの場合・バンカーの場合を想定したときどの番手を選ぶべきかを考えてみました。
グリーン前に障害物があるかどうかで選ぶ番手を変えていきましょう。
グリーン前が何もない場合(ピンまでの距離30y-50y)
グリーンの手前が何もなかった場合で、ピンまで30ヤード以内の場合はパター。50ヤード以内の場合はパターか、9番アイアン・PW・AWがおすすめです。
グリーン前がラフの場合(ピンまでの距離30y-50y)
グリーンの手前がラフだった場合で、ピンまでの距離が30ヤード以内の場合はパター。50ヤード以内の場合は、7番アイアンか9番アイアン・PW・AWがおすすめです。
グリーン前がバンカーの場合(ピンまでの距離30y-50y)
グリーンの前がバンカーだった場合、ピンまでの距離が30ヤード以内の場合はPW。50ヤード以内の場合はPW、AW・SWがおすすめです。
ロフトが立っているクラブほどアプローチショットが簡単なのでサンドウェッジはプロでも難しくなります。なぜならロフトが立っているほど捉えられる面積が広いからです。
グリーン手前に池やバンカーなどの障害物がある時はロフトのあるクラブでボールを打ち上げるしかありません。
ピッチングウェッジ(PW)
ピッチングウェッジは、通常48度〜50度ぐらいのロフト角なので、中距離のアプローチショットにおすすめです。
グリーン周りの短い距離、具体的には10ヤードから30ヤードの距離でよく使われます。サンドウェッジよりも飛距離を抑えたい時に使ってください。ちなみに10ヤードは約9メートルです。
ピッチングウェッジのキャリー(飛距離)とラン(転がり)は1:2から1:1ぐらいです。
サンドウェッジ(SW)
サンドウェッジは、バンカーショットの砂地からのアプローチに特に適しているクラブです。ロフト角は54度〜58度程度で、この高いロフト角度が高い弾道を打ち上げ、短い距離で止めるショットを打つときに使います。
バウンス角度は通常6度〜14度までの範囲で調節することができます。アプローチショットの中で難易度が高いのがサンドウェッジです。
サンドウェッジのキャリー(飛距離)とラン(転がり)は、2:1ぐらいが目安です。
アプローチウェッジ(AW・P/S)
アプローチウェッジはゴルフクラブの中でもアプローチショットに特化したクラブです。アプローチウェッジのロフト角は48度から52度で、ピッチングウェッジよりもロフトが少し強くウェン度ウェッジよりも少し弱くなります。
アプローチウェッジはフェアウェイからの短いアプローチやピッチング、バンカーショットの近距離からピンに対して比較的短い距離からのアプローチ時に使います。
通常のアイアンよりも短いスイングでクラブを短く振ることで精密なコントロールでピンを狙います。
アプローチウェッジのキャリー(飛距離)とラン(転がり)は1:1が目安です。
4.アプローチが超上手い人の共通点
アプローチの上手い人に共通している点をあげていきます。
クラブ選択が正しい
コースの環境に変わるアプローチショットでのクラブ選択が正確であることです。
自分がどの番手でどんなアプローチショットが打てるのかを理解しさらにコントロールする自覚もある人はアプローチショットでのクラブ選択に間違いがありません。
1本のクラブで打てるアプローチショットにバリエーションがある
アプローチショットが上手なプレーヤーの共通点としては、1本のクラブで多彩なアプローチショットが打てるという点です。
ピンの位置やグリーンの形状に合わせてランニングアプローチ、高い弾道のロブショット、スピンを利用したピッチエンドランなど打ち分けができるということです。
グリーンの読みができる
グリーンの傾斜やスピードをなるべく正確に読み取ることができるプレーヤーはアプローチショットが正確に打てる確率が高いです。ボールが転がる軌道を予測しやすいのでクラブで打つときの力加減もより明確になります。
アプローチ練習の質が高い
アプローチが上手な人は、初めから上手な訳ではなく、スキルを高めるための練習を欠かさず行ってきた人達です。アプローチ練習でさまざまな環境を模倣して、実際のプレーに似た状況で練習を重視して行っています。
ピンの位置バンカーの位置グリーンまでの傾斜を注意深く観察し練習でも軌道を読むところから始めたりしています。
5.アプローチ応用編
アプローチの基本の打ち方や知識を理解したところで次はアプローチの応用編です。応用編とはイレギュラーな環境だが割とコースで出くわしてしまうアプローチショットについて解説していきます。
深いラフ
深いラフとは、フェアウェイの芝よりも長く暑くて密集している芝のエリアのことです。深いラフでのアプローチは芝が邪魔をしてフェース面やボールとのインパクトが見えないので難易度が上がり、単純に芝が邪魔でボールを出しにくいのが更なる難点です。
また深いラフでミスしがちなのがボールが芝の中に沈んで切ると思いがちなのですが、芝の上に浮かんでいる場合も多いです。なので上からダウンブローで打つというよりも払い打ちで芝ごと刈り取るイメージで打っちゃってください。思いっきり振り抜くぐらいがいいです。
深いラフは基本ショートアイアン(8I・9I)で打ちます。深いラフからのアプローチは高いロフト角のクラブを選択しましょう。ボールを高い弾道でふわっと出して芝を乗り越えるイメージです。
使用クラブ:8番アイアンや9番アイアン
体重配分:左足に多め
フェースの向き:オープン
グリーン周りの左上がりの傾斜
グリーンが傾斜でアプローチを打たなければならない場面が結構あります。特にグリーン周りでは左上がりの傾斜が多いです。距離は10ヤードから長くても20ヤードぐらいだと思います。
距離を出したい場合は、基本的傾斜に対して体が垂直になるように構えてください。逆にあまり距離は出さずに少し転がしたいだけの場合は、傾斜に逆らってまっすぐ立つようにするのが打ち分けのポイントです。
まず考えることは、どのぐらいボールと高くあげたいか、あまりボールはあげずに転がしたい。などどうボールをグリーンに乗せたいかを決めましょう。
気をつけたいところはダフッて(インパクトで芝に刺さってしまう)アプローチが終わってしまう打ち方です。これを防ぐにはドローで打ちましょう。
ドローはターゲットラインよりも右側から始まり左に曲がります。ドローを打つことでかなりダフることがなくなるので左上がりの傾斜=ドローで打つを覚えてください。
6.自宅で出来る上達するアプローチ練習方法
自宅でもできるおすすめのアプローチ練習方法を紹介します。高いアプローチ練習器を購入しなくてもできますのでぜひ真似をしてみてください。
準備するのは
- 絨毯
- 紙コップ
- 缶の飲み物
絨毯の上に缶の飲み物を縦に積みます。ちょうど良い高さにしたらその上に深い紙コップを乗せます。その紙コップにゴルフボールが入るように練習していきます。
絨毯を引かないとボールが床に落ちたときに床を傷つけたり音が響いたりするので絨毯は必ず引きましょう。
Which level are you? 🎄 @GymMolly pic.twitter.com/am3rrZaYuY
— golfergirlem (@Emily__Faulkner) December 17, 2023
練習が終わればバラせばいいだけなので、場所も取りません。もちろん専用のアプローチネットもありますが、こちらだと即席で誰でも自宅でアプローチショットの練習ができます。ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
アプローチはゴルフにおいて重要な要素ですよね。アプローチは他のクラブと比べて技術的な要素が重要です。正確なクラブの選択、距離感、グリーンの読み、そして最終的なストロークの精度が求められます。
このスキルは練習と経験から生み出され、初めから才能でうまい!という人は絶対にいません。練習すれば自分の成長を感じられるスキルでもありますしラウンドに大きな影響を与えるのでアプローチの練習に力を入れる価値は十分にあります!
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