「頭を動かすな!」「頭を残せ!」ゴルフを始めたころ、先輩や上司によく言われた言葉です。皆さんも言われたことありませんか?
今回は、このゴルフスイングでの「頭を残す」のはどういうことなのか?メリット、デメリットについて解説します。
はじめに.初心者が落ちやすい罠
普通の人は「頭を残せ」「頭を動かすな」といわれても、速いスイングの中で、どうすればいいのかよくわからないと思います。頭を残す、ことだけを意識すると、スイングの最初から最後まで頭を動かさないようにしようと意識するあまり、頭は一切動いていないものの、腕や体の動きが不自然で、かなりぎこちないスイングになってしまうことが多いです。
特に最初にこういう指導を受けた初心者にぎこちない、変なスイングをしている人をよく見かけます。
1.ゴルフスイングで「頭を残す」とは
「頭を残す」「頭を動かさない」という意味についてはいろんな解説がありますが、私の見解はインパクトの瞬間は頭を動かさない、頭を残すということです。
テイクバックやインパクト後は惰性(だせい)で頭が動いてもかまわないと考えています。
テイクバックで多少頭が右に動くことは自然ですし、インパクト後は早く頭が上がる「ヘッドアップ」にだけ気を付ければいいことで、当然フィニッシュに向かって頭が上がる、頭が動くことは当たり前だと思うからです。
頭の位置について注意することはただ1点
インパクトの瞬間には頭を残す、ということです。ゴルフスイングのセオリーとして「ビハインド・ザ・ボール」という言葉がありますが、インパクトの時にクラブヘッド(ボールの位置)より頭が手前側(右打ちの人は右側)にある、ということなのです。
2.スイングで頭を残すメリットとデメリット
次に「頭を残す」ことのメリット・デメリットをみていきます。
4つのメリット
- ボールが捕まる
- クラブヘッドの入射角が安定する(打点が安定する)
- インパクトで軸がブレない、スエーしない
- ヘッドが走るので飛距離が伸びる
インパクトで「頭を残す」ということができると、軸がブレなくなる効果が一番メリットなので、ボールが掴まって、飛距離が伸びることと打点が安定することで番手ごとの距離も打ち分けられるようになり、結果的にコースマネジメント力が上がるので間違いなくスコアアップします。
ただしアマチュアがやると以下のようなデメリットもあります。
4つのデメリット
- スイングがぎこちない感じになる
- 体重移動がしにくくなり手打ちになってしまう
- きれいなフィニッシュが取れない
- 方向も飛距離も安定しない
前項でも書いたように、「頭を残す」、ことを意識しすぎると周りから見て、どうも変なかっこ悪いスイングになります。
しっかり腰や肩が回らず、手だけでクラブを上げてしまうようになります。
またインパクト後しっかり腰が回転できずフィニッシュまできれいに振りきれず、下半身が止まって最悪フックやチーピンが出る可能性も大です。またやりすぎると肩や首を痛める結果にもなりかねません。
3.アマチュアが気を付けること
私の偏見では、一般のアマチュアは一部の上級者を除いてあまり「頭を残す」「頭を動かさない」ということを意識しなくていいと思っています。
アマチュアには先ほどのデメリットのほうが大きいからです。
私が大勢の100切りを目指す、アベレージレベルのアマチュアにこれだけ気を付けてほしいことは頭を残すことよりもトップからインパクトにかけて腕を速く振ることを意識するです。
ただここで勘違いしてもらっては困ることがあります。初心者や100切り出来ないゴルファーは、トップからインパクトにかけて、どうしても腕が、そしてグリップが先にボールに向かってしまいます。そうすると、頭も左側に動きますし、身体の開きも早くなり、結果的にボールが掴まらない、スライスする、ということになるのです。そうではなくてクラブヘッドをインパクトにかけて速く振ることを意識してください。
- 頭を残すことよりもトップからインパクトにかけて腕を速く振ることを意識する
- インパクトの瞬間はグリップよりクラブヘッドのほうが先に目標方向に出すように意識する
- ボールをトップからインパクトまでは左目で見るようにする
ということです。これを意識してスイングすれば結果的に、「ビハインド・ザ・ボール」が実現できて「頭を残す」形が出来上がります。
以上3つのことだけ意識してスイングすれば、それほど頭のことは気にしなくていい、というのが私の個人的意見です。ぜひ一度やってみてください。
まとめ
私の考えでは、初心者さんには「頭を残す」というフレーズはいったん忘れたほうがいいと思っています。そればかり意識するとほとんどはおかしなスイングになってしまいますので。
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