グリーンでキュキュと止まったり、戻ってくるボールは、バックスピンがあえてかけられています。
プロはよくピン奥から戻ってくるボールをバックスピンを使って駆使しています。そこまではアマチュアには難易度が高いですが、バックスピンがかかりやすい条件をまとめてみました。まずはここからはじめていきましょう。
1.ゴルフのバックスピンとは
ゴルフでいうバックスピンとは、アイアンやウエッジショットでグリーンに落ちてから、すぐに止まったり、逆に手前側に戻ってくるボールのことです。クラブやボールのステータスに記載のある「スピン」とか「スピン量」とか書いてあるのはバックスピンのことなのです。
アイアンやウエッジでバックスピンをかけたり、ライに応じてスピン量を調整することでスコアも大きく変わってきます。ゴルフクラブの構造上、ドライバーでもバックスピンがかかっているのです。
出典:ゴルフスイング研究所
2.バックスピンの原理
スピンのかかる原理はクラブフェースとボールの摩擦力にあります。これは、ビリヤードでキューを球の下に鋭く差し込むことによってボールが逆回転して浮いたりするのと原理は同じです。
アイアンやウエッジにはスコアラインという横線があって、スコアラインにはグルーブという溝が切ってあります。
時間的には一瞬のことですが、この溝とボールの間に強力な摩擦力が発生することによってバックスピンがかかります。そしてクラブフェースにできるだけ長い時間接触しているほうがスピン量が多くなります。
ボールがクラブフェースを駆け上がることで強烈なスピンがかかることになるのです。一般的なウエッジで打つと5500rpmのスピンがかかっています。
3.バックスピンのかかりやすい7つの条件
バックスピンがかかりやすい、かかりにくい、というのはクラブのフェースの構造(溝)やロフト角、それとボールの材質などで左右されますが、もともとバックスピンがかかりやすいシチュエーションというのがあります。逆にトッププロであってもバックスピンがかかりにくい状況というのも存在します。
バックスピンがかかりやすい、かけやすい状況について比較すると
- ラフよりフェアウエイのほうがかかりやすい
- 傾斜はアップヒルのほうがかかりやすい
- バンカーでは砂をできるだけ取らずにボールだけをクリーンに打てるとかかりやすい
- ロフト角の大きいクラブのほうがかかりやすい
- スピンのかかりやすいミーリングしてあるフェースのクラブのほうがかかりやすい
- ハーフショットよりフルショットの距離のほうがかかりやすい
- 2ピース系の硬いディスタンス系のボールより、3ピース以上のスピン系や柔らかいウレタン系のボールのほうがかかりやすい
バックスピンが打ちやすい条件
フェアウエイで(できればアップヒル)サンドウエッジなどのロフト角の大きいクラブで、フルショットの距離でウレタン系の柔らかいボールを使います。しっかりクリーンに捉えたり、フェースを開いてボールが長い時間フェースを滑るような打ち方ができるとバックスピンが一番かかりやすい条件が揃っています。
バックスピンが出ない条件
フェースとボールの間に芝が挟まれるラフでロフト角の小さいアイアンを使い。ディスタンス系のボールだとプロでもバックスピンはかけにくいです。さらに芝が逆目だった場合はフェアウエイでもバックスピンはかけにくいです。
プロの試合で大きくグリーンオーバーしてしまった時に「今のショットはフライヤーですね」という実況を聞いたことがあると思いますが、これはラフで芝が挟まってしまってバックスピン量が減るせいで、予想以上に飛んでしまうことです。
ですからプロはライの状態によって、クラブ番手や打ち方を変えてスピン量を調整しているのです。
4.バックスピンをかけたい時の3つのポイント
バックスピンをかける3つのポイント。
- フェースを少し開いて構える
- ボールを真ん中よりボール1個半ほど右側に置き、しっかりダウンブローで打つ
- できるだけ長くフェースを横に動かすイメージで振る
※サンドウエッジやロブウエッジなどのロフト角の大きいクラブを使う
※やわらかいスピン系のボールを使う
※順目のフェアウエイなどのライがいい状態でフルショットの距離
まとめ
アマチュアがバックスピンをかけるのはかなりのハードヒッターでしっかりダウンブローに打てる技術がないと難しいです。グリーンでキュキュと止まったり、戻ってくるスピンはアマチュアゴルファーのあこがれですね。なかなか難しい技術です。
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